1/2
第1話 転生したーい!
何気ない日々だった。
毎日起きて毎日電車に乗り毎日仕事場で仕事する。ごくごく当たり前でやらなければいけないことだった。
「梅ちゃん、これお願い」
「梅村さーん、お願い!」
毎日の繰り返しだった。
はぁ転生モノで息抜きしたいなー。
「ユミ、またそんな顔してるの?」
「またってどんな顔よ。そもそも一人に任せすぎだって」
「任せてるのは信用してるからじゃないの? 私には全然来ないのに」
「それはユキがかわいいからよ。しかも信用してるからってったって、仕事多すぎ!」
私は空に向かって叫んだ。
「夜空、綺麗ね」
本当に綺麗な夜空だった。あの何とか哨戒班という曲の背景に使われていたそんな感じの夜空。
「そうねー。それよりユミがそういうの珍しいわ」
「そう? 結構言ってるけど」
「さてと、帰るか。寒くなってきたし」
そらすようにユキが言った。
私は小走りでついて行った。