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待望の推しにさらわれる展開ですわ

 そういえば。設定資料集の端っこに一枚だけあったソフィアのラフスケッチの横にちょこっと、『傘魔法の使い手』とか書いてあったような。彼女の出番が少なすぎるから、その傘魔法とやらをゲーム内で見た事はついぞなかったけれど。で、傘魔法って何?


「貴様は……ここまで案内した女か。なんだ? その魔法は」

「えっ、わたs……わたくし!? こ、これぞアンブレラ家に代々伝わる「傘魔法」ですわ!」


 とりあえず素直に説明してみた。すると、赤薔薇の瞳がスッと細まり──、小さな少年のような満面の笑みになる。差分なしなどというケチな事もなく毎秒変わる豊かな色彩の表情に、思わず私の胸が高鳴った。


 アビス様、こんな風に笑うんだ。


「フハハハ、なんだそれは! 面白い女だ、気に入った!」


 こ、この乙女ゲーマーなら9999999999回くらいは聞いたお決まりの台詞が来たという事は──!?


「レオナルド、秘宝は貴様にまだ預けておこう! 代わりに今日はこの女を土産にもらっていく!」


 攫われフラグ来たー!! 途端に持ち上がる、私の身体。伝わる体温。あ、アビスにお姫様抱っこされてるー!! あ、乙女ゲーみたいなキラキラ見た目のモデル体型だけど、結構身体がゴツゴツして大人の男の人だ……当たり前か。


「貴様──!! ソフィアさんを放せ!」


 とっさに放たれる、レオナルド王子の光魔法。しかし前方に作ったアビス様のバリアで防がれてしまう。


「ソフィアちゃん!」

「大丈夫、クララちゃん、心配なさらないで──!」


 だって私、好きな人に攫われているんですもの──!!

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