普通に野球
僕たちはなんだかんだで予選を勝ち抜き
ついに甲子園予選決勝戦にまで駒を進めた。
「よし決勝戦の相手は超流星高校だ!絶対勝つぞ!!」
「柿崎お前がなんで仕切ってるんだよ」
「そりゃ仕切るだろ主将だぞ!しかもここまでの打率だって3割超えてるんだぞ」
打率・・・100%長名瀬さんの力・・・柿崎の力ではない。
「偉そうにするな・・・柿崎・・・」
そっと柿崎の肩を叩いた。
いまだに自分の力で打てていると思っていたとは幸せな奴だ。
決勝戦を目の前に今日も瞑想に気合が入る。
「相変わらず練習もせず意味不明な事をしているわね」
「飛竜院玲子・・・何をしに・・・」
「決勝戦を前にしっかり練習しているか確認しにきただけよ。相変わらず練習もせずに意味不明な事をしていらっしゃるようですけど」
「何を言っているのかしらこの練習方法でうちの野球部は決勝戦まで進んでるのよ。なんの問題があるのかしら?」
「たまたまのまぐれで決勝に進んだくらいで偉そうですわね。おねえさま」
「実力ですわ実力練習の成果よ!!!ちゃんと評価し欲しいんだけど」
「評価?何をおっしゃっているのかしら?評価はあくまで甲子園に行けるかどうか?ですわよ。ちゃんと理解してくださっているわよね?おねえさま?」
「ええちゃんとわかっていますわ」
姉妹がにらみ合う・・・姉妹喧嘩するなら家でやって欲しいんだが毎回この場の雰囲気をわるくしていくのは何なんだろうか?
そして決勝戦の日を迎えた。
超流星高校・・・なんか全員変な帽子をかぶっている。
つばのない帽子に電飾のようなものとアンテナ的なものが付いている。
マシーン感半端ない感じだ。
「あれは!!超能力強化帽子!!あいつら強化人間か!!」
「どうした柿崎なんでお前がそんなことを知っている」
「いや知らんが見た感じそんな気がしただけだ」
柿崎の発言をまともに聞いた俺がバカだった。
あの帽子の見た目がいかにもって感じだったのもあるが・・・。
そして試合が開始された。
1回表
竪石君の打席
初球からスナイパー打撃!
・・・・のはずが空振り。
首をかしげる竪石君。
2球目・・・空振り、そして三振
竪石君のスナイパー打撃が通じない?
「なんか打てないんです・・」
「どういうこと?」
「超能力を使おうとしても使えないんです」
「なんで?」
「APフィールドだ!」
「どうした柿崎?お前どうせ何もわかんないだろ?」
「いやわかるぞ!あればあの帽子のせいだ!」
「まあそれらしくは見えるけど」
「APフィールドアンチサイコフィールド・・・完成していたなんて・・・」
「いやお前何にも知らないだろ?そもそもAPフィールドってなんだよ」
「超能力を防ぐフィールドだよバリア的な・・・」
「急にざっくりだな。もういいお前の適当な話を聞いてる場合じゃない早く打席に立て!」
「ああそうだった。よーし打つぞー」
元気よくバッターボックスに向かっていったが超能力なしで柿崎が打てるわけがない。
「長名瀬さんどう?」
「やっぱり無理グランドに出た瞬間から全然バットが動かない」
「そうか・・・じゃあツーアウトは確実」
「くそっ」
悔しがりながら帰ってくる柿崎。
悔しがる必要はないそれがお前の実力だ打てないほうが当たり前なんだから・・・。
さて超能力が使えないなら普通に野球として打つしかない。
野球経験者としてはここは何としても塁にでるしかない。
打席に立つ。
決して球は早くないんだし普通に打ちにいけば・・・。
カキン!
ライト前ヒット。
打てた。
打てたけどそのあとが続かない。
金将君があっさり打ち取られて1回表の攻撃は終わった。
・・・・しまった!!
超能力が使えない・・・ということは・・・。
「竜ケ崎君!!ピッチャー交代・・・」
「しないよ」
「でも・・・超能力」
「まあ何とかしてみるから」
ひょうひょうと答えているけどどうにかなる気がしない。
ここは僕が何とかするしかない・・・かもしれない。
僕の破壊光線で頭のあれを破壊・・・駄目だ・・・確実に頭のあれ事頭も吹き飛ばしてしまう。
対戦相手の頭が吹き飛び頭のない死体がグランドに転がり騒然とする・・・無理だ。
現段階で破壊光線は封印だ。
まっまあAPフィールドのせいで破壊光線自体も出ないかもしれないし・・・ね。
竜ケ崎君の1球目・・・あの変な投球フォームから・・・ズバン!!
投げられた。
いつもほどではないけど十分な剛速球。
なんで?わからないけど投げられるなら問題ない。
3者三振、バットにかすりもさせない。
「なんでなんで超能力!!」
「たぶん・・・囲まれてないから・・・」
「ん?どういう?」
「守備についているときはあの変な帽子をかぶった相手選手がグランドにまんべんなくいてAPフィールドが球場全体に効いているけどいざ攻撃になると全員ベンチに戻るから効果の範囲が狭まるというか球場全体に及ぼせる影響が少なくなっているんだと思う」
「なるほど、だとすれば点を取られることはそうそうない。あとは超能力なしでどうやって点を取るかだ」
「問題ないじゃないか!野球ってのは本来そういうもんだ。超能力になんか頼らず実力で打ち勝ってやろうじゃないか!」
柿崎・・・超能力なしでだと能力なしになってしまうお前が偉そうに普通に野球とかいうなよ。
っていうか柿崎の言葉で目が覚めた。
危うく普通に野球とか言い出してしまうところだった。
うちの野球部に今更普通の野球部は無理だ。
超能力をどうやったら使えるか?
ここに絞って考えていくしかない。
決意を新たに2回表の攻撃に入る。




