【チャレンジ!】秋の歴史2023を全作読んでみる 10/22~10/23
10月22日から10月23日の作品が対象となります。
突如として亀の歩みなってしまい、申し訳ありません。
【対象更新日:10/22~10/23】
135作目から141作目まで
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#135
作品名:平成時代に子供だった皆様にお勧めするメニュー(長編)
作者名:恵京玖 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★
・テーマ:★★★★★
・おすすめ度:★★★★★
■一言
10月7日から22日にかけて、全15話の100000文字超え作品です。
#030の「平成スイーツ物語」に近い、一話完結形式の物語集です。
平成の時代を進めて、その時々の世相を絡めたのが「平成スイーツ物語」ですが、こちらは平成に子供時代だった人物に焦点を当て、現在から俯瞰したような話です。
一つ一つが完全に独立してるのかと思いきや、あるトリオの思い出話がいくつかあったり、ある話ではメインの人物が、別の話ではわき役として出たりと、趣向も凝らされて、読み応えがありました。
成程、「平成」をとっても、作者様によって切り口や構成が違うのは、色々と面白いです。
テーマによっては、この秋の歴史で「平成」を題材にした作品が増えそうだな、と感じました。
ある意味、歴史物でポテンシャルのある時代なのだと再認識。
どんどん時間が経ち、「令和生まれなろう作家」なんて出てくるのでしょうね。
(親にアカウントを作ってもらって、音声アプリなんかで、何か物語を書いている令和生まれ作家って、実はもういたりして)
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#136
作品名:星降る夜の二人ご飯(長編)
作者名:皆見アリー 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★
・テーマ:★★★
・おすすめ度:★★
■一言
10月15日から22日にかけて、全8話の17000文字程の作品です。
本編があるようなのですが、短編でないので番外編というか外伝みたいな感じかな?
時折出てくる、本編の宣伝作品の一環として読みましたが、食に関しては色々と面白かったです。
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#137
作品名:スパイスファンタジー! 愛の媚薬はカレーの香り(短編)
作者名:風風風虱 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★
・テーマ:★★★
・おすすめ度:★★★
■一言
これもたまに出てくるお笑い系の話。
侍女の「よござんす」の台詞で笑った。こういったセンス好きだなぁ。
内容は題名通り、様々なスパイスを組み合わせて、カレー粉の原型(!?)を発明するファンタジー作品です。
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#138
作品名:浅草 ゆうれい長屋の助け舟(長編)
作者名:みお(miobott) 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★★
・テーマ:★★★
・おすすめ度:★★★★
■一言
10月9日から22日にかけて、全9話の48000文字程の作品です。
舞台は江戸。ある武家の跡取りが遊女にうつつを抜かして出奔。この兄を説得する伏は、何とも不思議な長屋へ…。
妖怪ものと時代劇風が合わさった感じの話です。
読み進めると、どんどん登場人物の正体や目的が分かって行く構成が面白いです。
色々な人物(人以外も!?)が出て来ますが、それぞれがいい味を出しています。
妖怪ものや時代劇のちょっとした重苦しさを、最後は爽やかに仕上げています。
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#139
作品名:にくじき(長編)
作者名:ほっこくのくわずいも 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★
・テーマ:★★★
・おすすめ度:★★★
■一言
たびたび出てくる江戸時代の肉食の話。
こちらはお殿様に肉食を辞めさせようとする家臣たちの話です。
ある味付けの豆腐料理で辞めさせる事ができ、無事に跡取りもできましたさ。
で、これ読んで以下の歴史上の逸話を、私は思い出しました。
前漢の丞相に張蒼という人がいました。彼はもともと秦(前221~前206)の役人でしたが、
早くに劉邦(前256または前247~前195)に仕えていました。多分劉邦と同世代かちょっと年上でしょう。
張蒼は老齢を理由に丞相を辞し引退しますが、その後10年以上も生きていました。
彼が死んだのは前152年。劉邦と同世代なので、百歳は超えていたと思われます。
晩年、歯の無かった張蒼の食事とは、愛妾の乳をちゅーちゅーすることだったそうです。コワッ!
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#140
作品名:地中の果実(短編)
作者名:ジャガイモ探偵 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★★★★
・テーマ:★★★★
・おすすめ度:★★★★★
■一言
ジャガイモの専門家(!?)によるフランス革命前後のジャガイモについての話。
pomme de terreって直訳すると、「地中のリンゴ」なんですね。
このお隣の国は通常Kartoffelですが、オーストリアではErdapfelが一般的です。(こっちも直訳すると「地中のリンゴ」
ンゴゴ。半分フランス語圏のベルギーでも、その影響か、オランダ語でもジャガイモはAardappel「地中のリンゴ」なのか…。
#013の「もう一つのチート芋っ!」で、サツマイモが異世界ものの食材として、なかなか定着しないように、実際に食材が定着するのもまた難しかったのか、と勉強になります。
あのお隣の国は、大王さまが音頭を取って、無理矢理定着させたからなぁ…。
最後のイラストも素晴らしいです!
ところで誰か、この作者様の代表作の「そこそこ歴史に詳しいヨーロッパ人(笑)~(Nコード:N6295HD)」の東ナジア設定を使って、おもしろおかしい転生令嬢物語を書いてください!
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#141
作品名:ケーキの黎明(短編)
作者名:karon 様
■判定基準(★1~★5)
・歴史度:★★
・テーマ:★★★★
・おすすめ度:★★★★
■一言
スイーツに関するエッセイ風。
和菓子と洋菓子の知識が豊富だと、このような考察ができるのですね。
スイーツに興味がない私には、この手のものは致命的に無理だ…。_| ̄|○
また、ひとつ勉強になりました。
「グレーテルのかまど」ってEテレの番組ですね。
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さて、「俳人・歌人になろう」なる企画が新設されました。
これは、「秋の歴史」が盛り上がらず、こっちが盛り上がったら、「秋の俳人・歌人」に変えられてしまうのでしょうか!
秋深し
外の景色を
見渡せば
落ち葉少なく
歴史は去りぬ
次は更新日10/24~10/25で行います。
さて私は「冬童話」の作成に入っています。
別のものを書いてる途中なので、更新頻度が落ちますが、ちゃんと10月26日までに完結した作品は紹介していきます。
(そして最後に総評をしておしまいとします)
【読んで下さった方へ】
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・感想もどしどしお願いします(なるべく返信するよう努力はします)。
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