昭和の時代は馬鹿ばかりなのか?と思った話
私が小学生の頃。ノストラダムスの予言が流行したわ。
『聞いたか?1999年に世界は滅亡するのだぜ!』
『本当かよ!』
『本当だ。本に書いてある!』
『スゲー、なら本当かも』
今でも滅亡論があるけれど、現代よりも大勢に深刻に信じられていたわね。
実際に変な宗教団体が生まれたわ。あの事件を起した団体は普通に有名出版社に広告を出していたわ。
『ハルマゲドンを回避するためには解脱者を出さなければなりません。君もなれる。セミナー参加費用30万円!奇跡を見せます!』
あの死刑囚はテレビに出演したり。有名なお笑いタレントと対談もしたわ。
俺はここでツッコンだ。
「いや、昭和の時代の人は馬鹿ばかりなのか?」
「そうとも言い切れないわね」
何故なら東西冷戦で逼塞感があったわ。第三次世界大戦が現実味あったのよ。
学校の先生が。
『冷戦は後100年以上続くだろう』
とね。言っていたわね。
マスコミも煽っていたわ。
核の冬の特番をNHKが放送したわ。
それはまだいいわ。核戦争が起きたらの検証番組だから。
でも、ノストラダムスの特番とか。
中には。
『地球は滅亡します。秘密裏に火星移住計画が進行しています。エリートだけが助かるつもりです』
『おい、そいつを捕まえろ!』
『あ、政府の秘密組織だ!』
冗談かそうでないか分からない海外の番組も流していたわね。
アニメにも現れたわ。現代文明が滅んだ後の世界のアニメが大人気になったわ。
『ヒャホー、札なんてトイレットペーパーだ!』
プロレスアニメで不気味なソ連を表現したり。
『ソ連代表!ウォーズ〇〇登場だ!』
『ガオー!』
プロレスなのに武器を使うのよ。明らかな反則ではないのかしら。
・・・俺はここでもツッコんだ。
「何故、ソ連代表選手なのに英語名?」
「さあ、分からないわ」
そんな風潮だったわ。
でも、東側が崩壊するなんてほとんどの人が思っていなかった。
ソ連のアフガン侵攻、大韓航空機撃墜事件、中国のベトナム侵攻、天安門事件で幻滅したのでしょうね。
東欧こそ理想的な社会主義国家だと主張するインテリがいたわ。
有名なアニメ監督も。
「東欧こそが素晴らしい」
とアニメ雑誌で書いていたわね。
某左翼政党も。
「我が党はソ連と関係ありません!党の〇〇一派が勝手にソ連と関係していました。東欧の同志たちもそう言っています。東欧の民衆と連帯しています!」
だけどね・・・・早い段階から東側の崩壊を予言している人達もいたのよ。
☆☆☆1980年代
『東側の体制は後10年続かないと思います・・・』
『はあ?そんな訳ないでしょう・・・根拠は?』
『いや、ソ連と東ドイツの二カ国が東側を支えています。ソ連本国も苦しくなって国民に土地を与えて自分で農業をしろとか言っています。何故、報道しないのですか?
いびつな体制です。ソ連の援助も衛星国の執行部にしか行き届きません。赤い貴族が生まれています。民衆の不満が手に取るように分かります・・・それにこんな監視体制が続くとは思えません』
『君、そんな記事は採用しないよ』
チラホラと東欧に滞在している記者や学者、駐在員からそんな話が出ていたと言うわ。東欧の国民も不満だらけだと。
この話は大学で聞いたわ。
また、ノストラダムスの予言を信じない人もやっぱりいたわ。
同級生で父親に怒られた子がいて。
『え、ノストラダムスの予言は嘘?親父!根拠はあるのかよ!』
『あのな。この本はフィックションだ。それにこの巻とこの巻、書いていることが矛盾しているだろう?登場人物の性格が真逆になっている。巻数を重ねている内に矛盾が生じたのだろう』
『えっ、そうだけど・・読んだの?』
『父さん昔は作家を目指していたから分かる。作者さんはベストセラーになって、この程度の矛盾でも売れると考えたのだろう。本を読んで盲信するのは本を読んでいないのと同じだよ。
分かったら勉強しなさい。滅亡しなかったら大変な事になるぞ。人は滅亡しないから厄介だと坂口安吾も書いていたな。せめて文学かぶれになりなさい』
・・・・・・・・・
連休中は雨ばかり降っている。
この話は親戚の家で聞いた。親戚の家にはあの世紀末漫画がおいてある。
作画は上手いな・・・しかし、これはギャグ漫画なのか?不思議な漫画だ。
人は遠くに理想社会を求めるものか・・・・
いや、ネットを開けば・・・
『ワーホリで月50万稼げるぜ!日本オワコン!』
『北欧こそ理想社会よ!白人の旦那が日本はおかしいと言っていたわ!』
嘘か本当か分からない情報が流れている。
やっぱりあんまり変わらないかも知れない。
最後までお読み頂き有難うございました。




