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王子様は1人じゃないっ!  作者: 華咲果恋
本編1年生
23/123

旅行〜3日目〜

遅くなってしまい申し訳ありません。

旅行編完結です!

昨晩は少し夜更かしをしてしまった。

カーテンから一筋の光が差していて時間を確認すると8時半だった。

私は急いでカーテンを開けて雅美ちゃんを起こした。


「雅美ちゃん!起きて!もう8時半だよ!」


「うーん、って8時半!?」


「そうだよ。寝坊しちゃった。」


私と雅美ちゃんは急いで着替えリビングに向かった。

意外にも煌達と花央さん達、聡くん以外まだ起きて来ていないらしい。


「なんだ、私達だけじゃなかったね。」


と雅美ちゃんはホッとした顔で言った。

私たちが起きて来た事に気付いて煌達が挨拶に来てくれた。


「「「おはようございます姉さん、雅美さん。」」」


「おはよう煌、稔、架。」


「煌くん、稔くん、架くん3人共おはよう。」


挨拶が終わると煌が私に言ってきた。


「姉さん、実は父上と母上は今朝、お帰りになったんです。」


「えっ!どうして?」


私が聞くと稔が教えてくれた。


「実は急なお仕事ができたそうで……お父様もお母様も姉さんに会ってから帰るつもりだった様子でしたけど本当に急なものだったそうで姉さんによろしくと仰りお帰りになりました。」


「そうだったの……私が寝坊したばかりに。煌、稔、教えてくれてありがとう。」


「いえ、これくらいは」

「当然ですよ」


そして話が終わるのを察してか、聡くんが朝食を用意してくれた。


「おはよう、聡くん。」


「おはよう。美乃梨。朝食の準備は出来てるからね。」


今日の朝食は和食のおにぎりプレートと信州味噌を使った少し辛口の味噌だった。

ピリッとする刺激は寝起きの体には丁度良かった。

大の辛い物好きな雅美ちゃんは嬉しそうに味噌汁をおかわりしていた。


私達が朝食を食べ終わる頃、凪くんと爽夜くんが起きてきた。


「おはよう。美乃梨、雅美。」


「っはあ〜。はよ、美乃梨、雅美。」


「おはよう〜。凪、爽夜。」


「おはよう。2人共。爽夜くん、眠たそうだね。」


千秋くん達と景くん達はまだ起きてきてないよ、と言うと爽夜くんと凪くんが「いい事思いついた!」と言った。なんでも寝起きドッキリ?というものをするらしい。


まず私が2人のふりをして皆んなを起こしに行くらしい。雅美ちゃんと凪くんと爽夜くんは2人が起きたらドッキリだという事を知らせる役だそうだ。


「でもどうして私なの?雅美ちゃんでも良いんじゃないの?」


「良いには良いんだけど、絶対みのりんがやった方が面白いよ!」


「僕、千秋が取り乱した姿見た事ないんだよね。」


「俺も。見た事ない。それに和真のリアクションは面白そうだな。」


という事で仕掛け人は私らしい。

部屋は2階に上がって手前から千秋くんと真央くんの部屋、隣が凪くん、爽夜くんの部屋、その隣が和真くんと景くんの部屋がある。


「じゃあ行ってくるね?」


「おう!」


「頑張れみのりん!」


「僕たちは少し後ろから見て居るから。」


扉をコンコンと叩いて私は部屋に入って行った。

2人は幸せそうな寝顔ですやすやと寝ている。

私はコホンと咳払いをして爽夜くん達のふりをして2人を起こす。


「千秋く、千秋ー!真央先輩ー!起きて下さい!」


我ながら低い声を出せた気がする。

すると先に真央くんが起き上がって寝ぼけているのか


「おはよう、凪?爽夜?」


と聞いてきた。千秋くんもゆっくり起き上がり


「……はよ。」


と言いながらあくびをしていた。

2人ともまだ私に気付いていない様子だ。

なので私もまだこのまま返事をする。


「おはようございます。真央先輩、千秋。」


すると2人は少しずつ目が覚めて来たのか一度目を擦りこちらを凝視した。


「み、美乃梨!?」


「はい、そうですよ!真央先輩!」


私がニッコリ笑って見せると真央くんは驚いた様子で固まった。そして千秋くんも


「な、何で美乃梨がここに!?」


と驚いた表情をしているので私は説明しようとする。


「千秋、それはね、」


「「「ドッキリ大成功ー!!」」」


私の言葉に続いて雅美ちゃん達が揃って言った。


「ドッキリ?っていうかお前達も居たんだな。」


「そうだよ、千秋。美乃梨に千秋って呼ばれる気分はどうだった?」


「ちょっと凪、無粋な質問しちゃダメだよ。」


「雅美も凪もからかうのはそこら辺にしろよ。」


と爽夜くんがニヤニヤとした笑みで言った。

すると千秋くんは3人に向かって


「お前達3人共からかってるだろ!」


と叫んだ。

すると雅美ちゃんも凪くんも爽夜くんも驚いたように


「九条くんが」

「千秋が」

「怒鳴った!」


と言った。

私も千秋くんは初めて会った頃から大人びていたけれど最近は年相応な感じがすると思っていた。

私達がそんな事を話していると真央くんがこちらを窺うように見ている事に気づいた。


「どう、真央くん?びっくりした?私、爽夜くん達の真似出来てた?」


「うん。まさか美乃梨だったとは思わなかったよ。だって美乃梨が僕の事を真央先輩って呼んだ事無かったからさ。」


真央くんは気付けなかったのは悔しいな、と言いながら結構面白かったよ、と言ってくれた。


そして次は景くん達の部屋に行く。

何故か寝起きの千秋くんと真央くんも含めた多人数で。


私はさっきと同じように少し低い声を意識しながら2人を呼び起こした。


「景ー!和真ー!もう9時前だよ!起きて!」


結構大声で呼んだにも関わらず2人は起きないので私はバッとカーテンを開けた。


「景!和真!起きなさい!」


もう一度叫ぶとゆっくりと起き上がった。


「おはよう、2人とも。」


と私が言うと和真くんが


「っ!!美乃梨ー!?てっきり俺、凪か真央先輩だと思った。」


と言った。

景くんも驚いたようで


「美乃梨ちゃん!?どうして美乃梨ちゃんが……」


と言っていた。

そこで爽夜くん達が


「テッテレ〜」

「寝起きドッキリだ。」


と言いながら入って来た。

爽夜くんは「目、覚めたか?」と言いながら笑っている。景くんはまだ眠たいようでもう一度布団に潜ろうとしたのを千秋くんと凪くんに阻止されている。


「もうっ、皆ドッキリは終わったんだから早くリビングに戻らなきゃ。朝食冷めちゃうわよ?」


私が言うと爽夜くんと凪くんが


「そういえばまだだったな。」

「僕お腹空いた〜。」


と言った。

そして皆んなでリビングに行った。

聡くんには「何で皆んなで一緒に降りて来たの?」と聞かれたけど……。


因みに朝食の味噌汁をよそう時聡くんが


「辛くないお味噌汁もありますよ?」


と皆んなに聞いていたけど、負けず嫌いの千秋くんとそれに張り合う爽夜くんは断っていた。

凪くん達は辛くない方にしたみたいだけど。


私と雅美ちゃんは部屋に戻って帰りの準備をする。


「あーあ。もう終わっちゃうね。」


「そうだね。今度は皆んなで来ようね!」


荷物を持ってまたリビングに戻ると皆んな朝食を食べ終えていた。


「じゃ、俺達も荷物片付けて持ってくるわ。」


「了解、爽夜。じゃあ私達は昨日のTシャツ見に行こっか。ね、みのりん!」


「うん。そうだね。」


バルコニーに行くと私達のTシャツは畳んで籠に入っていた。誰がやってくれたんだろう?と思いながら私達は折角だからと着替える事にした。


Lサイズだからか結構ダボっとした感じだったけど雅美ちゃんが「これはこれで良いね!」と言っていたのでまあ、満足だ。


急に物音が聞こえたので振り返るとそこにはTシャツを来た煌達が居た。


「もしかしてこのTシャツ畳んで置いていてくれたのって煌達?」


「はい、僕達3人で畳みました。」


「ありがとう、3人共!」


私が3人の頭をポンポンと軽く叩くと3人は嬉しそうに

「どういたしまして」と言った。


『どうしよう、雅美ちゃん。私の弟達可愛すぎるんだけど……!』


『それは私も同感!だけどみのりんってちょっとブラコン気味?』


『ぶらこん?』


『ううん、何でもないの。』


私達がコソコソ話していると煌達が怪訝そうな顔で見て来た。しばらくして爽夜くん達もやって来たので皆んなTシャツに着替えて別荘の前で記念撮影をした。


花央さん達は別で帰るので帰る前に挨拶をする。


「麗華さん、千夏さん、花央さん、短い間でしたけどとても楽しかったです。機会があれば是非またお茶会をしましょう。」


「代表して私が返事を致しますね。私も美乃梨ちゃんとまたお茶会がしたいので近いうち恋咲家に行きますね。真央達も連れて。」


「はい。その時を楽しみに待っています。」


そしてお世話になった聡くんにも挨拶をする。


「聡くん、約3日間お世話になりました。実は来月体育祭があるの。聡くん時間があったら来てくれる?」


私がそう言いながら聡くんを見上げると聡くんは私の頭をポンポンと軽く叩きながら


「そんな顔しなくても大丈夫だよ。絶対仕事の休みをとって行くから。ほら、約束。」


と言いながら小指を差し出した。


「うん、約束だからね!」


そして本堂さんの運転してくれる車に乗った。


「本堂さん、家までお世話おかけます。」


「いえ、美乃梨様。いつも申します様に仕事でございますので、安全運転で皆様をご自宅までお送り致します。」


「頼もしいです!本堂さん!」


爽夜くんが本堂さんにそう言うと本堂さんは優しい笑みを浮かべて


「その様な言葉をかけて頂き恐悦至極に存じます。」


と言った。

そして皆んな車に乗り込み高速道路で帰る。

私は疲れてか寝てしまっていた。


起きた頃にはサービスエリアに停まって居た。

丁度私とほぼ同時に千秋くんが起きたみたいで本堂さんに皆んなは起こしておくからお土産を見て来て良いと言われたので千秋くんと一緒にサービスエリアのお土産売り場に向かった。


お土産売り場には可愛いキーホルダーや文房具からお菓子や帽子にぬいぐるみまで色々な物があった。


「ねえ、千秋くんはどれにする?……千秋くん?」


千秋くんは少し不満そうな顔をしてこちらを見てくる。


「今は千秋って呼ばないんだな。」


「えっ?でもあれは爽夜くん達の真似で……」


「俺の事はこれから呼び捨てで呼んで欲しい。」


「別に良いけれど……じゃあ改めてよろしくね千秋。って何かちょっと照れくさいね。」


すると言い出した千秋くんも少し頬が紅くなっている事に気付いた。


「ふふっ、言い出した千秋も照れてるじゃない。」


「照れてない!」


「照れてるって。」


そんな事を言いながら笑い合っていたら雅美ちゃん達も来て居たようでからかう様な笑みで見てくる。


「皆、いつから見てたの!?」


私が振り返りながら皆んなに聞くと爽夜くんが


「今は千秋って呼ばないんだな、って所からだな。」


と千秋のモノマネをしながら言った。

すると千秋が爽夜くんに


「初めから聞いてたのか?」


と言った。

千秋が爽夜くん達や煌達に囲まれて身動きが取れなくなっていたから助けようと声をかけようとしたら私は雅美ちゃんに捕まってしまった。


「ねえねえ、みのり〜ん。九条くんと良い感じなの?ん?そこんとこ詳しく!」


「な、何もないよ?ほら早くお土産選びに行こっ!」


雅美ちゃんは「あやしい〜」と言いながらも一緒にお土産を選びに行った。


私と雅美ちゃんは2人で4本入りのシャープペンシルを買うことにした。雅美ちゃんは家族に渡すお土産としてお菓子を買うと言い凪くんと相談しに行った。

私はお仕事で観光が出来なかったお父様達へといつもお世話になっている本堂家の皆様にお土産を買う事にした。


お土産を選び終えて車に戻ると本堂さんが


「皆様、お昼はどうされますか?」


と聞いて来た。

私達は折角なのでサービスエリアの中にある飲食店で何か買う事にした。


サービスエリア内にある飲食店は種類が豊富でどれにしようか迷ってしまう。


「何にしようかな?」


私が歩き回りながら昼食を選んでいると架が


「僕はたこ焼きにします!」


と言い買いに行った。

たこ焼きも美味しそうだな、と思いつつ私は進んでいくととても美味しそうな匂いがして来てつい立ち寄ってしまった。そこはバーガー店で1番人気はフィッシュバーガーだった。


「すみません、このタルタルフィッシュバーガーセットを1つ頂けますか?」


「はいよ、って姉ちゃんえらい美人さんやな。」


「ふふっ、そんな事ないですよ。おじ様だってワイルドでカッコいいですね。」


「よう分かっとんな〜。少し時間掛かるさかい待ってな。」


「はい。それよりおじ様は関西出身ですか?」


私がさっきから気になっていた事を聞くとバーガー店のおじ様は快く教えてくれた。


「ああ、そうやで。最近ここに入ったばっかりの新人やねん。」


そしてお喋りしているとすぐに時間が経っておじ様が


「はい、お待ちどうさん。俺の話しに付き合ってもろた御礼にこのチキンおまけしとくわ。」


と言いフィッシュバーガーとセットのポテトとシェイク、おまけのチキンナゲットを渡してくれた。


「こちらこそ。ありがとうございます、おじ様。」


そして私は空いてるテーブル席を探し歩いているとやはりもういい時間なのでお店周りのテーブル席は満席だった。

私は遠くの方の席なら空いているかなと思い探し回っていると丁度大学生くらいの男性3人が立ち上がったので私はその席に向かった。

すると男性3人組は何故か私に話しかけて来た。


「君、可愛いね。今1人?」


「いえ、友人と弟達と旅行に来ています。」


「そうなんだ。今から昼食?」


「ええ、そうですよ。」


「じゃあ食べ終わるまで一緒に居ていい?」


「はい、まあ、別に大丈夫ですけれど。」


何故か男性3人組は私が食べ終わるまで一緒に喋ろうと言って来る。まあ、雅美ちゃん達はまだ何を食べるか決めてない様だし私も1人で食べるよりは良いかなと思いお兄さん達に返事をした。


「あの、お兄さん達。見た所大学生くらいにお見えするのですが……」


私が聞くと3人が自己紹介をしてくれた。


「そうだよ。俺はレン、大学1年だ。」


「僕はヤマって呼ばれてる。同じく大1。」


「俺はトモ、レンの弟で高1。よろしく。」


自己紹介されたには私も返さないと、と思い挨拶をする。


「私は恋咲美乃梨と申します。中学1年です。」


私がそう言うと3人は驚いた。


「えっ、本当に中1?」


「僕、トモより年上だと思ってた。」


「俺も。まさか俺達の妹と同い年なんてな。」


どうしてそう驚くのか分からず私は3人に聞いた。


「レンさんもヤマさんもトモさんもどうしてそこまで驚くのです?」


「どうしてって言われても……美乃梨ちゃんは高校生くらいに間違われた事ないの?」


「それは小学校の高学年くらいから良くありますね。」


「やっぱりね。美乃梨ちゃんは見た目が大人っぽいんだよ。」


「そうですか?」


「うん。まさか俺より3つも下だったなんてな。」


私達がしばらく話していると後ろから


「美乃梨ちゃん!」


という声が聞こえた。

私が振り返ると走って来たかのように息を切らしている景くんが焦った顔で立って居た。


「そんなに焦ってどうしたの、景くん?」


「どうしたのじゃないよ!美乃梨ちゃんこそどうして知らない男の人と一緒に喋ってるの!?」


私はまだ紹介していなかった、と思い景くんに3人を紹介した。


「景くん、こちらはレンさんとヤマさんとトモさんだよ。皆さん、こちらは景くんです。私の友達で婚約者候補の1人です。」


紹介を終えるとレンさん達はまた驚いたように


「美乃梨ちゃんってお嬢様だったんだな!」


「しかもこんなにイケメンな……婚約者候補?」


「婚約者候補って!?」


と言った。そして私がトモさんの質問に答えようとすると景くんが


「美乃梨ちゃん、この3人とはどんな風に知り合ったの?」


と聞いて来た。


「普通に席を譲って貰って、後、可愛いね〜とか言われて?」


「美乃梨ちゃん、それナンパじゃないの?」


「なんぱって?」


「何でもない。美乃梨ちゃんはもう少し警戒心を持って欲しい。」


「ごめんなさい……?」


そして景くんは3人に向き直って


「美乃梨ちゃんは僕達と旅行に来ているので一緒に話すだけならもう良いですよね?」


と言い私の手を引いて雅美ちゃん達皆んなの揃っている席まで連れて行ってくれた。

因みにレンさん達は


「美乃梨ちゃんと話せて楽しかったよ。」


「美乃梨ちゃん、また会えるといいね。」


「イケメンくんと仲良くなー!」


と言い見送ってくれた。

席に着くと揃ってた皆んなに景くんが事情を説明していた。すると煌達がすぐさま


「姉さん!大丈夫ですか!?」


「何もありませんでしたか!?」


「嫌な事は無かったですか!?」


と駆け寄って来た。


「?何も無かったけれど。」


すると爽夜くんにも


「美乃梨はもう少し警戒心を持て」


と言われた。


「爽夜の言う通りだよ。美乃梨、今回は良い人だったかも知れないけれど世の中には悪い人も居るんだからね。分かってる?」


「そうですよね、真央先輩。みのりん、ナンパは撃退しないと。」


「それよりどうしてそのナンパして来た3人組は喋るだけだったのかな?」


「凪、それは多分美乃梨が自己紹介でもして自分が中学生とか言ったんだろう。相手も流石に中学1年相手にナンパしたなんて思わなかっただろうしな。」


「えっ!凄い、千秋。正解!」


私が千秋の話を聞いてそう言っていると和真くんに拳でポカっと頭を叩かれた。


「凄い!正解!、じゃねえよ。美乃梨、皆んな美乃梨の事心配してんだぞ。お前も少しは反省しろ!」


「分かったよ。皆、心配ありがとう。」


そして私は残っていたポテトとチキンナゲットを皆んなで分けて食べた。爽夜くん達はラーメンや、カレーライス、ハンバーグなどそれぞれ好きな物を食べていた。皆んな食べ終わり車に戻った。


そこから帰りは暗記しりとりをした。

最後まで残ったのは私、真央くん、千秋、爽夜くんだった。


「りんご、ごま、マスタード……イルカ、軽井沢、輪投げ!次爽夜くんだよ。」


「りんご、ごま、マスタード……イルカ、軽井沢、輪投げ、玄米、!次千秋。」


「りんご、ごま、マスタード……イルカ、軽井沢、輪投げ、玄米、いんげんまめ。次、真央。」


「りんご、ごま、マスタード……イルカ、軽井沢、輪投げ、玄米、いんげんまめ、めだか。次美乃梨。」


ずっと続いて中々終わらないのを見て雅美ちゃんと凪くんは


「ねえ、絶対終わらない気がする。」


「そうだね。4人とも記憶力良過ぎるよ。」


と言った。

そして暗記しりとりは王様ゲームへと変化した。

王様ゲームは軽く雅美ちゃん達が説明してくれた。


「じゃあ行くよー!王様だーれだ!」


凪くんの掛け声で始まった王様ゲーム。

最初の王様は爽夜くんだった。


「じゃあ命令は〜、1番と5番が愛してるゲームな。」


1番は私だった。

5番は誰かなとドキドキしてると


「5番は僕です。」


と稔が手を挙げた。


「良かったわ。1番は私。」


そして王様の合図で開始だ。


「稔、愛してるわ。」


「僕もです。姉さん、愛してます。」


「もう一回。」


「あ、愛してます。」


そこで爽夜くんが「はい終了ー!」と言った。


「稔が照れたから美乃梨の勝利だ。」


「やったわ。……でも私も照れくさかったし恥ずかしかったわ。」


「え、全然分からなかったけど。」


「もちろんよ。だって私は跡取り娘として取り繕い、というかポーカーフェイスは必須だから。」


「何だよ〜、今回は美乃梨に有利だったって事か。」


私は爽夜くんと話している裏で稔達がコソコソ喋っている事には気付かなかった。


『姉さんに愛してるなんて言われるのは今日だけだからな。』


『そうだよ!でも僕が5番だったら良かったのに……』


『それを言えば俺だって姉さんに言われたかった。』


『僕は2人とは違って運が良いんだよ。姉さんの首を傾げながらもう一回は凄く可愛かった。』


『フン、何を当たり前の事を。』


『煌、確かに当たり前だけど分かりやすく強がり過ぎて稔がニヤニヤしてるよ?』


『別に構わない。どうせ稔はさっきの事でしばらく自慢し続けるだろうし。』


そして2回目の王様は雅美ちゃん。

命令は「3番は好きなタイプの告白〜!」だった。

そして3番は私。


「また私なんだけど……。雅美ちゃん、私の好きなタイプなんて誰も興味持ってないよ?」


「良いから、じゃあ好きなタイプをどーぞ!」


「えっと、優しくて一緒に居るといつも笑顔になれる人。あと、私はお母様曰く抜けているそうだからしっかりしている人かな?」


「あれ?みのりんのタイプって少女漫画のヒーローじゃないの?やけに現実的じゃない?」


「まあ、跡取りとして私の事を支えてくれる人の条件を言っただけだもの。好みのタイプで言うと、その、少女漫画ヒーローみたいな人だけど現実ではあんな恋愛中々出来ないもの。」


「じゃあタイプはヒーローみたいな人で少女漫画みたいな恋愛が出来る人って事だよね?」


「ええ、まあそうだけど……ってなんかやっぱり恥ずかしい!」


皆んなきっと興味無さそうに聞いてるんだろうなと思い私は赤くなりかけた顔を両手で覆った。


「じゃあ次行くよー!」と言う雅美ちゃんの声が聞こえてクジを引いた。

私の引いたクジには王冠の絵が描いていた。


「あ、王様は私だ。」


「ええっ!みのりん、命令なんて出来るの?」


「で、出来るよ!じゃあ全員好きなタイプを発表!」


「はあ!?」

「えっ!?」


「ほら、煌達から順番に。」


「「「姉さんみたいな人。」」」


「えっ!本当に!?ふふっ、私からとっても煌と稔と架はヒーローだよ。」


「「「ありがとうございます!」」」


私は煌達の言葉が嬉し過ぎて今すぐ抱きしめたくなってしまったがコホンと咳払いをして誤魔化した。


「気を取り直して次、雅美ちゃん。」


「私のタイプはかっこいい人!」


「じゃあ次は凪くんね!」


「僕は可愛い子。」


「次、爽夜くん。」


「俺は笑顔が可愛い子、かな?」


「へえ〜、そうなんだ!次、和真くん。」


「俺は共通の趣味がある子。」


「サッカーとか?じゃあ次は真央くん。」


「そうだね、周りの人を大切に思える人。」


「良いね!次は景くん。」


「僕は明るい子が好きだな。」


「景くん、好きな子いるんだ?じゃあ最後は千秋。」


「俺は笑顔にさせてあげたいって思う人。」


「“されたい”じゃなくて“させてあげたい”っていうのが千秋らしくて良いね!」


そして全員回ったのでまたクジを引く。

「王様だーれだ!」という掛け声でクジを引く。

次の王様は凪くんだった。


「10番と8番が睨めっこ!」


10番が千秋で8番が和真くんだった。


「……」


「……ぷっ、はは、」


和真くんは開始5秒くらいで笑った。

「そんなに面白かったか?」と千秋が聞いた。


「いや、千秋が睨めっこで本気で睨んで来たから。」


「睨めっこって名前なんだし睨み合うモノじゃ無いのか?」


「いやいや、そういう意味で使われる事もあるけどゲームとしては変顔とかで相手を笑わせる方が主流だと思うぞ?」


「そうだったのか?まあ、俺の勝ちなら関係ない。」


千秋は嬉しそうに口角を上げている。

皆んなが楽しそうでなによりだ。


そして家が近くなった頃本堂さんが


「凪さんと雅美さんのご自宅はどこでしょうか?」


と聞いた。爽夜くんと和真くんは前に家まで送った時に住所を聞いたから分かるらしい。

そして和真くんから順番に家まで送ってもらう。


「またね、和真くん。」


「おう!じゃあな!」


和真くんは本堂さんにお礼を言ってから家に入って行った。次は雅美ちゃんと凪くんの家だ。

なんと2人の家は爽夜くん家の向かい側の家だった。

なので爽夜くんも一緒に降りる。


3人が本堂さんにお礼を言い帰ろうとした時、雅美ちゃん達の家から小学生くらいの子から幼稚園くらいの子までぞろぞろと出て来た。


「もしかして凪くんの弟と妹!?」


「うん、そうだよ。紹介するね。皆んな、紹介するから並んで!」


凪くんの声でずらっと整列した。


「じゃあ1人ずつ紹介するね。まず次男の(たき)。」


「柄灯瀧、小6ッス。皆さん来年からよろしくお願いします!」


「次は長女の(いずみ)。」


「柄灯泉です。小学5年生です。いつも兄がお世話になっております。」


泉ちゃんは凄く礼儀正しい子だった。


「次は三男の(ながれ)。」


「柄灯流。小3です。凪兄と仲良くしてくれてありがとうございます。」


「次は四男の(そう)。」


「柄灯霜です。小学校1年生です。よろしくお願いします!」


「そして次女の(しずく)。雫挨拶できる?」


コクンと頷いた雫ちゃんは手を4の形にして前に出した。


「はじめまして、えとうしずくです。4さいです。」


皆んなとっても可愛らしい声で挨拶してくれたので私達も自己紹介をする。


「初めまして、恋咲美乃梨です。」

「恋咲煌です。」

「恋咲稔です。」

「恋咲架です。」

「有栖川景です。」

「九条千秋です。」

「神崎真央です。」


挨拶を終えると雫ちゃんが


「わたしみのりちゃんとあそびたい!」


と言い私の服を引っ張った。

私がどうしよう、とオロオロしていると凪くんが


「良かったら寄って行ってよ!」


と言った。

お言葉に甘えてお家に上がらせてもらう事になった。

凪くんと雅美ちゃん達は「ただいまー!」と大きな声で挨拶をして入って行った。私達も続いて


「お邪魔します。」


と言い入って行った。

玄関には凪くん達がスリッパを出してくれている。


「皆んな、ここで手を洗ってね。」


と言い洗面所に案内してくれた。

爽夜くんは自分の家の様にササッと手を洗ってリビングに行ってしまった。

そして手を洗いリビングに案内されたのでリビングに向かい扉を開けると雅美ちゃんと凪くんの両親が揃って迎えてくれた。


「お邪魔してます。初めまして、凪くんと雅美ちゃんのクラスメイトの恋咲美乃梨です。」


私が挨拶するとお父さんらしき人が挨拶を返してくれた。


「こんにちは、いつも凪と雅美から話しは聞いています。凪の父親の柄灯(きり)です。どうぞよろしく。」


それに続いて1人ずつ挨拶をしてくれた。


「初めまして凪の母の柄灯(さくら)です。」


「いつも雅美と仲良くしてくれてありがとうございます。雅美の父の鳳雅斗(まさと)です。桜の兄です。」


「雅美がいつもお世話になってます。雅美の母の鳳美瀬(みなせ)です。凪の父親の霧は私の兄です。」


なんと雅美ちゃんと凪くんは二重従兄弟だった。


「二重従兄弟だったんですね!」


私がそう言うと雅美ちゃんが「そうだよ〜!」と言った。そして煌達も挨拶を終えると雫ちゃんが引っ張って来て「いっしょにあそぼー!」と言い楽器が置いてある部屋まで連れて行かれた。


「じゃあ、雫ちゃん。何して遊ぼっか?」


「うーん。みのりちゃん、ぴあのひいて。」


「分かった。どんな曲がいい?」


雫ちゃんがリクエストした曲は凪くんがレクリエーションの時に歌っていた曲と同じだった。

もしかしたら家族全員でハマったのかな?と思いながら弾き始めた。


私のピアノに合わせて雫ちゃんが歌ってくれた。

するとガチャッという音が聞こえて扉が開いた。

そこに居たのは瀧くんだった。


「美乃梨さんと雫?やっぱりここに居たんだな。」


「そうだよ。たっくんもいっしょにうたおうよ!」


「良いぞ。美乃梨さん、よろしくお願いします。」


そして瀧くんも歌い始めた。

2人ともとても上手だった。


「2人とも上手だね!練習してたの?」


「いや、凪がいつも大声で歌ってるから気付いたら覚えてたんスよ。」


するとバンッと勢いよく扉が開いた。

なんと全員扉の前に居たそうだ。


「大声でなんか歌ってないよ!」


「いーや、歌ってるね。だよね、雅美。」


「うん、そうだね。1階で歌ってる凪の声が2階まで届くもの。」


「ふふっ、賑やかそうで良いわね。」


そして少し遊ぶつもりだったのに気付けば夕方になっていた。本堂さんは車で待っているつもりだったらしいが真央くん達が長くなりそうだと思って呼びに行ったらしい。さっきから本堂さんは霧さん達からのお礼を受け続けている。


「美乃梨様、そろそろご帰宅しますか?」


「ええ、では皆様ありがとうございました。雫ちゃんと瀧くんもとても楽しかったよ。」


「みのりちゃん、かえっちゃうの?」


コテン、と首を傾げて涙目になりながら聞いてくる。


「ごめんね雫ちゃん、でも絶対また一緒に遊ぼうね!今度は私の家に招待するからね。」


雫ちゃんは「やくそくだよ!」と言って大きく手を振ってくれた。

私達は本堂さんが運転してくれる車に乗って帰った。


「皆んな、旅行凄く楽しかったね!」


「ああ、楽しかった。」


「また皆んなで行きたいね。」

新年初投稿が14日になってしまいました。

今年も何卒よろしくお願いします!


ブクマ、↓⭐︎マークもよろしくお願いします!


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