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恋と野球と超能力と ー女子があふれてしまう物語ー  作者: 南蛇井


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13/25

最後の2人

今日も引き続き部員を募集する。

しかし気まずい。

非常にメンバーが気まずい。

僕を間に挟んで左に佐々原さん、右に椎奈。

2人距離が近いし・・・狭い。

狭いし部員募集どころじゃない。

「ねえきみ!僕がここで部員募集手伝うからあっちの方で部員募集すれば?」

「あなたこそあっちで部員探ししたら?」

2人が睨み合う。

「あなたたちいい加減にしなさい今何しなきゃいけないの?部員募集でしょ?」

あっ姉川さん・・・姉川さんが来た。

助かった。

女子は好きだけど揉める女子は怖い。

「全くなんでこんなのが良いのか・・・全然坊主じゃなくなってるし」

伸びてきている僕の髪を見てため息をつく姉川さん。

「新入部員たちも全員ボサボサだしやんなっちゃうわよね。1人ぐらい坊主の逸材を入部させてよね」

坊主の逸材・・・なんだそれ?

とは言えないのでとりあえずうなずいてはみる。


部員探し継続中に後ろから話しかけられる。

「あのさ野球やりたいんだけど」

なに?野球がやりたい?

向こうからやりたいなんて言ってくるなんて大歓迎である。

振り向くとそこには2人立っていた。

1人はすらりと背が高くひょろっとしていた。

1人は小さめの身長でぽっちゃりとしていた。

「野球やりたいからやらせろよ」

小さいほうが結構失礼な感じで言ってくる。

まあ失礼でもなんでも大事な入部希望者には変わりない。

「あっいや・・・すいません。弟が・・・」

背の高いほうがぺこぺこしている。

変な2人だ。

「名前は?」

「俺は竪石建夫たていしたておだ!横にいるひょろいのが竪石横尾たていしよこお2人とも野球経験者だ!ポジションはこいつがセンターで俺がベンチだ!」

ベンチ・・・それはポジションじゃない。

って言うか補欠なのになんでこいつは偉そうなんだ?

「ベンチ・・・?試合出たことは?」

「ない!!」

ないんかい!!ってそれはもう経験者って言えないんじゃ・・・。

「でも大丈夫だ!野球の知識はパンパンだ!その知識でピッチャーが次何を投げるのか必ず当てることが出来る!!」

必ず・・・うさんくさい・・・が部員は部員だし最近だと超能力者だって事もある・・・後で戸戸園さんに見てもらおう。

「っでこいつのバッティングは半端じゃない。ここ一番でバットにボールが当たらないことは絶対にない、そういう力をもってるからな!」

そういう力・・・これは多分・・・あれだな。

「俺たち双子の竪石兄弟が来た以上は必ず甲子園に連れて行ってやる!」

おいおいおいいろいろ突っ込みどころがあり過ぎてどこから聞いていいのか・・・?

「まずは・・・双子?」

「おう!!そうだ!俺が兄の建夫たておだ!」

まずそこ!双子ってとこ!

双子要素が全然ない!

身長、体型が全然違う。

顔も全然似ていない。

ずんぐりとした体形で目が大きく全体的に彫の深い弟。

ひょろっとしていて目が細く薄い印象の顔をしている兄。

顔のパーツパーツ1つ1つどれれ1つ似ているものがない。

「二卵性双子か?」

「ちがう!!一卵性だ!!」

「いえ一卵性です」

2人の返事もそろってない。

本気で双子要素を探すほうが難しい。

「どー見ても双子だろ!見分け方としては、泣きぼくろが右目にあるのが俺、建夫、左目にあるのが横尾だ。どうだわかりやすいだろ?」

何を言っているんだ。

ぱっと見て区別がつかないほうがおかしい。

全然違うほくろがどうとかそんな話じゃない。

それに名前!!

たてお と よこお・・・絶対逆だろ。

なんでひょろ長いほうが よこ で ぽっちゃりしたほうが たて なんだよ。

わかりずらい。

そして試合に出てないベンチの人間が自信満々なのも気になる。

気になることだらけだが部員は部員。

これで9人そろった。

部長会であのくそ生徒会長にびっしっと言ってやるんだ。


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