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王子様は1人じゃないっ!  作者: 華咲果恋
本編2年生
102/123

番外編 親友会

「美乃梨〜、明日暇か?」


爽夜くんが私の席に来てそう聞いた。


「うん、特に予定は入ってないけど。どうしたの?」


「いやさ、和真のお祝いしたくね?何だかんだ俺と美乃梨と和真で恋愛ごとには協力し合ったしさ。」


「良いね!」


「和真は俺が誘っとくから。じゃ、明日の放課後公園近くのドーナツ屋で良いか?」


「うん!凄く楽しみ!」



 翌日の放課後……


「美乃梨、和真、行くぞ!」


爽夜くんは足早に昇降口へと向かった。

私と和真くんも爽夜くんの後ろへとついて行った。


「じゃあ京翠、行って来ます!」


「はい。行ってらっしゃいませ。」


形式だけの挨拶だが、京翠に一応手を振った。

きっと京翠はボディーガードとして後ろから着いて来る筈だ。


ドーナツ屋さんに入るとドーナツとジュースを買ってボックス席へ移動した。


「まずは和真、秋月への告白成功おめでとう!」


そう言って3人でジュースを乾杯した。


「おめでとう、和真くん!」


「ありがとう、2人とも。」


和真くんは照れたようにそう笑った。


「でも、案外早かったな。美乃梨と千秋は結構時間掛かってたのに。」


「俺も驚いてる、って言うか未だ現実味が沸かねえ。優里が俺の事好きになってくれるとかマジで夢だとしか思えねえ。」


「どうして?ユーリちゃんに告白されたんじゃないの?」


「それはそうだけど、秋月と遊びに行った辺りから現実味が無いって言うか……」


赤い顔を隠しながらそう言った和真くんに、爽夜くんは笑いながら言った。


「こりゃ、重症だな。」


和真くんはバクバクとドーナツを食べた。


「重症って何がだよ?」


「それは……な?美乃梨?」


爽夜くんは私の方を見てウインクしている。


「ええ!恋の病、よね?」


「そうそう!」


「それは美乃梨と爽夜も同じだろ?2人とも大好きオーラが凄えし。」


和真くんはからかい返すかのようにそう言った。


「いや、オーラも何も実際好きだから。」


爽夜くんは何事もないようにサラッと言った。


「うわー、爽夜のそういうとこモテそうだよな。美乃梨は?まあ、聞くまでもねえけど。」


「千秋の事は本当に好き。だからこそ、千秋は人気があるから心配になる時もあるわ。」


私がそう言うと和真くんが言った。


「人気者の彼女って大変そうだもんな。まあ、美乃梨の場合、同じくらい人気だけど。」


「私は千秋の彼女じゃないから、他の誰かと千秋が付き合っても止める権利は無いの。」


「いやいや、千秋が美乃梨以外を好きになるとか有り得ねえから。」


「ああ、確かに想像出来ねえ。だって千秋、美乃梨以外の人の前で笑うことねえし。だからそこは安心して良いと思う。」


2人の言葉に自信が出てきた。


「ありがとう、爽夜くん、和真くん。」


私は笑顔で2人にそう言った。

2人は頷いて笑顔を返してくれた。


「あのさ、美乃梨と和真って浮気のボーダーラインって何だと思う?」


突然爽夜くんがそう聞いて来た。


「俺以外の人を好きになったら浮気だと思う。もうそんな事になったらガチめに泣きそう。」


「私も和真くんと同じで他の人を好きになったら、かな?」


「やっぱり普通はそうだよな〜」


爽夜くんは頭を抑えてそう言った。


「何でそんな事いきなり聞いて来たんだ?」


「いや、雅美が現場で仲良くなった先輩俳優と一緒にカラオケ行くって言ってたからさ、内心『浮気じゃね?』って思って。」


「その俳優って、多分女性の方じゃない?雅美ちゃん、今日のお昼休みに今度先輩俳優と遊びに行くって言っててその先輩、お姉さんのように慕ってるみたいだったから。」


「はあ〜、何だ、良かった。」


爽夜くんはほっとしたように息をついた。

そして少し寂しそうな顔をした。


「雅美がさ、何か遠くに行きそうな気がするんだ。物理的な話じゃなくて、彼女なのに俳優してるからもしTVで見る頻度が増えたらTV(そっち)側の人としか思えなくなりそうで。」


「爽夜……」


「だから最近、雅美と会うとすぐにくっついちゃうんだよ。流石に学校ではしねえけどさ、家に居る時とかいつも。重いとか思われてねえよな〜!?」


爽夜くんはそう言って両手で頭を抑えた。


「大丈夫だと思うわ。それに雅美ちゃんも嬉しいんじゃない?なんて言うか、自分の事を好きで居てくれてるって言うのが直接的に伝わって来るから。」


「そうか!そうなら良いな!」


爽夜くんはニカッと笑った。


「爽夜も結構悩んだりするんだな。なんかいつも仲良いからそんな悩みないと思ってた。」


和真くんは意外そうにそう呟いた。


「幼馴染として居た時は何の心配も無かったけど、今は彼女で芸能人だから、彼氏の心境としては複雑なんだよ。」


「彼氏とか、彼女とか……何か全然慣れねえ。優里の事も気抜けば秋月って呼んじゃうし、俺の彼女って思ってからはまともに顔見れねえし。何で優里はあんなに平然と出来んだよ!!」


和真くんは机に顔を突っ伏した。


「それはもう、秋月がそういう奴としか……」


「そうね、ユーリちゃんからは和真くんへの愛が溢れてるように見えるわ。」


「いや、それは美乃梨も同じだろ。」


私の発言に、爽夜くんはすかさずそう返した。


「私、そんなに分かりやすく態度に出してる?」


「態度じゃなくて雰囲気が変わるんだよ。」


「そうだよな〜、美乃梨と千秋ってなんか独特の雰囲気がある。カップルって言うか、夫婦?みたいな。」


「まあ実際、婚約者候補だもんな〜。来年には決まるんだっけ?婚約者に。」


「ええ、来年の誕生日には。」


「ふ〜ん」「へえ〜」と2人はからかうような視線を向けて来た。


「じゃあ結婚もすぐだな!18歳、だろ?」


「結婚式は絶対呼んでくれよ!架達、絶対泣いてるだろうな〜」


「千秋は美乃梨と結婚する前にまずは煌達に認めてもらわないとだろうな。」


「それは2人もそうでしょう?御両親や御家族に認めて貰わないと結婚出来ないんじゃないの?」


私がそう返すと爽夜くんはけろっとした様子で言った。


「いや、俺は逆に凄え歓迎されてるから別れた方がやばいと思う。まあ、絶対別れねえけど。」


「俺は美乃梨や爽夜と違って、優里の両親にはまだ会ったことねえからな。優里のお兄さんには会ったけど。俺の家族は凄え会いたがってるから、いつかはちゃんと紹介したいけど、せめて!俺がもう少し慣れてから。」


「2人とも凄いね。」


私は思わず感心してそう溢した。


「何が?」


「だって、まだ中学生なのにちゃんと相手との将来の事を考えてるから。私の場合は婚約者候補だから、初めから結婚を前提としているけれど……2人は違うでしょ?」


私がそう聞くと2人は顔を見合わせた後、言った。


「いや俺、雅美以外好きになる事ねえし。」


「俺も、優里より好きになれる人なんか現れるわけねえから。」


「そうよね。そんなに即答出来るほど愛されてるなんて雅美ちゃんとユーリちゃんは幸せ者ね!」


私がそう言うと和真くんと爽夜くんが揃って言った。


「美乃梨の方がそうだろ?」


「そうそう。千秋は俺が美乃梨と喋ってるだけでも嫉妬して来るし。俺には雅美が居るってのに。」


「今日だって俺らと放課後寄り道するって言った時の千秋の顔見たか?」


「えっ?いつも通りだったけど……」


「いやいや、美乃梨には隠してるのか知らねえけど凄え怖い顔してた。」


2人はうんうんと頷いている。


「まあ、千秋の気持ちも分からなくはない。だって、どれだけ相思相愛だとしても、2人は恋人じゃないし、恋敵(ライバル)も多いから。何より美乃梨の場合鈍感だし世間知らずだから心配になるよな。」


爽夜くんは少し呆れたような口ぶりでそう言った。


「世間知らずは認めるけれど、鈍感では無いわよ?」


「いや、自分に向けられてる好意に対して鈍感だって言ってんの。まあ兎に角、千秋のためにももう少し自分に自信を待ってみたら?」


「容姿については自覚してるわよ。お父様とお母様は2人揃って整った容姿をしているし、レイラちゃん達にも言われたから。」


「美乃梨が一生このままだと千秋、苦労しそうだな。」


和真くんの同情したような言葉に、爽夜くんも頷いた。


「それ、レイラちゃんにも似たような事を言われたんだけど……」


「まあ、美乃梨には千秋しか見えてねえみたいだから大丈夫だろ。」


「そうそう。千秋は何を心配し過ぎなんだよな。」


「間違って無いんだけど……そうはっきりと言われると恥ずかしいわね。」


「千秋が気づいてないのは美乃梨が千秋だけを特別扱いしないってのもあるかもな。誕生日プレゼントとか渡してみれば?」


「確かに渡した事ないかもしれないわ。それより、私よりも和真くんの方が早急に探した方が良いんじゃない?ユーリちゃんの誕生日、来週でしょ?」


私の言葉に和真くんは固まった。


「えっ、もしかして和真……知らなかったのか!?」


「いや、知ってはいたんだけど、優里本人から直接聞いたわけじゃねえし、それどころじゃなかったって言うか……てか、優里から聞いてないのに誕生日知ってたら気持ち悪がられねえ?」


「秋月に限ってそれはねえだろ。」


「な、何あげたら良いと思う?」


和真くんは焦ったように私と爽夜くんに聞いて来た。


「アクセサリーとか?俺は雅美には毎年無難に文房具とかハンカチ渡してたけど、付き合い始めてからはイヤリング渡したし。」


「俺、アクセサリーとか全然分かんねえ。兄貴に聞こうかな……」


「私もユーリちゃんへの誕生日プレゼントはまだ迷ってて、サプライズパーティーとか喜んでくれるかな?」


「あ〜、秋月パーティーとか好きそうだな。」


爽夜くんは私の案に同意した。


「プレゼントは去年レイラちゃんの誕生日に渡した時、返されちゃったから。」


「返されたって、何あげたんだよ?」


「トルマリンのネックレス。」


「トルマリンって何だ?」


「10月の誕生石。ほら、レイラちゃんの誕生月10月だから。」


「誕生石って、それは返されるだろ!」


爽夜くんは当たり前だと言った。


「ええ、後からその事を話すと貴翠に指摘されたわ。だから雅美ちゃんの時は雅美ちゃんが行きたがっていた劇場のチケットをプレゼントしたの。抽選に外れて取れなかったと言っていたから。」


私がそう言うと爽夜くんは納得したように頷いた。


「ああ、だから雅美、前の誕生日近くあんなに浮かれてたのか。」


「でもユーリちゃんには欲しいものを聞いても今は無いとしか言われないのよね。だから雅美ちゃんとレイラちゃんとも相談中で……」


「美乃梨でも分からないのに俺に分かるわけねえよ。多分優里なら何あげても笑顔で受け取ってくれるだろうけど、折角なら喜んで貰いたいし。」


和真くんは"うー"と唸っている。


「ユーリちゃん本人に聞いてみたら良いんじゃない?」


「それが出来たら一番良いんだけどさ、俺、まだ優里の顔見てまともに話せねえんだよ。」


「それは慣れるしかねえだろ。」


「そうだよな〜。こういう時、爽夜とか美乃梨達みたいに幼馴染って羨ましいな。」


和真くんがそう言うと、爽夜くんは誇らしそうに言った。


「まあ?俺と雅美は運命の相手ってやつだからな!」


「それ、雅美ちゃん本人に直接行ってあげたら凄く喜ぶと思うよ?」


「いや、流石にそれは恥ずいから無理。」


「爽夜って鳳の前ではかっこつけてるからな。」


「好きな人の前でかっこつけんのは普通だろ?第一、和真も秋月の前ではかっこつけてるだろ。前の体育の時だってテンパって相手チームにパスしてたし。」


「あれはっ、優里に名前呼ばれるのに慣れてなかっただけで、普段はもっと……!」


和真くんは焦ったように訂正した。


「俺らに言い訳しても意味ねえけど。」


「絶対かっこ悪いて思われてるよな〜」


「大丈夫。ユーリちゃん、可愛いって言ってたから。」


「可愛いって……それ褒めてんのか?」


「褒めてるよ。和真くんは可愛くてかっこいいんだ、って言ってたから。まあ、レイラちゃんと雅美ちゃんは彼氏を可愛いと思う事はないって言ってたけれど。」


「へえ〜、まあ、俺より優里の方が可愛いけどな。」


和真くんは相槌を打ちながらそう言った。


「和真って秋月の前では言えねえのに居ないところでは平然と言えるんだな。」


「いや、今のは、無意識って言うか……」


爽夜くんに指摘されて自分の発言に気付いたようで、和真くんの顔は一瞬で赤く染った。


「あー、今ここに秋月が居たら凄え面白そうなのにな〜」


「雅美ちゃんも居たら良かったね。」


「雅美が居たらこんなに話せねえよ。恥ず過ぎて。美乃梨も千秋が居たらもっと恥ずかしがって何も話さねえだろ?」


「確かにそうかも。やっぱり好きな人の前では取り繕ってしまうものね。」


和真くんも爽夜くんも私の言葉に頷いた。


「でも、また皆んなで遊びに行きたいな。俺と雅美、2人で外は歩けなくなるから。」


「そうなのか。確かに芸能人だからな。」


「姫野の彼氏も日本に居るんだし、折角なら大人数で遊びたいな。」


「そうね!ユーリちゃん達にも聞いてみるわ!」


そして今度遊ぼうと約束し、お開きとなった。

姫野レイラ 誕生日 10/8

鳳雅美   誕生日 3/2


次回もお楽しみに!

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