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コールドスリープから目覚めたら、剣と魔法が「未来の常識」でした  作者: たくみさん
第二章 魔法とナノマシン

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10/50

1:魔法の正体はナノマシン?そして、この国は…

「ところで、この国はなんて名前なんだ?」


「ヴィンデミア王国と言います。それで、何処に向かっているのですか?」


『目的地は、ヴィンデミア王国と戦争をしているノヴァーレ公国ですね』


「え?それ大丈夫なの?!」


『まさか敵国には、探しにこないでしょ?』


「まぁ…確かにね。でも国境とか越えられる?」


『国境全てを監視している訳でも無いてすし、街道沿いと、その周辺には壁があります。ですが、それ以外の場所は、山や谷で区切られています。』


「なるほど、して今回のルートは?」


『谷を越えます。』


「「え?!」」


『谷を越えます!!』


「聞こえなかったわけじゃないわ!谷を飛び越えるとでも言うのか?!」


『その通りです。』


「「え?!」」


『そのとーりです!!!』


「「聞こえてるっ!」」


『まぁ、お楽しみというやつです。サプライズ?』


「ふっ、お前には驚かされっぱなしだよ。」


『響さん…』


「厨二病の症状かな…?」


「それでオチを付けるのやめて…」


「そういえば、軍はどうやって、俺たちを追ってきたんだ?」


『分かりません。軍の動きは監視していましたが、ピンポイントでここに向かってきました。』


「心当たりがあります。

 魔法が使える人々は、国に登録をする決まりになっています。魔法を使える人間の周りには、それぞれ異なる魔素のゆらぎが存在します。

 それを、追うことができるとしたら?」


「そんなことが可能なのか?」


「分かりません。昔、それを研究していた人が王都に居たという話は聞いています。」


『なるほど…技術的には不可能ではありませんね。ルナもそうですが、響には通常の倍以上のゆらぎが存在します。』


「な、なんで?!」


『それだけ響の持つ、ナノマシンは魅力的なのです。大気中にも、ナノマシンは浮遊しています。その浮遊しているナノマシンが、進化の可能性を求めて、響さんに接触してきているのです。

つまり、私は魅力的なのです。』


「なるほど…大きなゆらぎを持つ俺は、より追跡しやすい可能性があるのか…」


『スルーされました。』


「追跡されないように、何か手はないか?」


『ある程度は制御してますが、完全に消すことはできませんでした。』


「すでにやってたのか…それについては、引き続き対策を検討してくれ。」


『了解しました。』


「今日の宿はどうしますか?」


 やはり女性は、そういうのを気にするか…。移動の痕跡を残さないためにも、全て野宿にしようとしていた。


「ルナ…野宿だ。」


『はい。私は、移動の痕跡を消すために動きますが、お二人には、なるべく人に見られないように、行動して欲しいのです。その為には、野宿一択です。』


「の、野宿…」


 ルナは…とても悲しそうな顔をしている。でも分かってくれるだろう。これは、逃走であって、観光ではないのだ。


「ルナ、街には俺たちの手配書が貼られているかもしれない…諦めてくれ…。」


「わ、わかりました…」


しばらくして、最初の野営地にたどり着く、概ねナノの予定通りの行程だそうだ。

 ルナが眠りにつき、良い機会なので、俺はナノにいくつかの疑問について聞いてみた。


「ところでさ、何故俺は、ルナと普通に会話できてるのかな?」


『どういう意味ですか?』


「いやさ、厨二病なんて、俺が住んでた世界の言葉だろ?それに、俺は日本人だ。ここはどう見ても見本ではない。言葉が通じるのが不自然だ。」


『なるほど…』


「俺は、夢の世界だと思ってたから疑問に思わなかったのだが、これ夢じゃないよな?VRゲームかと思ったが、現実にしか思えない。」


『この世界は、夢ではありませんし、VRでもありません。ならば、異世界転生だと…なら何故言葉が通じる?と言う事ですよね?』


「察しが良くて助かるよ。」


『私は、響がここに現れてから、すぐに現状の解析を始めています。その結果が、エラーで、何も分かりませんでした。

 また、ナノマシンは、響が冷凍催眠を初めてから、常にメインサーバと通信していました。現在の貴方の状態を、伝えるためです。』


「それは、冷凍催眠の説明の時に、同意書書いたな。」


『通信を初めて、23年目に、通信は途絶えました。しかし、響の状態はモニターできました。でも監視するだけ、響の体調や肉体の調整は出来ませんでした。』


「それで、俺の体は衰弱してたのか。それにしても、23年目に何があったのか…」


『確かめる術はありませんが。響をモニターし続けて23分後、響へフルサポートが可能になりました。その23分間で、何があったのかは分かりません。』


「空白の23分ね…」


『そこから、現在の環境を調べました。驚くことに、座標の数値に変更はありませんでした。

 結論を言うと、ここは日本です。』


「いやいや、冗談だろ?」


『座標以外にも、様々な情報を統合すると、日本に間違いありません。』


「んじゃ、ここは未来の日本か、ナノマシンがあるから過去じゃないわな」


『65%の信頼性ですが。』


「微妙…」


『それに、メインサーバの反応が、微弱ながら存在します。』


「え?!通信したら何か分かるのか?」


『呼びかけていますが、反応はありません。』


「メインサーバは、何処にある?」


『メインサーバの場所は、テロなどを警戒して、秘匿となっていて、私も情報をもっていません。』


 まあ、そういうこともあるか…。だが、いくつか分かった事はあるが、何もすっきりしない…。


『引き続き、呼びかけは続けます。』


「よろしく。それと、魔法ってなんだ?日本には都市伝説で、魔法使いになれるとかあったけど…」


『響も魔法使いになる手前でしたよね。』


「やめて!全て病気のせいだ。」


『魔法は、大気中のナノマシンと、人の持つナノマシンとが反応して起こるものですね。』


「やっぱりか…。使える人と使えない人の違いは?」


『不確定ですが、ナノマシンにも好みがあるみたいです。響は、ナノマシンに()モテモテですよ。』


「ナノマシンに()モテモテと…

 そもそも、何故大気中にもナノマシンがある?俺の時代には、体内にナノマシンを入れて、病気の治療を行うのが主流だったと思うが。」


『ナノマシンは、機械のメンテナンス等にも使われ始めていましたね、あの頃は。その件についても、調べ初めていますが、大気中に漂うナノマシンは、環境維持型ナノマシンと言っていました。』


「言っていた?誰が?」


『ナノマシン自身が。私と話しているようなかんじです。』


「まぁ、お前と話してると、そう言うのがあっても不思議じゃないか…。その環境改善型がなぜ?」

『どうも大気が汚染されたらしいです。』


「いつの話?」


『彼らはそこまでのデータは持っていませんでしたが、私が知らないので、響が眠って23年目辺りですかね。』


「大気汚染って、公害かなんかか?」


『いえ、核汚染ですね。』


「え、地震で原子炉とかやられた?」


『データがないので、確実な事は言えませんが、核戦争かもしれません。』


「また戦争か…。」


『人間は愚かですね…』


「返す言葉もございません…。戦争のない未来は作れないのかな?」


『難しいですねー。人間の歴史=戦争の歴史、とも言えますし…』


「話もどるけど、もう核の影響はないんだろ?」


『いえ、あと20年ほどかかりますかね。』


「え…、俺たち被爆してるの?」


『そうならないための、ナノマシンです。』


「お前が、人を殺すってのは、冗談ではないわけか…」


『ふふん…』


「誉めてはいないぞ?

 まだまだ疑問は残るが、今日のところはこんなもんにしとくか…。追っ手の様子はどうだ?」


『魔物に、奴らの邪魔をさせてます。追いつかれることはないでしょう。』


 いつの間にか、長いことナノと話、というか現状の確認をしていた。その間、ルナはぐっすり眠っていたと思っていたのだが…



「地面が固い…

 こんなの眠れるわけ無いじゃないですか…。

 あれ、響さん…また独り言?いや、ナノさんと喋ってるのか…


 一方の話しか聞こえないと、全く意味が分からない…。けれど、ナノマシン、日本、戦争…響さん、貴方は何者なの…」

◆◆◆◇◇◇◆◆◆◇◇◇


読んでいただきありがとうございます。

初めて書いた作品なので、ちょいちょいおかしな点があるかもしれませんが、温かい目で見ていただけると幸いです。

 毎日更新予定です。応援して貰えると、モチベアップして、小躍りしますので、☆の応援お待ちしています!


よろしくお願いします!

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