【チャレンジ!】秋の歴史2023を全作読んでみる 10/11~10/14
10月11日から10月14日の作品が対象となります。
長編がちらほらと出てきています。
うわー、大変だ~。
【対象更新日:10/11~10/14】
96作目から108作目まで
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#096
作品名:或る小国王の走馬灯(短編)
作者名:山本大介 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★
・テーマ:★★
・おすすめ度:★★★
■一言
卑弥呼時代末期のある小国の王の話。
本編からの一種のスピンオフ作品のようです。
自分が書いていた昔の作品を拾い上げるのって、恥ずかしくもあり、独特の勢いもありますね。
私の「代表作」も原型は10代のころにノートに書いていたものでした。
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#097
作品名:カルダモン・コーヒー(短編)
作者名:粉雪『魔術師の杖』読み放題12月まで! 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★
・テーマ:★★★★
・おすすめ度:★★★★
■一言
読みやすく、且つテンポの良い素晴らしい文体。
舞台は明示されていませんが、多分19世紀から20世紀初期の英国ロンドンでの諜報員の話。
新人メイドに見事にやられた主人公は、伝授されたカルダモン・コーヒーを、これからも堪能するのでしょう。
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#098
作品名:いやしいご先祖様の食事に対する執着がある限り、我が一族の歴史は永遠に続いていく(に違いない)(短編)
作者名:たかさば 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★
・テーマ:★★
・おすすめ度:★
■一言
生前は立派だったが、死後に強欲になった祖先に振る舞わされる人物の話。
最後はバッドエンドか、パッピーエンドか、それとも彼が次のいやしいご先祖を継いだのか?
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#099
作品名:水の由縁(短編)
作者名:とわ007 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★
・テーマ:★
・おすすめ度:★
■一言
大人の童話っていう感じです。
和風ウンディーネのような悲劇的な話です。
「歴史と食事」縛りから外すと、幻想譚として素晴らしい作品です。
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#100
作品名:稀有な娘を持った男親の苦悩と頑張りと酒飲みについて!(長編)
作者名:陸 なるみ 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★★★
・テーマ:★★★
・おすすめ度:★★★★
■一言
やっぱ晴明と博雅の関係性って、創作界隈では「アッ-!」なんですか?
蘇と醍醐(ウィシュ!)の乳製品。実はこれたまたま私も個人的に調べてるんです。(特に何かの企画用ではない)
醍醐帝(はい、完成でーす!)、めっちゃハッスルしてたんっすね。SKOっすね。(すごく子供多い)
臣籍降下の源姓って、北魏(拓跋氏)の太武帝が、「拓跋と禿髪は源は同じ」という意味で、禿髪破羌に源賀って姓名を与えたことが由来だそうです。
この由来を聞くと、「禿髪」ってひでぇ姓だなぁと、いつも思っています。
三国志末期でも禿髪樹機能の乱ってあったなぁ。
(西)晋の馬隆が、今となっては謎の諸葛パリピ孔明の用兵術を駆使して、平定したんだっけ。
なんか、すごい話が脱線!和歌の勉強にもなって、素晴らしい一作です!
あと、ちょっと気になったのは一話の人物紹介で、醍醐天皇を「薨去」と表現してますが、「崩御」ですね。
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#101
作品名:越後の飴玉(短編)
作者名:霜田大輔 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★
・テーマ:★★
・おすすめ度:★★★
■一言
まぁ、読み進めれば、何となくオチがわかるお話。
会話のテンポがよく、コント仕立ての感じがいいです。
そういえば、「景虎」って日本酒ありますな。
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#102
作品名:暗闇と楽しさ(短編)
作者名:力刀 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★
・テーマ:★
・おすすめ度:★
■一言
うむむ…。上手く作りかえれば、お金の大切さを現わす童話にできそう。
「冬童話」の構想中のため、#099の「水の由縁」同様、一つの勉強になりました。
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#103
作品名:【幕末風雲紀】或る詐欺師、最後の晩餐~35億円の夕食(長編)
作者名:磯辺川寺ゆう 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★★★
・テーマ:★★★
・おすすめ度:★★★★★
■一言
9月21日の初日に始まって、10月13日に完結した、全13話の4万文字越え作品です!
ンゴゴゴゴゴ。これから、こういったものに出くわすのか…。
内容は、何となく題名で察せますね。
とにかく丁寧に調査されたことがわかる素晴らしい作品です。
幕末や海運や商会の話が好きなら、絶対にハマります。
完結後の蛇足の多さは、ちょっと読み手を選ぶかな、と思いますが、
蛇足の最後(つまり物語の最終回)で、見事な着地をしていますので、読み進めることをお勧めします。
いやー、こんなすごい作品を書く方がいるんだな~、とびっくりです。
歴史度に関しては★5つ以上をつけたいほどです。
坂本龍馬…。現在にいたらビッグ○ーターみたいな会社を起していたかも。
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#104
作品名:おいもほおばろ(短編)
作者名:具村弥安 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★
・テーマ:★★
・おすすめ度:★★
■一言
石焼き芋の季節ですね~って、言いたいですが、#013の「もう一つのチート芋っ!」でも書いた通り、私はサツマイモを焼酎の原材料くらいにしか思っていません。(私の味覚はおかしいのか?)
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#105
作品名:妄想トリップ〜花の歴史飯〜(短編)
作者名:穂波澪 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★
・テーマ:★★★★
・おすすめ度:★★★
■一言
またも幕末もの。と思いきや、ある歴史の先生の料理からの妄想話。
穴子。天ぷらでも寿司でも、あれはもう飲み物ですな。(「カレーは飲み物」理論の一種)
苦みが旨味とは確かにそうですね。酒飲みからすると、その苦みが更に酒を欲するのですよ。
私はどうも「孤独のグルメ」ではなく、「ワカコ酒」なのかも知れない。
読み終えて、頭が疲れた#103の後だけに、楽しい幕末ものでした。
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#106
作品名:転生井原西鶴! ~スイポテモンブラン、カボチャプリン~(短編)
作者名:白夜いくと 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★
・テーマ:★★★
・おすすめ度:★★
■一言
という訳で、なぜか「更新が古い順」でソートすると、似た題材が出てくる問題。
栗は栗ごはん。カボチャとさつまいもは天ぷらでしか食べないな~。(上の#105で天ぷらの話を読んだので、これらしか食欲がそそられない)
やはり私の味覚はおかしいようだ…。_| ̄|○
井原西鶴が今の時代にJC転生(!?)して秋のスイーツを楽しむ話です。
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#107
作品名:信長の夕餉(長編)
作者名:ハカセ次郎 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:-
・テーマ:-
・おすすめ度:-
■一言
とりあえず、現時点で二話のまま、更新が止まっています。
10月26日まで完結していない場合は、このまま評価対象外といたします。
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#108
作品名:マカロンを食べたのは誰?(長編)
作者名:六福亭 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★★
・テーマ:★★
・おすすめ度:★★★★
■一言
19世紀。ベトナム最後の王朝である阮朝での、キリスト教徒のとある共同体での話。
題名通り、どちらかというと推理っぽいですが、当時のベトナムの歴史を知りたい方にはお勧めです。
突然の別の話。
#103の「【幕末風雲紀】~」で、「ミニエー銃」が話の中心の一つとして出て来ます。
・旧式マスケット銃 → 正確な射程距離は100m
・ミニエー銃 → 正確な射程距離は300m
すごいですね。こりゃ欲しがるわけだ。だけどどちらも前装式です。(ミニエー銃は装弾も容易にしているため、連射速度も高い)
ところがプロイセンの「ドライゼ銃」という後装式、つまりボトルアクション方式の銃が登場します。
前装式より連射速度が高いのは言うまでもありませんね。
フランスはこの「ドライゼ銃」に対抗して、より改良された「シャスポー銃」というものを開発します。
「ドライゼ銃」のガス漏れなどの弱点をゴムのパッキングで補ったのですが、このゴムの産地が当時フランスが抑えていた、本作の舞台のベトナム南部。(ここで本作とリンクだ)
・ドライゼ銃 → 正確な射程距離は300m
・シャスポー銃 → 正確な射程距離は600m
化け物か、シャスポー銃!
普仏戦争(1870~1871)で両軍が使用したのは上の銃ですが、フランスは敗れています。
プロイセンの勝因にあげられるのは…、
優れた参謀組織による入念な戦闘準備。
また、通信を最大限に活用し、兵や物資の大量移動を可能にする鉄道網を事前に整備。
つまり、歩兵が持つ小銃の正確な飛距離の差で、短い方が勝利した例の一つです。
(ただし、野砲に関してはプロイセンの方が優れていました)
一番どうでもいい話をしてしまった…。
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あと2日で「秋の歴史2023」の最終日です。
10月26日に完結していない連載作品は、評価対象外として、本エッセイで紹介しません。
(何か夏休みの宿題を急かしてる感じ)
27日以降に更新した場合だと、「最新部分掲載日」を「2023/10/26」で固定した検索条件を使っていますので、評価対象から漏れてしまいますのでご注意を。
まぁ、「お前なんかにえらそーに紹介されたくねーよ」って方は、27日以降も更新し続けるっていうのものありますけどね。
次は更新日10/15~10/19で行います。
今回はやっぱり、#103の「【幕末風雲紀】或る詐欺師、最後の晩餐~35億円の夕食」が凄かったです。
独特の構成なので、かなり読み手を選ぶ作品だと思いますが、
この秋の夜長にこういった硬派な作品を読むのもいいでしょう。
(私は基本的にコメディーやギャグやホラーが好きなんですけどね)
念のため、もう一度書いておきます。
「10月26日に完結していない長編は評価対象外といたします」
【読んで下さった方へ】
・レビュー、ブクマされると大変うれしいです。お星さまは一つでも、ないよりかはうれしいです(もちろん「いいね」も)。
・感想もどしどしお願いします(なるべく返信するよう努力はします)。
・誤字脱字や表現のおかしなところの指摘も歓迎です。
・下のリンクには今まで書いたものをシリーズとしてまとめていますので、お時間がある方はご一読よろしくお願いいたします。