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27.逆鱗の儀

ぽかん、と口を開けたアダンを見つめながら、それでもノエルは大真面目で、必死だった。──────それはノエルがかつて、不吉な黒猫だと蔑まれながらも持ち続け、一度は捨てて、それでも結局は拾い上げた夢。ノエルが生涯を賭けて、絶対に叶えたいと思えたもの。


「私、……一度は諦めたこともあったけれど、両親が私にそうしてくれたように─────誰かを自分の手で、幸せにしてあげるのが夢でした。そして今は、誰かを、じゃなく、アダン様を、になったんです。──────だから、あなたの威を借るんじゃなくて、あなたを支えたい。アダン様の隣に立つことを、皆に認められたい。わ、私は普通の獣人としてすら育っていなくて、教養もなくて……どうやったって、黒猫の獣人です。だから、だから、……今は頼りないと思うし、どれほど努力を重ねても、胸を張れるのはずっと先になるかもしれないけれど……」


どうしても、声は震えてしまう。ノエルが彼だけでなく、彼を慕う人々にもノエルの存在を認めてほしいと願うのは、彼をずっと、ずっと支えていきたいから。彼が辛い時、悩んだ時、頼る相手にノエルがいてほしいと思うから。今のノエルでは、口にすることすら烏滸がましいと言われるほどの大それた願いかもしれないけれど─────それでも、彼には知っていてほしかった。ずっとずっと抱え続けたノエルの夢を、一度は諦め泥の中に捨てたそれを引き上げてくれた、何よりも愛しい人には。


「あなたの、永い時のはんぶんを、私は受け取ります。そんな重要なことの前に、どうしても伝えておきたかった……私、どれほどかかっても必ず、あなたの隣で胸を張れる、堂々と立てる番になります。他の誰でもない私の手で────────絶対に、アダン様を幸せにしますから」


決意表明、というよりは宣戦布告のような声で、ノエルはアダンのエメラルドの瞳を真っ直ぐに見つめて言い切った。そのルビーの瞳に浮かぶのは、深い愛情と、決意と、──────それから、独占欲。自分のこの世の何より愛しい番が幸せになるのならば、それはノエルによるものがいい。他の誰でもない、自分の手で、彼を幸せにする。それを、正しく読み取ったアダンは──────ゆっくりと、目を見開いて。その後に浮かんだ表情を、反応を見るのが怖くてつい俯いてしまったノエルは見ていなかった。


「そ……その、こんな直前に、すいません。それだけなんです、逆鱗を受け取りますね」


慌てたように、それでも酷く丁寧な手つきで、ノエルは宙に浮かび受け取られるのを待っていた鱗をそっと両手で掬い上げるように受け取った。ほのかな温かさと淡い光を放つそれは、手の中に収めるとより一層美しく感じる。つい、感嘆の息を零してそれを見つめながらアダンの言葉を待っていたノエルは、暫く待ってもそれがないことを怪訝に思い顔を上げて──────そのルビーの瞳を見開いた。



「あ、アダン様……なんで、な、泣いて」


「……え」


言われて初めて気がついたような顔をしたアダンは、指先を目元にやって目を瞬いた。彼が涙を零すのを見たのなんて、ノエルが一度死んで、また彼の元へと戻ってきたあの一度きりなのに、何故。もしかして私が気が付かず何か彼にとって酷いことを、それとも鱗をすぐに受け取らなかったから──────と青ざめたノエルをよそに、アダン様はほろほろと溢れるそれを、何度か拭って。止めらないそれにとうとう諦めたような苦笑を浮かべると、ノエルを滲んだ瞳で、それでも真っ直ぐに見つめた。


「……、あのね。君が、この世に生まれてきてくれて……ここまで、生きてくれて。俺と、出会ってくれて……愛して、るって──────俺はそれだけで本当に、本当に、言葉も見つからないほど──────……嗚呼、でも」


くしゃ、と彼は笑った。長い時を生きた竜王とは思えないほどにあどけなく、まるで大好きなものを、両手いっぱいに与えられた子供のような表情で。


「そっか、君はこれ以上に、俺を幸せにしてくれる気でいるのか─────……それは、幸せすぎて死んでしまうかもしれないな」


その、雄弁に幸福を語る、彼の声が、表情が。─────ノエルの言葉を、言い表せないほどに喜んでくれたのだと知って。ぎゅう、と。胸が、音を立てて締め付けられた。湧き上がったぐちゃぐちゃの感情が、喜びなのか愛おしさなのか、もうノエル自身すらも分からなくて、それなのに勝手に視界が滲む。それを優しく指の先で拭いながら、アダンは囁くように問いかけた。



「……ノエル、俺の、番。─────『俺と、永い時を、共に歩んでくれますか?』」


「っ──────────はい、…………はい……!!」



ノエルの掠れ、滲んでしまった声に応えるようにノエルの手の中にある逆鱗が熱を持ち、光を放つ。そうして、ノエルの身体に溶けるようにして、その姿を消していく──────けれどノエルは、もうそれを見てはいなかった。ここがどこだとか、衆目があるとか、もう全部が関係なくて。──────ただ、どうしても今この時に、アダン様を抱きしめたくて仕方がなかったから。衝動的に腕を伸ばして、その胸の中に飛び込んで。揺らぐことなく受け止めてくれたその腕の力強さに、体温に、──────ノエルは、叫び出したくなるような幸福と愛おしさを、苦しいほどに感じていた。


──────このひとを、愛している。絶対に、幸せにしたい。ずっといっしょにいたい、いっしょに、幸せになりたい。


心の底から湧き立つような、強い願い、感情。ノエルの生の中でも、抱いたことがないほどに鮮烈なそれに、まるで呼応するかのように──────ぶわ、と強い風が、舞い上がった。結い上げた髪がほつれてしまいそうなほどに強いそれに、驚いたノエルが思わずアダンの胸元に顔を埋めるようにして強く目を瞑る。


……それから、ふわりと。優しくて甘い─────花の香りが漂って、耳をぺたりと伏せていたノエルはおそるおそる、アダンの腕の中から顔を出すようにして目を開けた。今の強い風は、この甘い香りは、一体─────……強く目を瞑っていたせいで、すぐには焦点が合わない視界。その端にはらりと舞った薄桃色に、段々と焦点が合っていく視界に─────ノエルは、息を呑んだ。


百花繚乱。そう言い表すのが正しいほどに──────────一斉に。地面も木も季節すらも、関係なく。……全ての花々が、その蕾を綻ばせていた。風に乗って、色とりどりの花弁が舞い上がり、晴天に助けるエメラルドグリーンの水面を彩るように宙を踊る。あちこちから驚きの声が聞こえて、民衆も臣下も関係なく、皆呆然とそのこの世のものとは思えないほどに美しい光景を眺めていた。それは当然、ノエルも例外ではなくて。まるで喜ぶように舞い踊る花弁が、ノエルの見開かれたルビーの瞳を横切っていった。


「これは……」


「─────────ノエル……これはきっと、……君の」


掛けられた声に、はっとノエルが顔を上げる。アダン様は舞い踊る花弁の中、真っ直ぐにエメラルドの瞳でこちらを射抜いていた。──────その声に導かれるように脳裏に浮かんだのは、かつてシオンに教えられた、黒猫の獣人が持つ特性。悪感情を向けられれば厄災をもたらし、そして愛情を、受けたのなら──────……その先の答えに辿り着いたのは、何もノエルとアダンだけではなくて。


民衆たちは、見ていた。お互いを幸福そうに見つめ合い、泣きながらその手を取った、疑いようがないほどに愛し合う二人を。儀式が成った瞬間に、それを世界が祝福するように咲いた色とりどりの花々を。舞い上がる花弁が、喜ぶように二人を取り巻いて、舞い踊ったのを。人々は、ようやく、改めて実感した──────────これが、どれほどに幸福で、喜ばしいことなのかを。


「────────────ばんざい、」


「────────────……竜王様、万歳!番様、万歳ー!!」


ぱらぱらと、まばらだった声は、拍手は。まるで舞い踊る花弁に、香りに、風に。巻き込まれるようにして渦を巻き、大きなものへと変わっていく。──────それはやがて、国中に響き渡るほどに。信じられない気持ちで、呆然とそれを見ていたノエルは……隣から、優しく腕を引かれて。その声に、喜びの滲んだ瞳と柔らかい笑みに、確かな体温に。



「ノエル──────……君が望む未来は、想像よりも……遠くはないみたいだよ」



──────ああ、夢ではないのだ、と実感して。


視界が滲む。色が、香りが、涙と混じり合って溶けていく。大きな歓声と、アダン様の体温と、それからジスランさんを筆頭とした側近の方々が咽び泣く声。そして花弁を巻き上げる風の柔らかさに紛れて────────ノエルは、その黒い柔らかな毛に包まれた耳で、確かに聞いた。



『────────────おめでとう。私たちの、宝物』


暖かくて、懐かしい───────ノエルの愛の原点の、祝福の声を。















都に近い場所と比べれば、ずっとずっと遅れて村に入ってきた、竜王アダンの番の情報───────黒猫の、獣人。そう言われて思い浮かべるものなんて、ひとつしかあるわけがない。そしてあの不吉な存在が、そういるものではないということも。そんなわけがない、アレは魔女によって下等な獣に身をやつしたはず。そうは思っても獣人としての本能が、どうしようもなく警鐘を鳴らしていた。──────老いさらばえようとも、己は誇り高き狼の獣人。村の下等な種族たちなど目にも入らないほどの高尚な生き物なのだ。忌み子を産んだ上に猫などという下等な種族でありながら、長である己に逆らった者も、それに追従した誇りと牙を忘れた獅子も、若さ故の力がある分厄介だったが何とか事故に見せかけ処分してやった。どうせ放っておいても勝手に誰かが廃棄するだろうと思った黒猫が本当に厄災を運び込んだときは面倒だったが、それも下賤な魔女に押し付けてやったのだ。


これで安寧、己の村での権威は落ちることなく、平穏な日常が戻ってきたはず──────だったのに。どうして己は情けなく、夜逃げの準備などしているのか。馬鹿らしい、黒猫の獣人が豊穣を運ぶなどという出任せを民衆は丸呑みにしたらしいが、あの厄災と不吉の塊がそんな存在であるものか。本当にアレがあの黒猫であったとしたって、すぐに厄災を呼び込み民衆から泥を投げられるのが落ちだ。だが万が一にも、アレが本当に例の黒猫で、この村の情報を竜王に悪し様に言いでもしていたら────────想像だけでぞくりと背筋を冷たいものが走り、荷物をまとめる手が情けなく震えた。やはり、あの黒猫を放置せず、もっと早くどうにかしておくべきだった。丁度いいからと下賤な魔女になど引き渡すべきではなかったのだ。


手早く荷物をまとめると、銀の髪と髭を蓄えた狼の獣人──────この村の長は、単身息を潜めて家を出た。村に入ってきた他の記事は握りつぶした、本当に竜王が来たとしても精々村の他の者で満足してくれればいい。外はすっかり陽が落ちて、耳が痛いほどの静寂が落ちていた。夜空に浮かぶ月が、己の瞳のように美しい。まるで門出を祝福されているようだと、村の長は多少気分が浮上した。大丈夫だ、元々己はこんな村に収まっているような存在ではなかった、誇り高き狼の獣人なのだから、どこへ行ったってやっていける────────────そう己を鼓舞して口角を上げた時。視界の端に、ちらりと金に光るものを見て、村の長は首を傾げた。月明かりが、何かに反射したのだろうか。それにしては、まるでそれそのものが、美しい金の輝きを帯びていたような────────……



「───────おっと、見つかっちゃったかな。こんばんは、いい夜だね」



……どん、と。まるで何かに打ち抜かれたように、鼓動が早まって。村の長は動くことも、瞬きも、──────息さえもできないままに、いっそ気軽な仕草で腕を振りながら、月を背負って姿を現したこの世のものとは思えないほど美しい男を凝視していた。金色の髪、複雑な虹彩の碧眼───────いや、容姿など関係ない。獣人としての、本能が。ひれ伏せと、従えと、逆らうなと──────ただ只管に、叫んでいた。誇り高き、狼の獣人ですら……否、他のどの種族でも関係ない。獣人がそんな風に感じるのは、この世でたった一人。


「は、…………」


まともに息すらできないほどの威圧感に晒されながら、狼獣人の威厳など見る影もなく、村の長は震え、滝のような冷たい汗を流した。その瞳孔は恐怖に開いているのに、指のひとつも動いてはくれない。どうして、竜王がこの村に──────否、理由なんて、決まっている。にこ、と気安い笑みさえも浮かべて、金髪の男─────アダンは、軽い足取りでこちらへと歩み寄った。


「─────俺の、可愛くて、可愛くて愛しくて仕方ない番の、大切なご両親のお墓が、ここにあるって聞いて来たんだ。王宮からここは遠すぎるから、然るべき手順を踏んで移動しようと思ってね。大切な娘さんを貰い受けるのだから、しっかりご挨拶もしないといけない────────でもね、何故だか。生まれ故郷であるはずのこの地を、俺の愛しい番が、怖がるから。話題が出るだけで、青ざめるくらいに。不思議だよね。だから片時だって離れたくないのに、俺だけで来ることになってしまった」


平坦で、穏やかで、いっそ親しみさえ感じさせるような軽い口調なのに。一音一音が、どうしてこんなにも、重い。ひゅう、と変な音を立てて、呼吸する息が詰まる。指先がいよいよ震え出して、金の瞳の焦点がぶれていく。その様子を見て、アダンはとうとう笑みを消した。複雑な虹彩の美しい瞳は、最初から一度だって笑っていない。その腕が軽くでも振るわれれば、どの種族だって関係ない、ただ首が落ちるだけだ。嫌だ、死にたくない、己はこんなところで終わるような存在では────────……


「ああ、どうやら心当たりがあるみたいだ……ねえ、助かりたい?」


「…………え、…………」


今聞いたことが信じられなくて、村の長は額に汗を滲ませながら縋るように顔を上げた。その視線の先では、またあの、美しい笑みが浮かんでいて。それはいっそ、慈愛さえ感じさせるほどの─────……


「お前がこの村の長なんだろう?村の長の咎は、村全体の咎でもある。こうしようじゃないか──────……村の他の獣人を全員俺に差し出すのであれば、お前を見逃すことを考えてもいいよ」


思ってもみない言葉に、村の長は目を瞬いた。まさか、竜人の番に対する執着を知らないものはない。あの不吉な黒猫を番と認定するなんて正気ではないと思うけれど、それでも番である以上は、その独占欲と愛情は異常なのだ。それが譲歩を見せるなんて────────けれど、と閃くものがあり、村の長は内心でほくそ笑んだ。獣人の王だけあって見る目がある、この狼の獣人という尊い種族を罰することを躊躇ったに違いない、と。確かに、村の他の連中は十把一絡げのような者達ばかりだ。あの黒猫の両親が死んでからは、それも顕著になった。それならば何も躊躇う理由などない、そもそも最初から、村の者たちは万が一竜王が来た時の保険にするつもりだったのだから、それが少し早まっただけだ。


「ああ、お慈悲をありがとうございます……是非とも、是非とも……」


「…………」


猫撫で声で、手揉みすらしながら、考える間すらもなく発せられたその言葉に。アダンはその宝石のような瞳をすっと細めて────────それから軽く、一つ息を吐いた。……アダンの愛しい番であるノエルは、あの時村を守ることが優先されたのは仕方がないというようなことを言っていたけれど。そして、そうだとしても何の情状酌量にもなりはしないけれど─────コレは、そんな器ですらない。


「……ああ、あの魔女よりも、─────不愉快な存在が居るとは思わなかったな」


「え?………か、はっ」


何の予備動作も、宣告もなく。────────アダンに片手で首を掴まれ、宙へと吊り上げられた村の長は、起きたことが未だに理解できずに目を見開いてもがいた。相手が王であることも忘れ首を掴む手に加減なしに爪さえ立てたというのに、傷ひとつすらも残らない。


「な、────……な、ぜ……っ」


「なぜ、って。考えた末に、見逃さないことにしただけだよ。────そもそも他の村の獣人には、俺はもう『ご挨拶』した後だ。……気配がしないことにすら気がつかないとは、見下げ果てる」


頭に空気がいかなくて、思考が回らない。それでもアダンの言葉の端を拾い、ああ、それで今夜だけこんなにも異常に静かだったのか、と変にどこかで腑に落ちる声を聞いた。身体が逃れようとどれだけもがこうと暴れようと、竜王の腕はびくともしない。やがてそんな体力も無くなり、その腕にぶら下がるだけになる。意識が遠のき、あああんな黒猫のせいで、こんなところで死ぬというのか、誇り高き狼の獣人が────────と、思ったところで。アダンの腕から唐突に解放され、村の長はべしゃ、と地面に崩れ落ちた。泥に塗れ、辛うじて意識は繋がれているものの動くことすらままならないその身体を睥睨しながら、アダンは口の端を歪めた。


「俺の番は、とても、とても優しいんだ。両親との思い出がある地を、誰かの命を奪ったり血を流すことで、汚したくないと───────そう懇願されてね。俺はとても、とても渋ったんだけど、愛しい番のお願いを、まさか無下にできるわけがない」


口に入った泥の苦さを噛み締めながら、村の長は朦朧とした頭でアダンの言葉を咀嚼した。─────それはつまり、命は見逃してくれるということだろうか。あの不吉で不義理な黒猫は、けれど最低限の恩を覚えていたらしい、と。僅かに湧き上がった傲慢な期待は、アダンが村の長の髪の毛を掴んで持ち上げた時に目に入ったその表情で、あっけなく潰えた。


「──────俺の番は、本当に純粋無垢で可愛いだろう?血を流さずとも、命を奪わずとも……いっそ殺してくれと叫ぶような苦痛がこの世にはごまんとあることを、彼女は知らないんだ」


身体に鱗を浮かばせながら、光を宿さない瞳の瞳孔を底知れない憎悪と怒りをぐつぐつと煮えさせながら──────────それでも酷く優雅に、優しく、アダンは微笑みを浮かべた。その、美しく、この世の何よりも恐ろしい笑みを受けた村の長は、あまりの恐怖に朦朧とする意識の中で、ようやく悟った。……自分が、手を出してはいけないものに、触れてしまったことに。壮麗に輝く月の下で、歌うように軽やかに、獣人の王は言葉を紡いだ。


「さて……お前はどれくらい耐えられるかな。村の長なんだろう?それなら──────村の獣人達が耐えられなかった分も、お前が受けてくれるよね。……俺の気が済むまで」


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