表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/15

【チャレンジ!】秋の歴史2023を全作読んでみる 10/26(前編)

 最終日21作の内の11作です。

 最終更新日が26日の00:00から21:15となります。


 残り3時間近くで10作って…。

【対象更新日:10/26(前編)】

 150作目から159作目まで


-------------------------------

(#064)

作品名:秋の歴史2023:「戦国クラス転生」スピンオフ(長編)

作者名:月本 一 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:-

 ・テーマ:-

 ・おすすめ度:-


■一言

 9/29~10/02で紹介した作品ですが、26日に新たに追加されています。

 ですが「完了」になっていません。

 …どういうことなの?


-------------------------------

#150

作品名:吉法師さまの握り飯(短編)

作者名:モモル24号 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★★★★

 ・テーマ:★★★

 ・おすすめ度:★★★★


■一言

 実は寿司(握り寿司)の歴史って、この秋の歴史のテーマが「食事」と出されてから、私が初めにやろうとしたことです。


 【作中にあるのも参照にして、ざっくりと寿司の歴史】


 ・江戸以前 : ご飯の中に魚をいれ、発酵(およそ一年)させたものを食べていた(保存食、なれずし)


 ・江戸中期 : ご飯に酢をまぜ、箱の中で具材を入れた、発酵を速めた箱寿司が生まれる(まだ保存食)


 ・江戸後期 : 江戸で、魚介を下処理(いわゆる仕事)を施したものに、酢と塩(シャリ)の握り寿司(その場で食べれる早寿司)が生まれる(酢は米酢が主体だったが、早くから米の不足の代用品として粕酢(赤酢)のシャリも使われていた)


 ・寿司の形状と味 : シャリはほとんどおにぎりの大きさで、ネタもそれに合わせてデカい。またネタに施される仕事は、冷凍技術の関係から、とことんすっぱく、しょっぱく、甘かったらしい(ヘルシーじゃないよね寿司って)


 ・明治、大正、昭和初期 : 基本的に労働者の食べ物だったので、相変わらずデカくて、塩分糖分の補給から、ネタはすっぱく、しょっぱく、甘く味付けされていたが、次第に高級店も出てきて、冷凍技術の発展から、現在に近い形へ


 ・第二次大戦後 : 闇市を取り締まるため、「飲食営業緊急措置令」が出され、米を使った飲食物の営業が禁止となり、寿司屋は事実上壊滅状態


 ・上記の寿司屋の対応 : 「寿司屋は米の食事を出しているのではなく、握るのが商売」というすごい理論がGHQまで通り、寿司の営業は再開される。米は主に客が持って来たもので握っていたので、必然的に当時の食糧事情から、今の小ぶりなシャリとネタへ


 ・現在1 : 冷凍技術の進歩でネタに過剰な仕事(長期保存のため)をするのは少なくなっていくも、昔ながらの仕事を施す老舗や、新たに進歩させた高級店もあり


 ・現在2 : サーモンは伝統的なネタと思われるが、アニサキスの関係から日本では鮭を生食する習慣はなかった。1980年代ごろにノルウェーの水産業者から、生食ができるサーモンが回転ずしを中心に流行


 こんな感じの流れの話を作ろうと思って、今年1月~3月あたりまで、調べてたんですが、こんなの誰が読みたいのかな?


 あっ、内容は吉法師さまの先進性の話と、米食についてのエッセイが半々といった感じです。


-------------------------------

#151

作品名:日本人さん、ちょっそれ食うんですか?(短編)

作者名:衣谷強 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★★

 ・テーマ:★★★★

 ・おすすめ度:★★★★


■一言

 知る人ぞ知る、こんにゃくの製造過程の大変さ。

 国産のこんにゃくの9割以上は、群馬県産です。おでんでこんにゃく食べたら、群馬に感謝!


 フグの卵巣。あれも資格がないと作ったりしちゃダメなんですね。


-------------------------------

#152

作品名:九尾の狐のお子様ランチ(短編)

作者名:かなちょろ 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★

 ・テーマ:★★★

 ・おすすめ度:★★


■一言

 現在に復活した九尾の狐と少年の話。

 基本ギャグ調でおもしろかったです。果たしてこの続編は出て来るのか!


-------------------------------

#153

作品名:うなぎの祝言(長編)

作者名:藤倉楠之 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★★★

 ・テーマ:★★★★

 ・おすすめ度:★★★★★


■一言

 10月17日から10月26日にかけて、全12話の32000文字ほどの作品です。


 江戸時代のとある藩で、長崎へ医学の遊学に行っていた医術の武家と、薬屋の奉公人の二人の若者。

 帰郷すると、武家の若者は薬屋の娘との縁談が勝手に決められていた。


 色々と登場人物が出ますが、基本的に誰もがいい感じの人々で、ハッピーエンドで丸く収まります。

 メインは鰻の蒲焼ですが、ホカホカにするのと、口上のために熱したおから(きらず)を敷いた重箱を用意。

 これが「きらず」と縁を切らない結び付きに掛けているのが面白いです。

 その後、「まぶし」という重箱にホカホカの飯に鰻を敷いたもの。つまりうな重の話も出て来ます。


 うおおおっ!うな重が食いたくなる一作でした!


-------------------------------

#154

作品名:アラフォー女子のささやかなお茶会 ~百年前のティーカップ~(短編)

作者名:猫田パナ 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★

 ・テーマ:★★★

 ・おすすめ度:★★★


■一言

 何となく、大人の童話といった感じ。

 でも古いティーカップや茶器で飲むお茶は、それだけで美味しそうな感じがします。

 ほっこり系のお茶会話でした。


-------------------------------

#155

作品名:食事にまつわる歴史の問題集(短編)

作者名:2328_syuteos_2327 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★

 ・テーマ:★★

 ・おすすめ度:★★


■一言

 なぜか突然の大学入学共通テスト。

 ヤマトタケルの女装に関しては、前回の#145の「トールが花嫁」で、実際にトールが女装してスリュムからハンマーを取り返す伝説を思い出しました。


 神話って、結構色々かぶってるんですね。

 

-------------------------------

#156

作品名:ルーテフィスク奇譚(短編)

作者名:海松ミル 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★★

 ・テーマ:★★★★

 ・おすすめ度:★★★★


■一言

 #151の「日本人さん、ちょっそれ食うんですか?」のノルウェー版(北欧版)ですね。

 ルーテフィスクという、タラの干物を灰汁で数日漬けて、その後に水に数日漬けてアルカリ成分を落とした保存食。

 これも面倒な製造だなぁ。「ノルウェー人さん、ちょっとそれ食うんですか?」ってツッコミたいです。

 現在では、灰汁の代わりに水酸化ナトリウムを使用するそうです。(更にツッコミたい!)


 題名通り、ホラー風味の感じで、秋のホラーとして楽しめました。


 さて、トロールとヴァイキングの話が出てくるのですが、上の#155の「食事にまつわる歴史の問題集」を読んだ後なので、私はあることを思い出しました。

 何年か前のセンター試験の問題の、「ムーミン(トロール)」と「小さなヴァイキングビッケ」の舞台(国)を問う問題。


 ムーミンはスウェーデン系フィンランド人のトーベ・ヤンソン(1914~2001)がスウェーデン語で書いた物語。

 ビッケはスウェーデン人のルーネル・ヨンソン(1916~2006)がスウェーデン語で書いた物語。


 センター試験の正解は、ムーミンがフィンランド。ビッケがノルウェーだったそうなんですが、どういうことなの…?


-------------------------------

#157

作品名:武士の家の座敷童(短編)

作者名:夏月七葉 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★★

 ・テーマ:★★★

 ・おすすめ度:★★★★


■一言

 座敷童を出した、これも大人の童話といった感じです。

 一見夏のホラーチックですが、今の寒い時期には温かいハートフルな物語です。


-------------------------------

#158

作品名:海苔ノリ浅草寺(短編)

作者名:黒森 冬炎 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★★

 ・テーマ:★★★★

 ・おすすめ度:★★★★★


■一言

 海苔(板海苔)でここまでの歴史物ができるとは。

 いやいや、海苔は江戸前寿司では重要です。

 しっかりパリパリに香り豊かに炙らないといけませんからね。

 寿司の締めといえば干瓢巻き。海苔へのこのひと手間が重要なのです。


 浅草は毎年初詣で行ってます。

 雷門から仲見世のぎゅうぎゅうから観音様。そして隣の浅草神社にもお参りしてます。


 タイムトリップものは何となく少なかった気がしますが、タイムトリップものでは、本作が一番印象に残りました。


-------------------------------

#159

作品名:白い皇女は暁にたたずむ(短編)

作者名:東郷しのぶ 様


■判定基準(★1~★5)

 ・歴史度:★★★★★

 ・テーマ:★★★

 ・おすすめ度:★★★★★


■一言

 飛鳥時代。大津皇子が伊勢斎宮となった姉の大伯皇女を訪れる話。

 万葉集で、この大津皇子がアポなしで、自分を訪れた事を大伯皇女が詠んだ歌があるそうです。

 (勉強になるな~)


 斎宮となってから、ある時に独特のヴィジョン(?)で、赤(紅・朱)が不吉なものと感じ取り、大伯皇女は徹底して赤を避け続けるも、最後に訪れて来た弟との別れの際に、一枚の赤い紅葉した葉を見てしまう。

 弟の大津皇子の運命は…!?


 #080の「宮中甘味こと始め」の元明天皇とか、この作品では悪役(!?)とされる鸕野讚良(持統天皇)とか、パワフルな女帝が多かった時代なんですね。


-------------------------------



 そんな訳で、当初のやろうと思っていた予定の寿司について書きました。

 辞めた理由は「多分、誰かがやるだろう」からです。

 さて次で最後です。更新日10/26(後編)で行います。

 いよいよ最後です。

 最初の作品の最終更新日は10月26日21:46です。


【読んで下さった方へ】

・レビュー、ブクマされると大変うれしいです。お星さまは一つでも、ないよりかはうれしいです(もちろん「いいね」も)。

・感想もどしどしお願いします(なるべく返信するよう努力はします)。

・誤字脱字や表現のおかしなところの指摘も歓迎です。

・下のリンクには今まで書いたものをシリーズとしてまとめていますので、お時間がある方はご一読よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
■これらは発表済みの作品のリンクになります。お時間がありましたら、よろしくお願いいたします!

【短編、その他】

【春夏秋冬の公式企画集】

【大海の騎兵隊(本編と外伝)】

【江戸怪奇譚集】
― 新着の感想 ―
[良い点] 『うなぎの祝言』を書いた者です。 この度は、公式企画の全作読破エッセイという偉業のご達成、おめでとうございます!(あと総評ですね。楽しみにしております) 拙作も取り上げていただき、とても光…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ