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知識は穴だらけですが、よろしくお願いします。
ニノキア歴420年。ルトニア王国が隣国のニノキア王国に突如、3万5千の軍勢で侵攻を開始した。物語はここから始まる。
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~ブレスト男爵邸~
「父上!ルトニアの軍勢が、迫ってきているのに何故、逃げる準備をしているのですか!?伯爵様の城に登城して、戦の準備をしなくて、よろしいのですか!?」
私は、父上に怒鳴ってしまったが、すぐに思い違いに気付いた。籠城するとなれば、何か月、下手したら何年も籠城するかもしれないからだ。生活に必要な衣類などを、伯爵様の城に置かせてもらうつもりなのだろうと。
心のどこかでは、分かっていた。私に見つかった父上の真っ青な顔色を見れば答えは、出ていた。
「父上、籠城での生活に必要な衣類などを準備していたのですね?それは、私と母上で準備しておきますので、父上とパウル兄上は登城の準備を!」
「い、いや。シルフィー、これは、その~」
父上が、しどろもどろになっている所に、私より2歳上のパウル兄上が飛び込んできた。
「父上、まだか!?早く逃げないと、ルトニアの奴らが攻めてくるぞ!?」
「パ、パウル」
私は、父上を押しのけて兄上に詰め寄った。
「兄上、逃げるとは、どいうことですか!?城で籠城して、戦うのではないのですか!?」
兄上は顔をしかめながらも、説明をしてきた。
「シルフィー、いいかよく聞け。伯爵様は、城と家臣や領民を見捨てて王都に逃げたそうだ。そのせいで城に残された家臣の方々の士気はガタ落ちで、籠城で戦など出来る状態ではないそうだ。」
「なっ!そのようなことが。、、、いやしかし、それならば、なおのこと伯爵様の従属貴族たる我ら男爵家や他の子爵家や男爵家の方々が、登城すれば伯爵様の家臣の方々の士気も上がり戦えるはずです!。」
「シルフィー、他の男爵家や子爵家の方々も逃げ出しているのだ。我々が登城したとしても、勝ち目など無い。死ににいくようなものだ!」
私は、あまりのことにしばらく言葉が出なかった。父上に貴族とは、領民の支配するが、もしものことがあれば、領民を守る義務があると教えられてきた。その貴族が、我先に逃げ出すとは!
「父上、兄上そうだとしても、我らも逃げ出しても良いという理由にはなりません!それに、残された領民はどうなるのですか!?」
兄上が、かなりイライラした様子で言ってきた。
「シルフィー、領民が殺されたところで、また増えるから問題ない。こうなると分かっていたからお前には、何も教えなかったんだよ。」
その言葉に私の我慢の限界を超えた。他の貴族の方々とは違い領民と仲の良かった私には、耐えられることではなかった。まあそのせいで領民からは、変わった令嬢として知られており「じゃじゃ馬令嬢」なんていう不名誉なあだ名も頂戴していたけれど。
「父上、兄上。逃げるのならばお好きになさってください。私は、領民を見捨てることが出来ないのません!私だけでも、城に登城いたします!」




