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王子様は1人じゃないっ!  作者: 華咲果恋
本編1年生
30/123

お茶会もとい女子会の始まり

今日は麗華さん達と雅美ちゃん達を私の家に呼んでのお茶会だ。お父様達には予め伝えておいたので、皆んなが来る午後は練習場以外での魔法の使用は禁じられる事になった。勿論、シャルルやアーチー達は準備は手伝ってくれるけど話しかける事は出来ない。


ようやく、待ち遠しかった午後になった。

雅美ちゃん達は私の家を知らないので、雅美ちゃんの家に集まって本堂さんの車で私が迎えに行く事になった。


「では、本堂さん、よろしくお願いします。」


「承知致しました、美乃梨様。雅美様の御自宅でよろしいですね?」


「ええ。」


雅美ちゃんの家に行き、インターホンを押した。


「恋咲美乃梨です。雅美ちゃん達は居ますか?」


『あら、美乃梨ちゃん?覚えてるかな?美瀬です。ちょっと雅美達呼んで来るね。』


「はい。」


そしてインターホンが切れたかと思えばガチャとドアが開いた。


「みのりちゃーん!」

「美乃梨さん、体育祭凄えかっこよかったっス!」


「こんにちは。雫ちゃん、瀧くん。あと、後ろに居るのは泉ちゃんと流くんかな?」


「はい。覚えていてくれて嬉しいです。」

「体育祭ぶりですね。凄かったです!」


「瀧くんも泉ちゃんも流くんもありがとう。そういえば、凪くんと、霜くんは?」


「2人は今、じゃんけんで負けておつかいに行かされてます。」


「そうなんだ。仲良しなんだね。」


そんな話をしているうちに雅美ちゃん達が出て来た。


「おっはよ〜!みのりん!」


「おはよう。ユーリちゃん、レイラちゃん、雅美ちゃん。」


「おはよっ、みのりん。じゃあ皆んな、行って来まーす!」


「「「「行ってらっしゃい!」」」」


瀧くん、泉ちゃん、流くん、雫ちゃんに見送られて本堂さんの車に乗り込んだ。

雅美ちゃんの家から車で15分程で私の家に着いた。


「いらっしゃい、ここが私の家だよ。」


「みのりん、ここ、前の別荘より更に大きいんじゃないの……?」


雅美ちゃんが私の家を見上げたままそう言った。


「それはまあ、こっちの土地は昔から私の家が管理していたからね。」


「「……」」


レイラちゃんとユーリちゃんは固まったまま動かなくなった。


「どうしたの、2人とも?」


「みのりん。私は前に別荘に行ってるけど2人は行った事ないからさ。」


固まっている2人に代わって雅美ちゃんが答えてくれた。雅美ちゃんに促され、お茶会室へ案内した。


「皆、ここがお茶会室だよ。もう少ししたら麗華さん達も来ると思うから少しここで待っていてくれる?」


私がそう言って間もなく麗華さん達が到着した。


「麗華さん、千夏さん、花央さん。ようこそいらっしゃいませ。」


「お招きありがとう。今日は御友人も居るようですから堅苦しい挨拶はなしにしましょう。」


「はい。ありがとうございます、麗華さん。」


そして3人もお茶会室に来てお茶会が始まる。

最初は緊張気味だったレイラちゃんとユーリちゃんも段々と緊張がほぐて来たみたい。


「麗華さんってまだ若いのに当主なんですね。凄いです!」


「ありがとう、レイラちゃん。でも美乃梨ちゃんが跡継ぎに決まったのは9歳の頃だからもっと凄いよ。」


「えっそうなの?みのりん、凄い!」


「ありがとう。でもレイラちゃんも英語、凄く綺麗な発音で驚いたよ。」


「まあね。だって私、去年の途中までアメリカに住んでたんだから。」


レイラちゃんは胸を張りながらそう言った。

そしてさっきまで花央さんと千夏さんと話していたユーリちゃんが私に向かって言った。


「それより、全員が気になってる本題!」


「本題って?」


「美乃梨さんの好きな方ですよ。」


花央さんがニコニコとした興味津々というような笑顔で教えてくれた。


「あの、好きな人というか、波多さんから恋愛感情がどのような物かを教えてもらって、たまたま殆どに当てはまる人が居ただけで……。」


「みのりん、大丈夫だよ!それは絶対好きだから!」


何が大丈夫かは分からないけど私は「そう?」と言い興味津々な皆んなを見て言った。


「その、私の好きな人は……千秋です。」


「ごめんみのりん、よく聞こえなかった。もう一回言ってくれる?」


ユーリちゃんは目をキラキラさせて聞いてくる。そのユーリちゃんの頭を雅美ちゃんがペシッと叩いた。


「ユーリ、聞こえてたでしょ?」


「私はもしかしたらそうかな?とは思ってたよ。」


とレイラちゃんが言った。

麗華さん達は驚いてお茶を持ったまま固まっている。

(千夏さんが居るからここでは余計に恥ずかしい。)


「あの、千夏さん。千秋には秘密でお願いします。」


「え、ええ。勿論秘密にしますよ。相手が千秋だとは少し驚きましたが。」


『景くんと真央は早速失恋か〜。』

『仕方ないわよ、麗華。私は真央よりも美乃梨さんの応援をしたいから。』


麗華さんと花央さんが何やらコソコソ話しをしているようだった。しばらくしてレイラちゃんが私に聞いて来た。


「ねえ、みのりんって九条だけじゃなくて神崎先輩と有栖川くんも婚約者候補なんでしょ?こんなに早く好きな人が見つかった場合はどうなるの?候補から外されるとか?」


私も分からないので麗華さんに返答を頼んだ。


「それは無いよ。好きな人がいても15歳までは婚約者が決定する事は無いからね。まあ、最終的に選ぶのは美乃梨ちゃんだけどね。」


「そうなんですか。でも、早々に千秋にバレてしまったらどうしたら……。」


私がそう言うと千夏さんが笑顔で返してくれた。


「大丈夫よ。千秋は人から向けられる好意には鈍感だから。それに美乃梨さんはポーカーフェイス、出来るでしょう?……それにあの子自身も自分の事でいっぱいでしょうしね。」


最後の方は上手く聞き取れなかったけれど、ポーカーフェイスが出来てる限りは大丈夫だという事が分かった。


「もし、千秋にバレなくても真央くんや景くんにバレたらどうしましょう?」


「大丈夫よ、美乃梨さん。真央も凄く鈍感だから。」


「そうね。景くんも、前に話した限りではまだ自覚したばかりでしょうしね。」


「自覚って何の事ですか?」


「自分の気持ち、かな?これ以上は私の口からは言えないけどね。」


しばらくしてひと息ついた千夏さんが首を傾げながら聞いて来た。


「でも、どうして千秋なのかしら?あの子、無愛想だし、真央くんや景くんの方がかっこいいんじゃないかしら?」


「無愛想、ですか?千秋は最初こそはあまり笑っていませんでしたけど、今は普通の中学生と同じくらいは笑ってますよ?」


「そうなんですか?確かに軽井沢や体育祭で見た限り表情は豊かになっているみたいでしたけど。年相応の千秋なんて、写真を撮ってお母様達にお見せしたいですね。」


レイラちゃん達は驚いた様子だった。そして雅美ちゃんが千夏さんに言った。


「九条くんはみのりんと居る時は基本、笑顔ですよ。神崎先輩や有栖川くんと居る時はそうでも無いようですが。」


千夏さんは笑顔で「そうなんですね。」と言ったが、花央さんがニコニコとしながら


「美乃梨さん、そうなんですか?」


と聞いて来た。


「ええ、まあ。私は千秋くんのクールな顔は初めて会った時くらいしか見た事が無いですけど……?」


「まあ、可愛らしい!」


「花央、落ち着いて。」


「私の話ばかりじゃなくて、花央さんは最近聡くんとどうなんですか?」


花央さんは少し考えた後教えてくれた。


「美乃梨さんの話しかしてませんね。」


「どうして私の話しなんですか!?」


「共通の話題といえば美乃梨さんの事しかありませんので。」


「年齢、は確か聡くんの方が2つ下でしたね。デートとかは行かないのですか?」


「まあ、たまにカフェに行きますよ。」


「そうなんですね。」


「そこで美乃梨さんの話をします。」


私は少しガクッとなってしまい話を千夏さんへと逸らした。


「千夏さんは、碧依くんとどうなんですか?」


「そうですね。今の所大きな喧嘩も無く、仲良くさせてもらっていますね。」


「碧依くん、おっとりしてますものね。」


「ええ。美乃梨さんのお話もよく聞きますよ。なので私、千秋が美乃梨さんの婚約者候補になった頃からお会いしたかったんです。」


「私も、千秋から千夏さんはとても優秀な方と聞き、お会いするのがとても楽しみでした。」


そんな事を話していた時、ユーリちゃんが思い出したように言った。


「そういえば、みのりんって九条くんの事呼び捨てで呼んでたっけ?」


「確かに、言われてみれば前は『千秋くん』だった気がする。」


レイラちゃんもそう言い、麗華さん達も頷いた。


「その、旅行の帰りサービスエリアで色々あって。」


私がそう言ってもレイラちゃんが「色々って何?」と聞いて来るし、麗華さん達も納得のいかない表情。


「みのりんね、九条くんに頼まれたの。『千秋』って呼んで欲しいってね。」


何故か雅美ちゃんが私の代わりに説明した。


「それ、本当に千秋なの?」


「はい!そうですよ、千夏さん。」


千夏さんの問いにも雅美ちゃんが答える。


「ちょっと雅美ちゃん、何で喋っちゃうの!?」


「ごめんごめん、ついうっかり。」


「もう!」


「ごめんって。そんなに頬膨らましても可愛いだけだから。」


雅美ちゃんはニコニコしながらそう言った。


「別に知られても支障は無いけれど……、なんか、恥ずかしい。」


私は居た堪れなくなり「お菓子追加で貰って来ます」と言いキッチンに向かった。



―美乃梨が言った後のお茶会室にて―

美乃梨ちゃんが居なくなった後、私達はさっきの話と今までの情報を整理した。まず、雅美さんから美乃梨ちゃんの周りで美乃梨ちゃんの事を好きな人がどのくらい居るかを聞いた。


「みのりんの事を好きな人、ですか?えっと、九条くんに有栖川くん、神崎先輩と他は……」


「柄灯と笹木、後、転入生の本堂くんでしょ?」


雅美さんに続き優里さんも付け足して教えてくれた。


「凪くんは分かるんだけど笹木くんと本堂くんは誰ですか?」


「笹木くんは私達のクラスメイトでみのりんと仲良くなる為に体育祭の色別に出たんです。」


「本堂くんはみのりんの運転手さんの息子だそうで、幼馴染らしいです。」


「美乃梨ちゃんはモテモテなんだね。」


「はい。九条くん達のファンクラブの中でも、みのりんのファンクラブが1番大きいらしいので。」


「へえ。で、そのモテモテの美乃梨ちゃんが好きになった人は婚約者候補の1人、千秋くんって事か。」


「そういう事になりますね。」


改めて、美乃梨ちゃんはとても人気があるなと思う。同性の私から見てもとても魅力的な女の子だから当然だと思うけれど。


「因みに皆さん、推しカプってありますか?」


と優里さんがおずおずと尋ねた。


「推しカプって何です?」


「1番好きなカップリングです。因みに私はみのりんと有栖川くんが推しカプなんです。あ、もちろんみのりんと九条くんの仲を応援してますけどね!」


美乃梨ちゃんは確かに美人だからかっこいい人と居ると絵になるな、と思う。


「そうだね。私は凪くんと美乃梨ちゃんかな。」


私がそう言うと花央と千夏も頷いた。


「確かに凪くんと美乃梨ちゃんは見ててほっこりする関係性よね。」


「私も千秋よりは凪くんとの方がお似合いだなとは思うわ。」


続いてレイラさんと雅美さんも推しカプ?を順番に発表した。


「私は神崎先輩とみのりんですね。神崎先輩、独占欲が少し強そうですけど、みのりんは気付かなそう。」


「私は笹木くんとみのりんのカップリングですね。何か初々しい感じがして。」


そして私は少し首を傾けた。


「肝心の美乃梨ちゃんと千秋くんのカップリングは誰も居ないよね?」


私の言葉にレイラさんと優里さんが反応した。


「まあ、あの2人は一緒に行動する事が多かったので意外性が全然無くて。」


「絶対両思いですよね?あの2人。」


「当人達は気付いていないでしょうけどそうでしょうね。」


そして優里さんが千夏に向かって


「千夏さん、もし九条くんがみのりんを泣かせたら、絶対懲らしめますけど良いですか?」


と言った。千夏は笑顔で頷いて


「勿論ですよ。私も千秋が美乃梨さんを泣かせたら容赦はしませんから。」


と言った。花央も


「真央がアプローチのしすぎで美乃梨さんを困らせないと良いけれど。」


と言ったが、レイラさんは


「大丈夫です。神崎先輩はみのりんが鈍感な事を知っててのアプローチをしてますから!」


と言った。

そして扉をノックする音が聞こえた。


『皆さん、お菓子持って来ましたよ♪』


扉を開いた美乃梨ちゃんはカートに乗せて持って来てくれた。


「なんと料理長が直々に焼いてくれたシフォンケーキです!」



私がお茶会室に入ると最初より皆んなの仲が良くなっていた気がした。


「皆、こんな数十分で仲良くなったの?」


私が聞くと麗華さんが


「ええ、美乃梨ちゃんという共通の話題がありますからね。」


と言った。


「えっ、ずっと私の話をしてたんですか?」


「当たり前でしょ?みのりんの話以外で何話すの?」


「えっと、趣味とか?」


私がそう言うとユーリちゃんは「それ良いね!」と言い、シフォンケーキを食べながら各々の趣味の話をする事になった。


「私の趣味は……強いて言えば写真を見る事、ですかね。」


「そうなんだ。みのりんに合ってるね!私は体を動かす事だよ!」


ユーリちゃんは元気いっぱいに答えた。


「私は庭園を歩く事かな。」


麗華さんがそう言った。


「確かに神崎家の庭園はご立派ですものね。花央さんは?」


「私は弓道ですね。暇があれば練習場で弓を引いていますから。」


花央さんの返答にレイラちゃんが


「私もです!私、弓道部でオフの日でも絶対に弓道場に行っています。」


と答えた。


「私は演劇をする事です。実は女優を目指していて、簡単な道では無いけれど挑戦してみたいんです。」


「そうなんだ。私、応援してるね!千夏さんは?」


「私は読書です。九条家の書斎には数千冊の本がありますから。」


「流石、九条家ですね。」


そして夕方になるまで話し込んだ。

お茶会室には時計が無いのでつい時間が遅くなってしまいお母様が呼びに来て下さった。


「美乃梨、そろそろ皆さんのお帰りの時間ですよ。」


「お母様!?お仕事は……?」


「今日は早く終わりましたから、美乃梨がお茶会を始めたくらいの時間帯には戻ってましたよ。」


初対面のレイラちゃんとユーリちゃんは少し驚いた様子で私達のやり取りを見ている。


「あ、ユーリちゃん、レイラちゃん紹介が遅くなってごめんね。私のお母様です。」


「初めまして、美乃梨の母の恋咲紫乃凛です。いつも美乃梨がお世話になってます。」


「お母様、こちらは私の友人のレイラちゃんとユーリちゃんです。」


「初めまして、姫野レイラです。」


「秋月優里です。みのりんとは仲良くさせて頂いてます。」


「みのりん?」


「私のあだ名ですよ、お母様。」


「あら、あだ名で呼ばれるくらい親しい友人が出来たのね。レイラさんに優里さん、雅美さん。これからも美乃梨をよろしくお願いします。」


3人は一度顔を見合わせてから頷いた。


「「「任せて下さい!」」」


そして3人を送り届ける時、車でレイラちゃんとユーリちゃんの2人は驚いた様子で


「みのりんのお母さん若すぎない!?」


「うん、お姉さんかと思った。」


と言った。


「跡取りは基本、18になったら結婚するからね。跡取りは結婚が遅くても20歳には絶対結婚するから親子の年齢差が近い人が多いんだよ。」


私がそう言うと雅美ちゃんがニヤニヤとしたからかうような笑みで


「じゃあみのりんも18歳になったら九条と結婚出来るね!結婚式を挙げるなら私も呼んでね!新婦の友人代表のスピーチでね!」


と言った。


「も、もし仮に、結婚するとしてもそれは5年後だからまだ気が早すぎるよ。」


私の反論も聞かず雅美ちゃんの言葉にレイラちゃんとユーリちゃんと雅美ちゃんは言い合いを始めた。


「みのりんの友人代表は私でしょ!?」


「いや、私だよ!」


「何言ってるの!?私に決まってるじゃん!」


「「「みのりんは誰が良いと思う?」」」


「だから、気が早いって!」

美乃梨ちゃんの好きな人がとうとう分かりましたね!

動き出す三角関係、いや7角関係?

やっぱり恋愛は簡単にはいかないよね……。


ブクマ、下の⭐︎マークもよろしくお願いします!

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