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王子様は1人じゃないっ!  作者: 華咲果恋
本編1年生
11/123

デートって何なの!?

私たちが転入してはや1週間ちょっと。


私は今、私、千秋くん、景くん、真央くんの4人で遊園地に来ている。


――遡ること2日前、その日は転入して2度目の金曜日。

お父様にお呼ばれしていた私たち4人は学校が終わると恋咲家付きの運転手の車で私の家へと向かっていた。


家に付くとシャルルとアーチーが出迎えてくれた。

私たちは案内されるままお父様の自室へ向かった。

お父様の部屋に着くとアーチーがドアを叩いて、お父様が開けてくれた。席に着くとお父様が挨拶をする。


「久しぶりだね。景くん、千秋くん、真央くん。

学校生活はどうだ?もう、慣れたかな?」


「はい、薫さん。僕は結構慣れてきました。

今のクラスもとても楽しく過ごすことができています。」

と景くんから返事を始める。

「俺も。今、美乃梨さんと同じクラスで、凄く楽しく過ごせています。」

「僕は3人と学年は違いますが、昼食や、前のレクリエーションの時も誘ってくれましたのでとても充実した学校生活を送ることができています。」


3人の返事を聞き終えてお父様が再び話し始めた。


「それは何よりだよ。

ところで、今日4人をここに集めたのには訳があってな、

実は遊園地のペアチケットが2枚手に入ったんだ。」


「「「「……はい?」」」」


急にそんな事を言い出すお父様に私たち4人は声を揃えてしまった。


「ハハッ、仲がいいのだな。このチケットでちょうど4人遊園地に行けるので明後日の日曜日にでも皆で行きなさい。」


「「「「ありがとうございます。」」」」


また声が揃ってしまいお父様に笑われてしまう。


「もうっ、笑わないでくださいよ」

と私が言うと

「仲が良いのはいい事だ」

とお父様が言う。(絶対面白がっているわ。)


「というか、どうして突然私たちを呼ぶのです?

遊園地なら煌たちも喜ぶでしょうに。」


「それはな、お前たちがせっかく婚約者候補だと言うのにデートをしている所を見たことが無いなと思ったのでな。

せっかくなら、と誘ってみたのだ。」


「デ、デート!?」

私が取り乱しているのを見てシャルルは今にも吹き出してしまいそうだ。そんな私とは違い、他の3人は


「分かりました。是非、楽しませて頂きます。」


「承知いたしました。チケット、ありがたく使わせて頂きます。」


「僕も、皆で楽しませて頂きます。」


私との反応の違いに戸惑ってしまったけど、皆で一緒に遊園地に行くのはとっても楽しみ!――


という訳だ。

チケットをフリーパスと交換し私たちは遊園地に入った。


「皆、今日はオシャレだね!」


私の今日の服装は、動きやすいようにショートパンツと白い半袖シャツ、それに淡いパープルの上着。


景くんは、ベージュのパンツに黒いYシャツ。


千秋くんは、ジーンズにTシャツと紺のジャケット、そして、交流会の時にも付けていたイニシャルのネックレス。


真央くんは、ニット帽にチェックのシャツ、その上に黒のベストを着ている。


「美乃梨ちゃん、そのイヤリング似合ってるね。」


「ありがとう、景くん。このイヤリングはレクリエーションのVRゲームで貰った物だから嬉しくて着けてきたかったんだ。桜の花だから時期外れだけれど。」


「ううん、似合ってるからいいと思うよ。」

と景くんが褒めてくれる。すると真央くんが


「皆、どこから回りたい?」

と聞いてきた。


「私は、船みたいなのがいい!さっき入ったときに見えて楽しそうだったから。」


「俺は、ジェットコースター。」


「僕は美乃梨ちゃんの言ってた船みたいなものに乗ってみたいかな。」


「じゃあ、先にバイキングに乗って次にジェットコースターでいい?」


「異議なし!」


「ああ、俺もそれでいい。」


「僕も。」


そういう事で私たちはバイキングに向かうことにした。

バイキングは思ったよりも急な角度になったけどとても楽しめた。

バイキングが終わり私たちはジェットコースターへ向かう。

待ち時間は15分程で、案外すんなりと乗ることが出来た。


その後も私たちはゴーカートやお化け屋敷、コーヒーカップなどに乗って楽しんだ。

もうお昼なのでそろそろ昼食を、という事になった。


「皆、お弁当とか用意してる?」


「僕は、用意してないよ。」


「俺も、ここで何か買おうと思って、」


「僕も何も用意してない。」


「ならよかった、実は私パイを作ってきたんだよね。少し多く作り過ぎちゃったから皆の分も、と思って持ってきちゃった。」


「美乃梨ちゃんが作ってくれたの!?ありがとう。」


「朝からわざわざありがとな、美乃梨。」


「僕、美乃梨の作ったお弁当食べてみたかったんだよね。」


「あっ、ちなみに味はミートパイとハムチーズパイとベジタブルパイだよ。」


「そうなんだ、美味しそう!」


「「「「いただきます!」」」」


「うーん、美味しい!チーズソースがトロトロ。」


「ミートパイのミートソースは手作りか?凄い旨い。」


「美乃梨ちゃん、料理上手なんだね!」


「そんな事ないよ、景くん。皆、お口に合ったようで何よりです。」



そして昼食が終わり、次はショーを見に行くことにした。

なんと、今日のショーに出ている人の中に真央くんのお兄さん、那央さんがいるそうだ。

なんでも、那央さんはバイトとして入っている日が偶々今日だったそう。


ショーは迫力満載の水上ショーだった。

なんと那央さんは水上バイクでの登場だった。

水上バイクを自在に操る姿はとてもかっこよかった。

那央さんはまだ中学生らしさの残る真央くんとは違いキリッとした大人の男性の顔立ちだった。


ショーが終わると私たちは関係者の控え室に行った。

真央くんが那央さんに呼ばれたからだ。


控え室に着くと那央さんが待っていて挨拶をしてくれた。


「お初にお目にかかります。恋咲家跡取り、恋咲美乃梨さん。私は神崎真央の兄、神崎那央です。以後、お見知り置きを。」


「初めまして、恋咲美乃梨です。那央さん、とお呼びしても良いですか?こちらこそよろしくお願いします。」


「はい。神崎家当主、神崎麗華も貴方に会いたいと仰っております。」


「まあ!機会があれば喜んで、とお伝え下さい。」


「有栖川景さん、九条千秋さん、いつも弟がお世話になっています。」


「いえ、お世話になっているのはこちらの方で、」


「俺も、真央には助けられてばかりです。」


そして、挨拶が終わると真央くんが


「那央兄さん、僕一応この中では1番年上だからね。」

と言った。


「でも真央は抜けているところがあるだろ。」


「確かに那央さんの言う通りですわ、真央くんはたまに抜けているときがありますね。」


「そういえば姉の花央も美乃梨さんに会いたいと言っておりました。」


「では今度お茶会をする時には麗華さんと花央さんも誘いましょう。」


「ありがとうございます。あの2人もさぞ喜ぶでしょう。」


そうしてお茶会の約束を取り付け、私たちは控え室を後にした。



今はもう午後3時だ。5時には帰るのでお土産を買う前に最後に回りたい所を1人1つずつ回ることにした。

せっかくのデートだからという真央くんの提案で私は3人の希望する所で2人きりになる事になった。


最初は景くんの行きたいと言ったミラーハウスからだ。


「美乃梨ちゃん、暗くて危ないから、」

と言いながら景くんは手を差し出す。


男の子とデートをした事がない私はそういうものなのかと景くんの手を取る。すると景くんが今は2人きりのデートだからね、と言い恋人繋ぎという繋ぎ方に変えた。

景くんの手は意外にも固くしっかりした手だった。


「景くんの手、大きいね。私とは大違い。」


すると景くんは少し顔を背けた。薄暗い中、景くんの耳が少し赤くなっているのに気づき、


「景くん、顔赤いよ、熱とかない?大丈夫?」


「いや、これは熱とかじゃなくて、美乃梨ちゃんが可愛すぎてちょっとびっくりしたというか、」


景くんの言葉で私まで赤くなってしまう。


「け、景くんの方がかっこいいよ。」


「そんなことないよ。さあ、そろそろ出口に向かおう。」


「うん!」


出口に着くと待っていた真央くんと千秋くんが少し驚いた顔でこっちを見ていたのでなんでだろうと思ったら手を繋ぎっぱなしだった事に気づいた。

(可愛いって言われた事の衝撃が大き過ぎて忘れかけてた)



次は千秋くんと私でスワンボートに乗る。


「千秋くん、先に乗って。」


「分かった。っと、意外と揺れやすいな。美乃梨、気をつけろよ。」


「うん、分かってるよ。っうわぁ、」


ちゃんと気をつけて乗ったのにボートが揺れ体勢を崩してしまう。このままだと座席にぶつかるっ、と思い倒れ込んだが何故か痛くはなかった。顔を上げるとちょっと呆れた顔の千秋くんが、


「大丈夫か!?気をつけろって言ったばかりだろ?」


と言った。


そして私は少し冷静になりこの抱き込まれている状況に気づいた。心臓の鼓動がバクバクいっているのに気づき離れようとすると、千秋くんが少し腕に力を入れた。


「千秋くん?どうしたの?」


ハッとしたように千秋くんは腕をバッと上げた。


「なんでもない。20分しかないから早く漕ぎ始めるぞ。」


私はさっきの心臓の音は聞こえてないよね、と思いながら漕ぎ始めた。


「そういえば、前何か言いかけてた事って何の事なの?」


「前?いつの事だ?」


「レクリエーションの日、屋上で千秋くんって意外と笑うんだ、って私が言った後何か言いかけてなかった?」


「あ、いや、あれは特に何もない。」


「そんなこと言われたら余計に気になるんだけど!」


私がズイッと顔を寄せると千秋くんは観念したようにため息を吐いた。


「あれは、美乃梨といると釣られて笑顔になる事が多いって言おうとしたんだ。……ほら、意外と食いしん坊とか。」


「もうっ!あの事は忘れてよ。私、一瞬ドキッとしちゃったよ……なんか負けたみたい。」


「俺のこと負けず嫌いとか言う美乃梨の方こそ負けず嫌いだな!」


千秋くんが歯を見せてニカッと笑った。

クールな表情が多い千秋くんも最近はよく笑うけどこの表情ははじめてみたのでドキッとしてしまう。


「あ、もうそろそろ時間だな。戻るぞ。」


「うん、案外短かったね。」


ボートから降りるとき次は転けるなよ、と言われた。


「私、そんな抜けてないからね!」



次は真央くんと一緒に回る。

真央くんはミステリーハウスが気になっていたみたい。


「ねえ、真央くん。ミステリーハウスってどんなの?」


「うーん。見てからのお楽しみ、かな?」


「そっか。じゃあ楽しみにしてるね。」


ミステリーハウスは空いていたのですぐに入れた。

中はミラーハウスより真っ暗で足元もおぼつかない。


「危ないから僕に捕まっていいよ。」


「それは嬉しいけど、でも、こんなに暗かったら真央くんの手がふさがると危ないんじゃない?」


「僕は大丈夫だけど、」


それじゃ、と言い私は真央くんのシャツの袖を掴んだ。


「私ばかり心配されて、真央くんが怪我したら嫌だからこれでお願いします。」


すると真央くんが


「美乃梨ってたまに凄く天然タラシだよね。」


とボソッと言った。


「えっ、真央くんなんて言ったの?」


「ううん、なんでもないよ。美乃梨は可愛いなって思っただけ。」


「か、からかってるの!?」


「本音だよ。美乃梨は可愛いと思うよ。」


真顔で言われ、戸惑ってしまう。


「今日、ミラーハウスのとき景くんにも同じようなこと言われたんだけど、2人の方が圧倒的にかっこいいよ?」


「ねえ、美乃梨。今は僕とデートだよね?」


「うん。そうだよ。」


「じゃあ、他の男の話をしないでね。」


と真央くんは笑顔で言ってくる。


「他の男って景くんだよ?」


「そっか、美乃梨にとって景は男じゃないって事だね。」


「そういう意味では……手も大きかったし、」


「そういえば、手繋いでたね。

じゃあ、僕ともしようか。恋人繋ぎ。」


「えっ、さっき危ないから裾を掴むって言ったよね。」


「じゃあ、今は僕のことだけ見ててね。」


「分かった。」


真央くんの豹変ぶりにびっくりしてしまい、一言しか返せなかった。

そしてミステリーハウスの中を進んで行くと杖を持ったお婆さんが緑色のライトを浴びて立っていてお化けかと思い、つい真央くんの腕に抱きついてしまった。


「み、美乃梨。どうしたの?」


「あれに驚いて……」


「大丈夫、あれは置物だよ。」


「よかった〜。お化けかと思っちゃったよ。」


「あれ?美乃梨お化け屋敷全然怖がってなかったよね?」


「お化け屋敷にお化けがいても怖くないけど他の所にいたら怖いわよ。」


「ねえ、真央くん。あのお婆さんは何なの?」


「あれはね、魔女だよ。正しくいえば一般の人が思う魔女の像だよ。」


「私、魔法使いだけどあんなお婆さんじゃないよ?まず、魔法使いの家系であそこまで老けた見た目のひとに会った事がないんだけど。」


「そうだね。僕たちの家系は、特に見た目が老けにくいからね。」


そうして足を進めていくとコウモリや大きな鍋が置いてあったりしていた。

そして出口に着くと景くんがポップコーンを千秋くんがチュロスを持って待っていた。


「いいな〜2人とも。美味しそう。」


「私も食べたいな。」


「一口いるか?」


「えっ!いいの!ありがとう。千秋くん!」


「ん〜!美味しい!」


「僕のポップコーンも食べる?キャラメル味だよ。」


「やったー!ありがとう景くん!」


「はい、あーん。」


何故か「あーん」という言葉と一緒に食べるのは結構恥ずかしい。千秋くんのときも食べさせてもらう形だったから変わらないんだけど……

でも、チュロスとポップコーンは違うよね。

私が悩んでると


「美乃梨ちゃん、要らないの?」


と聞いてくる。私はブンブンと首を振りポップコーンを食べた。


「美味しい!ポップコーン食べたの初めてかもしれない。」


私がそんな事を言っていると、真央くんが


「僕には?」


と言ったので2人とも真央くんにも食べさせている。

私の意識のしすぎだったのかな?



そして最後は私が乗りたいと言っていた観覧車に乗った。


「わあ〜凄い!遊園地の外まで見渡せるわ。」


「美乃梨、はしゃぎすぎたらゴンドラが揺れる。」


「あ、ごめんね。」


「そんな事言って、千秋怖いだけじゃないの〜?」


「そんな訳ないだろ。景!」


「まあまあ、2人とも落ち着いて、景色凄い綺麗だよ。」


「皆、今日は楽しかった。また皆で来ようね!」


「ああ、」

「もちろん」

「うん!」


「ふっ、タイミングは重なったのに言葉がバラバラ、」


その後ゴンドラが着くまで私たちは笑った。



そして私たちはお土産を買いに行った。


「ねえ、4人でお揃いのキーホルダー買わない?」


「僕はいいよ。」


「俺も。」


「僕も、せっかくなら思い出に残る物がいいよね。」


「じゃあ、これにしよう!」


私は雫型のロケットペンダントを皆に見せた。


「こうして4つをくっつけると四つ葉のクローバー見たいでしょ?それにこの中に入れる写真はここで撮って貰えるらしいよ。」


「いいね、これにしよう!」


そうして私たちはそれぞれ家族へのお土産も買い、ペンダントも買った。


ペンダントに入れる写真は+200円で撮って貰うことができた。写真を撮る時にカチューシャなどを借りることができるらしく、人気なのは猫のカチューシャと手袋、尻尾らしい。


私と景くんが猫のカチューシャと手袋、千秋くんと真央くんがカチューシャと尻尾にした。


真央くんはノリノリでニャーと言っている。

写真を撮り終わり真央くんが


「美乃梨、猫の鳴き声してみて。手もポーズしながら」


と言ってきた。


「なんで!?私そんなに上手くないと思うよ。」


というと景くんが乗ってきて言った。


「僕、美乃梨ちゃんの鳴き真似見てみたい!」


それに便乗してか千秋くんまでも


「俺も見てみたい。」


と言ってきた。


「美乃梨、やってくれるよね!」


真央くんが目をキラキラさせながら見てくるので

「一回だけだからね!」と言いすることになった。


「じゃあいくよ。……ニャ〜、」


「「「……」」」


「ほら、やっぱり下手でしょ。」


「そんなことないよ、美乃梨ちゃん。ちょっと心臓に悪くいかなって思っただけ」


「そんなに下手だった!?なんかごめんね。」


「いや、そういう意味じゃ、」


「景が分かりづらい言い方するからだよ。美乃梨凄く可愛かったよ。可愛すぎて、動画撮っちゃった。」


「それはどう反応するのが正解なのか分からないのだけど……」


「褒め言葉として受け取ってね。」


「そう、ありがとう。真央くん。それより、千秋くんがさっきから動かないんだけど……」


「大丈夫だよ。きっと美乃梨のあまりの可愛さにフリーズしてるだけだから」


「……へ?いやいやいやあり得ない。」


そして5時になり迎えが来たので送迎車に乗り帰りははしゃいでいて疲れたからか皆寝てしまっていた。

デート、どうでしたか?

今回は胸キュン要素多めです。

皆さんにも甘い恋の思い出はありますか?

次回もお楽しみにしていて下さい。

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