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恋と野球と超能力と ー女子があふれてしまう物語ー  作者: 南蛇井


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16/25

天我パワー

その後の展開は一進一退というかどちらのチームも決め手に欠けていた。

0が続いての7回表1番竪石(弟)の打席。

カキン!

ボールがバットに当たる音!

ヒットだ。

竪石(弟)が塁に出る。

次の打者は坊主1号。

竪石(弟)の勇気あるバッティングに刺激されバットを振り打ちにいく。


バンッ!! 


ボールが爆発し坊主1号が倒れた。

「あー私の坊主がーっ!」

姉さんが坊主1号に駆け寄る。

「大丈夫、死んでも坊主は坊主だから安心して」

安心できないよ。

でも坊主1号の犠牲は無駄しない。

僕はバッターボックスに立つ。

1球目、初球カラフルスイング。

バットが空を切る。

みんなの勇気に応えるためにバット振ってみたけどやっぱり怖い。

呼吸が荒くなり冷や汗が垂れる。

2球目

真ん中高めの甘い球・・・。

踏み込むもバットが出ない・・・怖い、怖すぎる。

ロシアンルーレットバッティング・・・全然打てる気がしない・・・。

カウント0-2

ここは1球外して様子を見るのが定石。

ということは爆発しない球を投げてくる可能性も高い。

どうする・・・あきらかなボール球を振りに行って凡打・・・って可能性もある。

頭の中で選択肢がぐるぐるするも何も定まらない。

3球目の投球モーションに入る。

ベンチをちらりと見る。

みんなが見ている。

佐々原さん、長名瀬さん・・・女子もみんな見てる・・・。

くそっ、ここで打たなきゃ男じゃない。

バットを握る手に力が入る。

バットを振る!

高め、高めのボール球・・・って言うか高すぎる。

明らかに僕に向かってきている。

気づいたときには遅かった。

ボールは僕の頭に当たる!!

そう思った次の瞬間僕は空振りをしていた。

ボールは?

ボールは千木良君めがけてふんわり飛んでいく。

僕は打っていないのに・・・。

そのままボールは千木良君に当たり爆発した。

危なかった・・・今回は爆発するボールだった・・・。

でもなんで無事だったんだろうか・・・?

ベンチのほうを見る。

大光君が手を降っている。

あぁそうか・・・大光君の力か。


僕が打つ瞬間時間を止めてボールを千木良君になげかえす。

そして時間が動き出してドカン!

これで怯えながら打席に立たなくて済む。

そこからは打ち放題。

そして試合が終わり7対0、無事に勝つことが出来た。


試合が終わり学校に戻るとそこには生徒会長がいた。

「なんか勝ってしまったようね・・・廃部記念日になるかと思って楽しみにしていたに・・・あなたなかなかやるわね」

それだけ言うと立ち去って行った。

なんだかわからないが単純に感じが悪い。


「たっ大変よ!」

佐々原さんが慌てた感じで走ってきた。

どうしたどうした?

「野球部なのに・・・バットが1本もないわ!」

「確かに1回線の爆弾ボールのせいで2本ばかりバットは破損したけど他にもバットあったよね」

「それが今日柿崎さんが練習中に1本バットをダメにしてしまって・・・」

「柿崎が!?なんであいつがバットを使う?」

「素振りをするって言って振っていたら地面にバットが当たってしまったらしくて・・・」

なんでだよ。野球の素振りでどうやったら地面にバットが当たるんだよ。

柿崎が折れたバットを持ってふらっとやってくる。

「くそっバットが軟弱なんだよ」

柿崎のくせに悪態をついている。

絶対に許さない。

「柿崎!!お前は金輪際練習中にバットを持つな!!」

厳しく注意してやった。

折れ曲がったバットを眺めため息をつく。

「仕方がない道具は必要だしみんなそれぞれ自分のバットを買って・・・」

「いやだ!」

「反対!」

「金ない!」

部員たちから猛抗議を受ける・・・。

部活への情熱の程が感じられる抗議だ。

「あれ?なんかバットがないんだって?」

椎奈が話を聞きつけてやってきた。

「翔真・・・僕が翔真のバットになろうか?」

そういいながらすり寄ってくる。

言っている事の意味は分からない。

わかることはどっちかと言えばバットは僕のほう・・・ということだ。

「ちょっとなにしてんのよ人がバットになれるわけないでしょ」

佐々原さんが間に入ってくる。

そして、にらみあう2人

「ちょっとちょっと2人今はバットをどうするか?というか予算がない中部活の用品をどうするか?だよ」

「たしかに・・・」

「まあそうだけど・・・」

「おぉすごいぞ。すごいバイト見つけたぞ!簡単な作業で1日で5万円以上稼げるらしいぞ」

柿崎がスマホを見ながら言う。

「ダメだろ、それ絶対ダメな奴だろ、闇バイト的な」

「えぇー超儲かりそうだぞ」

「絶対にダメだ」

柿崎は安定してアホだ・・・柿崎の言うことは放っておいて実際どうするか・・・バット以外の備品も古くてあちこち傷んでる。

これは勝つとか負けるとか以前の問題として廃部になってしまうかもしれない。

途方に暮れる僕。

「なんとかしようか?」

「天我君・・・なんとか・・・って?」

「大丈夫だよ壊れた備品とか古い備品とか全部ここに集めてくれたら何とかするよ」

・・・ついに・・・ついに出るのか・・・謎に包まれた超能力1,000,000の男の力が・・・。

ちょっとドキドキしてきた。

そして部室にあったゴミと化している壊れた備品たちが集められた。

「さあ行くよ」

部員たちが見守る中、ついに天我君の力が披露される。


右手を備品にかざし左手を斜め上に上げる。

かざした右手から光が放たれる。


そしてゴミと化していた備品たちが新品のような状態になる。

ピカピカだ。

「すっすごいよ。すごいよ天我君!」

みんなが称賛の声を上げ神を見るような目で見る。

天我!天我!天我!天我!・・・・・。

天我コールが鳴りやまない中何かが壊れる爆音とともに野球部の部室が砕け散った。

全員唖然として崩れ落ちた部室を見る。

なんだなんだ何が起こった?

動揺するみんなをよそに天我君が冷静に答える。

「等価交換だよ」

等価交換?

「そう!何かを直したからその分何かが壊れた。それだけだよ」

「部室なくなっちゃったじゃん」

「でも野球に必要な道具は復旧したから野球は出来るようになったでしょ」

出来るけど・・・。

こうして僕達は部室を失った。









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