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コールドスリープから目覚めたら、剣と魔法が「未来の常識」でした  作者: たくみさん
第五章 アイゼン帝国

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3:この世界のナノマシン事情

 光に包まれたアルトリアスは、実に神々しく神を思わせる雰囲気がありましたが、我らの来訪に気が付くと、笑顔でこちらに近づいてきた。


「ようこそ、ヴィンデミアへ。お待ちしておりました。」

 物腰の柔らかい、おじさんだ。


「貴方が神勅の執行者アルトリアス様?!お伺いできて光栄です。」


「そんな畏まらず。オットー様の逸話の数々、私も存じ上げております。」

 オットー何もんだ?!今度じっくり聞いてみよう。


「早速ですが、会談を始めますか。こちらに席を用意してありますので…」


 指の先には円卓が用意してあった。こんなの本当にあるんだな。中華料理の回転テーブルとは違うんだな。


「端的に申し上げると、帝国がヴィンデミア王国に攻め込もうとしています。我々マニエラ王国は、それの踏み台にされようとしている上に、次の標的になる可能性が高い。

 アイゼン帝国は、マニエラ王国が、従順にヴィンデミアを攻めるのに協力するとおもっている。

 アイゼン帝国が、ヴィンデミア王国に攻め込んだ時に、後ろから叩こうと思う。」 


 少し考えた後、アルトリアスは口を開いた。

「アイゼン帝国は、マニエラ王国が本当に共闘体制にあるのか、試してくると思われます。

 つまり、一番槍はマニエラ王国になる可能性が高いのでは?」


「た、たしかに…」


「もしくは、最初にマニエラ王国に攻めさせて、両国が疲弊したところで、攻め込んでくることも考えられますね。」


「な、なるほど…

 ところで、ヴィンデミア王国は、アイゼン帝国が攻めてくることをご存じだったのですか?!」


「そうですね、王が亡くなられる前から、帝国は領土拡大を目論んで居ることは、知っていました。そして、今のヴィンデミアの状況です。想定内ではあります。」


「な、ならば、対抗策もすでにお持ちなのですね?!」

「…帝国の力は強大です。正直、お手上げですね。」

「ですよねー。しかし、ただ見ている訳にもいきません。」

「そう仰ると思っていました。それでは、オットーさん、我々は退席しましょう。神はジン様とお話を望んでいます。」


「はぇ?!」

 少しぼーっとしていたので、唐突に名前を呼ばれて変な声を上げてしまった。


「ジ、ジンと?!は、はぁ…」

 オットーは心配そうな顔で、俺の顔を見て、アルトリアスに導かれ退室していった。


 沈黙が流れる…時間が長く感じる…


「やぁ、ジンさん。私の名前は響、訳あって神をやらせてもらっています。」

突然現れた、オッサンに面食らいながらも、話を続ける。


「初めまして、宜しくお願いします。それで、神様なんですか?」


「肩書きは神だね。ただ、俺自身は普通の人間だよ。」

「はー、つまりどう言うこと?」


「まず、俺の生い立ちを話そうか。それを聞けば、ジンさんにも見えてくる物があるはずだ。」


 響と名乗るオッサンは、自分が難病だったこと、治療するため、コールドスリープをして、未来に治療を託したこと。しかし、病気は治ったが、俺の知ってる世界ではなかった事。ナノマシンを使役して、なんやかんやあって神になったこと。

 後半、良く意味が分からなかった。神になるって下りがよく分からん。 


「どうだいジンさん、俺たちにはコールドスリープから目覚めて、この世界に突然現れたという共通点がある。」


「あ、あの、ジンと呼んでください。

 えと、つまり?」


「…つまり、俺たちは同郷だ。

 実際には、コールドスリープしてた訳だが、感覚的には、過去から未来へやってきた感じだな。」


「え?!ここ未来なの?!異世界かと思ってた。」


「な、そう思うよな。でもここは未来なんだ。コールドスリープするときに、体内にナノマシンを体に入れたのを覚えているか?」


「ああ、はい。俺の体の治療と、コールドスリープ中、体内のモニタリングをするとか言ってましたね。」


「そのナノマシンは、まだ稼働している。俺は、そのナノマシンと通信できる。それにより俺は、力を得て神になったと言うことだな。」


「ほー、俺も出来るのかな?」

 頭の中でナノマシンに語りかけるが、なんの答えも返ってこない。


「ふむ、ナノが言うには、ジンはナノマシンに好かれていないらしいな。」

「ナノ?誰かいるのか?」

「ああ、ナノ姿を見せてあげてくれ。」


 目の前にグレーっぽい綺麗な猫が現れた。か、かわいい⋯


「触ってもいいかな?」

『どうぞ、優しくしてくださいねっ』

「ね、猫が喋った⋯」

「まぁ、そういう反応になるよね」


 恐る恐る猫に触れると⋯毛並みは短く、シルクのような触り心地⋯気がつくと、頬ずりしていた。


『最初から⋯大胆です⋯。』

「こら、やめろ。」


「ナノちゃんか⋯俺もペットというか、相棒ほしいな⋯。」


『ジンさんは、ナノマシンとあまり相性が良くないようですね。仲介役として私のような存在が居ても良いかもですね。』


「ナノマシンとの相性が悪いってどう言うことなんだよっ。」

『ジンさんは、ナノマシンの力を使っているのですが、存在を認識していないため、感謝もしてくれず、無視されると言っていますね。筋肉にばかり話しかけていると嫉妬していますね。』


「え、俺ナノマシンの恩恵受けてるの?」

『ジンさんは、スポンジのように様々な事を吸収できます。トレーニングをすれば、すぐに身につきますし、筋トレをすればすぐに筋肉がつきます。ジンさんの肉体能力は規格外の能力があり、技術面の課題はありますが、最強の剣士になれる素質があります。』


「俺、筋肉とはよくお話をしていたんだけど、あれはナノマシンのお陰だったのか⋯」

『筋肉と話すって、それはただの独り言ですよ。』

「たしかにな⋯よし、俺もナノマシンと仲良くなりたい。ナノちゃん何とかしてくれ。」


『馴れ馴れしいな⋯そうですね。実はマニエラ王国のナノマシンと、ヴィンデミアのナノマシンでは、なんというか管轄が違うと言いますか、詳しい事は、メイさんにおまかせします。』


【分かりました。ジンさん始めまして、私はヴィンデミアのメインサーバのメイと申します。よろしくお願いします。】


「うぉ!頭の中から声が聞こえる!!」

「ジン、すまんな。メイには体は無いんだ。直接脳内に話しかけてくる。慣れてくれ。」


「あ、ああ、メイさんとやらよろしくお願いします。」

【メインサーバは、ヴィンデミアとマニエラ、アイゼンそれぞれに存在しているようです。

 私の権限は、ヴィンデミアのナノマシンにしか行使できません。ですが、ヴィンデミアとマニエラは、同盟国だそうですよね。国同士が仲良くしていると、メインサーバ同士も相性がよくなり、ナノマシン同士も同じように仲良くなります。】


「どういう理屈なんだよ、それは⋯」

【難しいことを考えては駄目です。そういうものなのです。

 事前に、ジルさんに頼んで、マニエラのメインサーバと通信するために、通信コアを設置してもらいました。今から、マニエラのメインサーバと通信してみるので、暫くお待ち下さい。】


「どうだ、こいつらの言う事、理解できたか?」

「全くわからん。俺こういうの苦手なんだよね。そもそもメインサーバってなんだよ。」

「あーー、つまりは、各国のナノマシンの親玉はメインサーバって事だ。」

「はいはい、ヴィンデミアのナノマシンの親玉は、メイって事か。」

 分かったような、分からないような⋯まぁ、難しいことは考えないようにしよう。


【お待たせしました。マニエラのメインサーバと連絡が取れました。ジンさんの事情を説明して、理解していただきました。ジンさんのナノマシンを最大限活用するためには、やはりナノさんの様な仲介役が不可欠なようですね。】


「俺の相棒か⋯俺のトレーニングに付き合ってくれるような⋯狼とかカッコいいのがいいな。」

【ああ、いいですね。ナノさんとキャラ被りしませんしね。】

「そういう事言うな。」


【ではジンさん。目を閉じて、床に座ってください。】

「わかった!なんか楽しみだな!!」


 眩い光が俺を包み込み、膝の上に温かい感触を感じた。

◆◆◆◇◇◇◆◆◆◇◇◇

 仕事が忙しくなったので、更新時間を遅くしました。


読んでいただきありがとうございます。温かい目で見ていただけると幸いです。

 毎日更新予定です。応援して貰えると、モチベアップに繋がります。

応援よろしくお願いします!

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