超能力
部員を集めるため帰宅部の人間に声をかけることにした。
校門から出ていく生徒たちに声をかけていく。
なかなか部員になってくれる人がいない中、戸戸園さんが僕をつつく。
そしてタブレットを僕に見せる。
【あそこの地味な感じのメガネの人】
「確かに地味なメガネの人がいるけど・・・あの人が何?」
【あの人何か特殊持ってます。ほら】
名前:外囿優雅代
年齢:16歳
左投げ左打ち
ミート力 10
長打力 10
守備 10
走力 80
特殊 90
特殊!!
こいつも超能力持ち!!
声を掛けるしかない。
「あのちょっと良いかな?外囿君!」
外囿君は不審者を見る顔でこっちを見る。
外囿君はそのまま歩き出す。
早歩きだ。
追いかける。
歩く速度はさらに速くなる。
追いかける。
逃げる。
外囿君が走り出したので走り出す。
早い。
でも僕が全力で走れば追いつけない速さじゃない。
追いつきそう。
肩に手をかけようとした瞬間
目の前から外囿君が消えた。
えっ何?
驚いて周りを見渡す。
いた!
数十メートル先に立っていた。
立ち尽くしている。
歩いても走ってもいない。
何をしているんだろうか?
「外囿君?何を?」
「なんで気づいた?存在のうすさが自慢の僕は数十メートル動いたら誰も気づかないはずなのに、だから今まで不良に絡まれたってこの力で逃げてきたのに・・・お前何者だ?」
「何者でも無いけど外囿君のことが気になってるから・・・超能力持ってるよね?」
「なんでそれを?」
戸戸園さんのタブレットを見せる。
「特殊?」
「そう!超能力持ってるよね?それだけはわかる!何が出来るの?」
「持ってるけど・・・今見たよね超速く走る能力」
「すごいじゃない。野球しようよ!必ず活躍できるよ。とにかく塁に出たら無敵じゃん!」
「でも40メートルぐらいしか走れないし曲がれないし1回使うと2時間ぐらい使えないし・・・」
・・・微妙な能力・・・。
「大丈夫だよ!野球しようよ!」
とにかく入ってもらわないと。
「うーんちょっとだけなら・・・」
よしっ2人目!!
あと4人!
翌日、今日は戸戸園さんと長名瀬さんと僕の3人が校門前で部員探しをする。
通り過ぎていく人々を眺め声をかけるもなかなか立ち止まってもくれない。
そんな中、戸戸園さんがビシビシと強く僕を叩いた。
すごい勢いで何かを指さす。
その先にいたのはどうということはない男子高校生。
タブレットの画面を見せられ画面を万々叩く。
そこに表示されている数字にびっくりする。
名前:長名瀬大光
年齢:16歳
右投げ右打ち
ミート力 5
長打力 1
守備 1
走力 5
特殊 1,000
特殊1,000!!!
見たことない数字。
やばくないか逆に強すぎる。
超能力が強すぎる。
「あれ?大光じゃない。何してんのこんな所で」
「何してるも何も帰るだけだよ」
「長名瀬さん知り合い?」
「うん双子の弟!」
双子?確かによく見てみれば顔そっくり可愛らしい顔をしている・・・いや変な意味は無いけど。
「長名瀬さんヤバくない弟君すごい飛び抜けた能力値なんだけど・・・」
「そうなの?確かになんか止められるんじゃなかったっけ?」
「なんかじゃねぇよ能力の話をあちこちですんなよ」
「でもこの人たち能力見抜く力持ってるわよ」
戸戸園さんが能力値が表示されたタブレットを見せる。
「なにこれ?」
【これはあなたの能力値です】
「ふーんこれは高いの低いの?」
【野球の能力は壊滅的に酷いです・・・ですが超能力の数値は見たこと無いぐらい高いです】
「マジ?やった!」
「やってないわよ!野球が下手くそつて言われているのよ?」
「野球に興味ないし下手でも問題ないしすげー超能力者って方が嬉しくね?」
【野球しませんか?】
「しないしない、だって野球の才能無いって言われてるし」
【でもあなたの超能力を使えばきっと大活躍できますよ?】
「無理無理時間を止められるだけなんだから野球じゃなんにも役に立たないよ」
「そんなことはない!今野球は超超能力者時代が訪れている!!」
「えっ!?なにそれ?」
言っている俺もよくわからん。
「今すでに3人の超能力者がうちの部にいる。これからもっと増やすつもりだ!超能力で甲子園を目指すんだ!」
「マジか!最近の野球はそんな事になってんのか?」
「そうなんだ。だから君の力が必要なんだよ長名瀬(弟)君!」
「そっそうかな?」
「そうだよ!そうに決まってんじゃん」
「じゃやってみても良い・・・」
「よし決まりだ。今日から野球部員!っで超能力は何が出来るの?」
「俺の能力は時間を止められる」
「時間を?すごいじゃない!圧倒的に無敵じゃない?」
「うーんでも1日1回1分間だけって制限付きだけどな」
1日1回だけ・・・とはいえ、すごい感じはする。
「それって見せてもらう事って・・・?」
「いいよ今日使ってないし」
「僕に触ってって」
長名瀬(弟)の肩に手を置く。
その次の瞬間時間が止まった。
「俺と俺が振れているもの以外の時間は完全に止まってる1分間はなんでもし放題だ。なんなら香奈の胸揉んだって大丈夫だぜ」
長名瀬さんの胸・・・自然と視線が胸に行く・・・。
・・・・いかんいかんいかん、さすがにそれは・・・。
雑念を振り払う。
「さすがにそれはちょっと」
苦しい決断だが致し方がない。
「そう?せっかくなのに・・・」
そして1分が経過し時間が動き出した。
「長名瀬さん!!僕は負けなかったよ!!」
長名瀬さんに強く主張しておいた。
長名瀬さんにはきょとんとされたけど・・・。
そのまま長名瀬(弟)君は部員探しに合流した。
長名瀬かぶりが呼びづらいので大光君と呼ぶことにした。
大光君曰く超能力者同士はひかれあうらしい。
「超能力者がいればそれは感じられるから・・・」
大光君の言葉を信じ部員探しを継続してみる。
「ん?あいつ、あいつたぶんそう!」
言われた人物を戸戸園さんに調べてもらう。
名前:飯田孝弘
年齢:17歳
右投げ右打ち
ミート力 30
長打力 30
守備 30
走力 30
特殊 0
きわめて普通な人・・・。
普通の人として野球部に欲しいとは思ったけど・・・。
「超能力者じゃないけど・・・」
「いや?おかしいな?能力の鑑定が間違ってんじゃないの?」
【そんなわけない!!鑑定は絶対よ】
おいおい入って早々ぎすぎすされても・・・。
「よーしじゃあ、どっちが能力の高い超能力者が見つけられるか勝負しようぜ」
【のぞむところです】
いやいやいや趣旨変わってるしそもそも超能力者じゃなくてもいいし・・・部員になってくれさえすれば・・・。
そして超能力者探しが始まった。




