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王子様は1人じゃないっ!  作者: 華咲果恋
本編1年生
15/123

部活決定と美乃梨に彼氏!?

……翌日私たちは学校に向かっている途中車の中で部活をどれにするか話していた。


「私、バスケ部にするよ。」


「俺も、バスケ部にするつもりだ。」


「2人とも?僕もバスケ部にする予定だよ。」


「僕はサッカー部にするつもり、」


部活は私、千秋くん、真央くんがバスケ部。

景くんはサッカー部にするそうだ。


学校に着きいつもなら別れる昇降口から皆で入部届を出しに職員室に向かった。

職員室に着くとちょうど会議が終わった所で三日月先生がこちらに気づいて来てくれた。


「おはようございます。皆揃ってどうした?」


「おはようございます三日月先生。入部届を出しに来ました。」


「おお!早いな。もう少しゆっくり考えて来て良かったけど良いのか?」


「はい!もう決めましたから。」


三日月先生は入部届を受け取って印鑑を押してくれた。これを顧問の先生に持っていけば入部できるそうだ。


「「「「ありがとうございます。」」」」


と私たちはお礼を言い職員室を後にした。

職員室を出たら私たちはそれぞれ教室に向かった。


教室に着くとまだ2、3人しか来ていなかった。

「おはようございます」と挨拶をして私は席に着く。

千秋くんは先に席について読書をしているがどことなくソワソワしているように見える。


しばらくしてレイラちゃんとユーリちゃんがやって来た。


「おはよう、レイラちゃん、ユーリちゃん。」


「おはよう!みのりん。」


「みのりんと九条は今日も早いね。」


「……はよ、姫野か。」


千秋くんが少しがっかりした様子を見せた。


「私じゃ悪い?」


その様子を見てレイラちゃんは引き攣った笑顔で返した。


「そういう意味じゃない。」


「じゃあどういう意味よ?」


ちょっと険悪な雰囲気が見えたので私が説明することにした。


『違うの、実は今日入部届を出してね。私と千秋くん後真央くんもバスケ部に入ることにしたんだ。だから早く爽夜くんや透くんにも報告したくて朝からソワソワしているみたい』


『そうなんだ。ていうかみのりんバスケ部にしたんだね。まあ、うちの学校は兼部できるけどね。』


私たちが小声で話し合っているとユーリちゃんが


「ねえ、私も混ぜてよ。仲間はずれみたいじゃん」


と言った。千秋くんも


「何コソコソ話してるんだ?」


と聞いてくる。私たちは顔を見合わせてふふっと笑い合うと人差し指を唇に当てて


「「ナイショ!」」


と言った。ユーリちゃんが


「ずるーい!私もそのポーズみのりんと一緒にしたい。」


と言った。するとレイラちゃんが


「じゃあ今度雅美も誘って4人でプリクラ撮りに行こうよ!」


と提案して来た。ユーリちゃんは


「行きたい!」


と即決で答えていた。私も楽しそうだなと思ったが、


「ねえ、レイラちゃん。プリクラって何?」


「プリクラ」というものの存在を知らなかった。


「マジ!?みのりん知らないの?」


「そんなに驚くほどのものなの?千秋くんは何か知ってる?」


「俺も聞いたことないな。」


「九条も!?2人とも実は結構世間知らずだね。プリクラはね、撮った写真を加工したり、写真に落書きしたり出来るんだよ。」


「まあ、みのりんなら加工なしでもっていうか加工なしのが良い気がするけどね。」


とユーリちゃんが付け足した。

写真を撮る機械という事は理解できた。


「写真を撮る機械ってことだよね?私も皆と一緒に遊びに行きたいから思い出に残る写真が撮れる機械なんて凄く素敵!」


「みのりん、若干斜め上に解釈してる気がする。」


「まあ良いじゃん!じゃあ今週の金曜日は?全部活動休暇だから雅美も誘って行けそうだよ。」


「うん。私は大丈夫。楽しみにしているね。」


そんな事を話していると丁度雅美ちゃんと凪くんが教室に入って来た。


「おはよう、雅美ちゃん。」


「噂をすればだね!雅美。」


「何の噂?」


「今週の金曜日皆で遊びに行こうって、雅美空いてる?」


「うん。空いてるよ。楽しみ!」


私たちは金曜日に遊びに行く約束をした。

そして数分と経たないうちに朝練終わりの爽夜くんと透くんが入って来た。


「おはよう、美乃梨、千秋。」


「おはよう爽夜くん。実は私、千秋くん、真央くんはバスケ部に入ることにしたんだ。」


「そうなのか?じゃあ、これからよろしく。」


「うん!爽夜くんも透くんもよろしくね。」


「爽夜、透これからよろしく。」


すると凪くんが


「2人とも兼部はしないの?」


と言った。この学校では3つの部活まで兼部が出来るそうだ。


「まだ決めたばかりだから私はバスケ部に慣れて来たら考えようかな。」


「俺も。今日入部届出したばかりだから慣れるまでは兼部は考えていない。」


と私たちが言うと凪くんが


「2人なら試合の助っ人に呼ばれそうだね。」


と言った。するとレイラちゃんが


「うちの部にも助っ人来て欲しいな。」


と言った。私が


「サッカー部には応援とか差し入れ持って行ったりする約束をしたよ。」


と言うとレイラちゃんも雅美ちゃんもユーリちゃんも


「「「みのりんの応援なんてずるい!」」」


と言ったので私は


「私の応援にそこまでの価値は無い気がするけど……でも皆の試合の時は都合があったら絶対に応援に行くね!」


と言った。ユーリちゃんは


「私は冬まで大会がないんだよね。放送部だし。だからみのりんと一緒に皆の応援に行くよ!」


と言った。そろそろ先生の来る時間なので皆席についた。私はコソッと耳打ちするように


『凪くんも大会とか試合とかあったら是非呼んでね!応援に行くから』


と言った。凪くんは満面の笑みで「ありがとう」と言った。




――そして授業が終わり昼休みが始まった。


千秋くんと今日はどこで食べようか、という話になった。なんと今日は屋上に人が集まっているそうだ。

先に屋上に行った真央くんからメッセージが来た。


すると透くんが


「それ千秋達のファンクラブの奴らじゃねえか?」


と言った。真央くんはまだそこにいるそうなので確認してもらった。すると音さんや綾ちゃんもそこに居たそうだ。

流石にファンクラブの人達に見られながら食べるのは恥ずかしいというか気まずいし私たちはランチルームで食べることにした。


初日以来訪れていなかったランチルームは思ったよりは混雑していなかった。

今日のお昼は真央くんが用意して来てくれたらしい。

私たちはいつもお昼のお弁当を交代に全員分作っている。


景くんも揃ったのでお弁当を開けた。

お弁当の中身は今が旬の栗ご飯のおにぎり、さつまいもご飯のおにぎり、肉巻きおにぎり。主菜はチキン南蛮だった。


「凄く美味しそう!全部真央くんが作ったの?」


「いや、全部ではないよ。卵焼きとかきんぴらごぼうはハルクが作ってくれたんだ。でもチキン南蛮は自信作だよ。」


「真央、凄いね。」


「俺、チキン南蛮自分で作った事ない。」


そして今日はランチルームなので千秋くんに魔法で温めて貰うことは出来なかった。

(千秋くんはこっそりやれば、とか言ってたけど結構視線を浴びているのでそれはお断りした。)


「「「「いただきます。」」」」


「うん、凄く美味しい!」


私は最初におにぎりを食べた。栗ご飯やさつまいもご飯のおにぎりは旬なだけあって凄く美味しい。肉巻きおにぎりは頬張るとパリッと焼かれたお肉の中には梅が練り込まれた酸っぱめのご飯が入っている。ゴマも入っていて風味が凄い。


「真央、このチキン南蛮凄く美味しいよ。」


と景くんが言った。


「ああ、確かに凄く旨い。」


「ありがとう。実はそのチキン南蛮のタルタルは祖父から教わったんだ。祖父は、昔宮崎に行って食べたチキン南蛮に感動し、何度も通いレシピを追求したらしいよ。そのレシピを僕にも教えてくれたんだ。」


「そうなんだ。私も今度うちの料理人の方に色々レシピを聞いてみるわ!」


「俺も。父上……父さんに聞いてみる。」


「僕も。叔父様に聞いてみようかな?よく旅行に行くみたいだし。」


そして皆がお昼を食べ終わり昼休みが残り30分程余っていたので、私たちは昼休みも練習しているサッカー部を見に行った。


するとサッカー部の練習しているはずの所に大人数が集まっていた。

しばらく様子を見ているとあの人集りの一部の人は景くんを探しているようだった。


景くんが


「僕に何か用ですか?」


と尋ねるとその人だかりのリーダー的な人が


「恋咲さんがいる!」


と叫んだ。景くんが知り合い?という目線を向けてくるが私はブンブンと首を横に振る。


「紹介が遅れて失礼しました!僕は3年の恋咲さんのファンクラブ会長の石塚仁(いしづかじん)だ。よろしくな。」


「僕は有栖川景です。僕に用って?」


「それはだな、君が恋咲さんと付き合ってる、と聞いたんだが、それは本当か?」


「……はい?」


「だから、君が恋咲さんと付き合っているというのは本当か、と聞いている。」


真央くんと千秋くんはビシッと固まっている。


「何言ってるの!?恋咲さんは神崎くんと付き合ってるのよ!」


と女の人が叫んだ。


「紹介遅れてごめんね、私は3年で、神崎くんのファンクラブ会長の三村莉緒(みむらりお)です。」


三村先輩は真央くんのファンクラブ会長らしく石塚先輩と言い争っている。


私がどうして良いか分からず立ち尽くしているとき、


「九条くんでしょ!恋咲さんと付き合ってるのは!」


という声が聞こえて来た。まさか環奈先輩!?と思ったけど、違う人だった。


「私は3年の九条くんのファンクラブ副会長の七村桃(ななむらもも)よ!」


七村先輩がそう言うとまた声が上がった。


「違うよ!有栖川くんと付き合ってるのよ!」


私たちはまたか、と思った。


「私は3年の水野凉(みずのりょう)有栖川くんのファンクラブ会長よ!」


なんかファンクラブの会長、副会長達が勢揃いだ。

皆質問を投げ飛ばしている。


そしてその会長さん達が私に向かって、


「「「「本当は誰と付き合ってるの!?」」」」


と聞いて来た。


「私は、この3人の誰とも付き合っていませんよ。まずどうしてそのような誤解が発生してしまったのですか?」


と私が聞くと皆さんは


「2人で遊園地に居るのを見た、と言う人が大勢いたから。」


だと言った。私たち4人は首を傾げた。

すると真央くんが思い出したように、


「きっと4人で遊園地に行った時のことだよ。」


と言った。すると会長さん達は


「4人?確か2人きりでデートの様な雰囲気だと聞いていたけど……」


と言った。私は付け足す様に


「遊園地には4人で行きましたよ。でも回りたい所はそれぞれ違ったりして2人で回ることもあっただけですよ。」


と説明した。それでも納得はしていないみたい。

石塚先輩は


「恋咲さんが有栖川くんと手を繋いでいたと聞いたがそれも単なる噂か?」


と言って来た。ここで否定すると疑われそうなので正直に話す事にした。


「それは本当ですけど、でもそれは暗くて危ないからと景くんが言ってくれたからです。」


すると石塚先輩は少しだけ景くんを睨むような目つきをした後私に向かって「騒いでしまいすまない」と言い校舎へ戻って行った。

水野先輩達は「流石は有栖川くん」と言い納得して帰って行ってくれた。


「恋咲さん、九条くんとボートに乗っていた、と言うのは?」


と七村先輩が聞いて来た。


「それも本当ですけど、あのボートは2人乗りなので2人で乗るのは普通ですよ?」


と私が答えると七村先輩は


「2人がハグしているのを見た、と言う人が何人か居たから……」


と言った。私がその時の事を思い出して誰かに見られてたの!?と思い固まって居たら、千秋くんが


「あれは、美乃梨が体勢を崩したから怪我をしないように受け止めただけです。」


と言ってくれた。


「そうなんだ、早とちりしちゃった。ごめんね、2人とも。」


と言い帰って行った。

最後に残ったのは三村先輩だ。


「2人がミステリーハウスで仲良く腕を組んでいたというのは?」


あんなに暗い中誰かに見られていたのか、と思うと恥ずかしすぎてその場に座り込んでしまった。

真央くんも同じ事を思ったらしく


「あそこまで暗かったのに見られていたんだ。というよりよく僕と美乃梨って分かったね。三村先輩、あれは美乃梨がミステリーハウスの演出に驚いて僕の腕に捕まっていただけですよ。」


すると三村先輩は少し驚いた表情で


「本当に付き合っていないの?」


と聞いて来た。私と真央くんが「はい」と答えると、三村先輩達は納得したようで校舎に戻った。


私たち4人はやっと騒ぎが収まってホッとしたのと疲れたのでその場に座り込む。すると騒ぎを見ていたサッカー部の皆さんが駆け寄ってくれた。

和真くんは


「大丈夫か?4人とも。ファンクラブってのもあそこまでプライベートに踏み込むのは良くないよな。」


と言った。私は


「私たちのせいでサッカー部の練習の邪魔になったよね?本当にごめんなさい。」


「美乃梨のせいじゃないだろ?そろそろ昼休みも終わるしもう教室に帰れ、な?」


と和真くんは言ってくれた。


「ありがとう、和真くん。」


他の3人もサッカー部に謝って校舎へ戻る。


千秋くんと一緒に教室に戻ると待っていてくれたレイラちゃん達や凪くん達が心配そうに


「みのりん、大丈夫だった?」


「千秋も絡まれるなんて珍しいな。」


「お疲れ、美乃梨も千秋もよく耐えたな。俺ならすぐキレるな。」


と言ってくれた。

爽夜くんは、


「俺は美乃梨は凪と付き合ってんのかと思ってた。」


と言った。私は驚いて


「えっ!何で!?」


と大きな声を出してしまった。凪くんも驚いた様子で目を大きく開いている。


「何でって、ほら、前に凪が美乃梨に弁当食べさせていただろ?」


と言った。凪くんは「あ〜、あの時の。」と言った。私はまだ思い出せず凪くんが教えてくれた。


「ほら、俺と雅美がトマトを食べる食べないで言い合ってた時の、」


と言ってくれた。

私はやっと思い出して爽夜くんに


「お弁当っていうか凪くんがトマト嫌いで残そうとしていたから私が貰ったんだよ。食べさせてくれたのも私の手が汚れないようにだと思うよ。」


と言った。爽夜くんが「そうだったのか」と納得して透くんが何故かホッとした顔で「良かった。」と言った。


そうして私の彼氏疑惑は少しずつ収まっていった。

彼氏疑惑、まあモテますもんね。ありますよ。

私には一度もありませんでしたけど……

そんな疑惑がある=モテモテですね、(¬_¬ )

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