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王子様は1人じゃないっ!  作者: 華咲果恋
本編1年生
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パーティーに向けて試着会

今日は雅美ちゃん達が来て、パーティーの服を試着する日だ。何故か服はある筈の景くん達まで来る。

私は自分の部屋に貴翠と京翠を呼び、シャルルにも話を聞いて貰うことにした。


「京翠は知ってると思うけど……私、昨日景くんに告白されたの。私ね、今まで告白してくれた人達全員に対して全くと言っていい程、恋愛対象として意識していなかったの。」


「随分とはっきり言いますね。」


「でもね、私は千秋が好きなの。なのに真央くんとか凪くんとか篤季とか景くんとかに“好き”って言われるとなんて言うかドキドキ?するの。私って実は惚れっぽいのかしら?」


私が3人にそう言うと初めにシャルルは頷いて


「まあ、惚れっぽいというより耐性が無いという方が近いと思いますが。」


と言った。貴翠と京翠も共感するように頷いた。


「とにかく、どうしたら良いと思う?この中で恋愛経験があるのってシャルルだけ?」


すると貴翠と京翠の2人は顔を見合わせた。


「告白された経験ならありますが……」


「私にとって恋愛は避けたいものですから。」


京翠はそう微笑んだ。


「貴翠も恋愛は避けたいものなの?」


すると貴翠は少し考えて答えた。


「……そう、ですね。私にとって最優先で護るべき存在は美乃梨様ですから。それに、ただ単に恋愛は面倒臭いので。」


「面倒臭い……まあ、人間関係は拗れるかもしれないわね。あ、一番聞きたい事を聞き忘れていたわ。告白されて返事はまだ要らないと言われた時、貴翠達はどうするの?」


私がそう言うと京翠が最初に答えてくれた。


「私は返事は要らないと言われても、期待させないように振ります。」


「そう。私、少しだけ少女漫画で読んだ事があるのだけれど……私がしているのってキープ?と言うものなんじゃないかしら、と思って。」


「それは違うと思います。」


「そう。あと私が気になっている事はね、皆と友達に戻れないんじゃないかって。」


私はそう言うと自分で言っておきながら都合がいいなと思った。


「美乃梨様。真央さんや凪さん達はどんな方でしょうか?篤季は……少々、いえ、大分と諦めが悪いと思いますが。」


貴翠は苦笑しながら「ご迷惑をお掛けします」と言った。


「ですが、美乃梨様ですから大丈夫です。」


「どういう事?」


「"類は友を呼ぶ"という事です。美乃梨様はとてもお優しい方なので美乃梨様の周りのご友人も優しい方ばかりでしょう?」


貴翠にそう言われて、私はとても嬉しくなった。


「ありがとう。私、今年中には千秋に告白出来ると良いな。」


私がそう言うとシャルルがきっぱりと言った。


「出来ると良いなでは一年経っても二年経っても出来ません!告白すると言い切らなければなりません!」


「分かったわ。私は今年中に千秋に告白する!何が何でも!」


「やっと決意しましたね。美乃梨様、私は応援しております。」


シャルルは優しく微笑んでそう言った。シャルルはいつでも私の味方で居てくれた。それがどんなに心強かったことかシャルルは気付いているだろうか。


しばらくして私の部屋の中にノックの音が響いた。


「美乃梨、そろそろ皆んな着くと思うよ。」


「教えてくれてありがとう、聡兄様。貴翠、京翠、シャルル、話を聞いてくれてありがとう。」


私と貴翠と京翠はリビングに向かった。間も無く篤季と景くん、千秋が来て、真央くんは匡哉先輩と来た。今日は予め魔法を使う場所に範囲が決まっている。

シャルル達使い魔も外で働くと普通の人には見えないので物が浮いているように見えるので今日は皆んな主人の部屋を掃除するらしい。

(実体化している使い魔は普通に働いているけれど)


そして雅美ちゃん達も揃い、早速服の試着をする事になった。千秋と景くんと真央くんも自分の服を多めに持って来ているらしく、爽夜くんや和真くん達は聡兄様の提案で一度ひと通り見てから試着をするらしい。


私は雅美ちゃんとユーリちゃんとレイラちゃんを連れて衣装部屋に向かった。


「すっご〜い!ドレスの数多っ!!」


「これは私だけのじゃないからね。」


「みのりんはどんなドレスなの?」


私はワインレッドのドレスを取り、自分に合わせた。


「私はこれ。今年お父様から貰ったドレスなの。」


「絶対みのりんに似合うね!」


「どれが良いかなんて分からないよ〜」


3人とも色々なドレスをみて余計に迷ったみたいだった。するとその時、「お邪魔しま〜す」と言う声と同時に扉が開いた。


「律ちゃん!丁度良かったわ。皆に似合うドレスを選ぶの手伝ってくれない?」


「良いよ。私そういうのは得意だから。」


そして律ちゃんは3人をじっくり見てそれぞれに似合うドレスを3着ずつ選んだ。


「候補を絞るのは手伝うけどパーティーなんだから自分の着たいドレスは自分で選ばなきゃ。」


そう言って3人に試着するよう促した。


「美乃梨はこのドレスよね?」


「ええ!お父様がわざわざ買って下さったのだから。それに、一番私に合うから。」


「それね、薫お兄様が響彼兄様とお父様に意見を聞きながら数ヶ月悩んで選んでるの。紫乃凛お義姉様とお母様は美乃梨に似合うものをすぐに選べるんだけど、薫お兄様なんてどれも似合うから全部買うとか言い出すから……」


「お父様が……」


私が驚いてそう呟くと律ちゃんは教えてくれた。


「薫お兄様ね、美乃梨が生まれた時ずっと泣いてたんだよ。それに、大好きな紫乃凛お義姉様にそっくりな娘だったから溺愛ぶりも凄かったの。最初はお父様に合わせるのすら嫌がっていたんだから。」


「お父様が泣いたのは煌達が生まれた時もでしょう?お母様から聞いた事があるの。お仕事を放り出してずっと一緒に居たいと子供のようだったと。」


すると律ちゃんはあははっ、と笑った。


「流石薫お兄様!」


そして試着を終えた3人が戻って来た。

レイラちゃんは薄めのベージュのワンピースタイプのドレス、ユーリちゃんはレモンイエローの膝丈でふわりスカートが広がっているドレス、雅美ちゃんは薄いパープルのレーススカートのドレスだった。


「どう?似合ってる?」


「うん!3人とも凄く可愛い!」


すると律ちゃんが


「せっかくだから皆んなにも見て貰わない?」


と言い出した。ユーリちゃんとレイラちゃんは雅美ちゃんに目を向け面白そうに頷いた。


「美乃梨も着替えてね。その間に皆んなの髪の毛結ってあげる。」


そう言われて私もドレスに着替えに行った。そして戻って来ると3人ともお花の髪飾りを付けていた。


「ほら、美乃梨もやってあげるから座って。」


律ちゃんはそう言いながら椅子をひいた。


「美乃梨は流すだけにしようか。」


律ちゃんは私の髪を右に流してピンで止めた。そして上にお花のバレッタを付けた。

リビングに行くと皆んな衣装を着ていた。


私とユーリちゃんとレイラちゃんは雅美ちゃんの背中を押しながら爽夜くんの元へ向かった。


「どう?爽夜くん。雅美ちゃん凄く大人っぽくて可愛いよね?」


爽夜くんは照れながらも「似合ってる」と言った。


「美乃梨は……なんて言うか、しっくりくるな。」


そう言う爽夜くんの隣でさっきまで照れて顔を赤くしていた雅美ちゃんも、レイラちゃんもユーリちゃんも頷いている。


「みのりんはお嬢様だもん。ドレスが一番しっくりくるよ。」


すると真央くんがやって来て、


「美乃梨、ドレス凄く似合ってる。いつもより大人っぽいね!」


と褒めてくれた。すると篤季と凪くんと景くんまで来て、


「美乃梨お嬢様、好きです。」


「な、何、いきなり」


「すみません、つい本音が出てしまい。」


「美乃梨似合うね。」


「美乃梨ちゃん世界一可愛いよ。」


「いや、宇宙一です!」


「何言って、」


するとレイラちゃん達も混ざった来て


「当たり前じゃん!」


「みのりんだからね。」


「みのりん以上に可愛い人、見た事ないもん。」


と言って来る。


「一旦落ち着いて、何でそんな飛躍するの。」


混ざっていない千秋と匡哉先輩と和真くんと爽夜くんは呆れたような顔をしている。


「えへへ、つい対抗心が……」


とユーリちゃんが言った。


「感想を聞きに来たけれど、まあ似合っていない事はないと分かったわ。」


「何でそんなに自分を卑下するのかな。」


「みのりん、それ凄い悪い癖だよ。みのりんは世界一可愛い。」


「世界一は言い過ぎよ。」


私がそう言うとレイラちゃんは首を横に振った。


「言い過ぎじゃ無くて実際そのレベルなの。みのりんは世界一可愛い、let's repeat after me.」


「……『みのりんは世界一可愛い』」


「それ棒読みでしょ、意味無いよ〜!」


レイラちゃんがそう言うとユーリちゃんが良い事思いついた!と言った。


「柄灯くんとか神崎先輩達がみのりんに褒めまくったら流石に自覚するんじゃない?」


「わ、分かったから。自覚したからそんな事しなくて良いよ。」


「絶対回避する為だけに言ってるじゃん。自覚するまで褒め続けるから!」


そして私は散々褒めまくられた。居た堪れない気持ちになりながら聞き続け、ユーリちゃん達は中々逃してくれなかった。


「もう、ギブアップ。」


「みのりん、分かってくれた?」


「私の顔が整っている方だという事は自覚した。確かにお父様がかっこよくてお母様が美人なんだから整っていて不思議は無いから。」


「見た目だけか……今日はこれくらいで勘弁してあげる!」


ユーリちゃんにそう言われ、私はホッと胸を撫で下ろした。そして元の服に着替えた。試着だけだった筈なのに想定以上に時間が掛かってしまった。


「じゃあ、みのりんまたね。」


「バイバイ〜!」


「美乃梨ちゃん、じゃあね。」


皆んなが帰った後、貴翠が少し安心したような笑みでコソッと呟いたのを私は聞き逃さなかった。


「美乃梨様なら大丈夫ですね。」

試着だけなので今回は短めになっています。

次回は美乃梨ちゃんの思い出です。

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