でっかくなってるー!?!?
「俺がエゼルを誘惑って、ホモでは?」
「お前は何を言っている?」
「お兄様やサルガタナス様、アヤムにつけられた隷属の首輪の支配権は現在エゼル王にあります。この首輪の支配権を消すためにはエゼル王に死んでいただかなくてはなりません」
「その前にまずは隷属の首輪について説明するとしよう。隷属の首輪と言うのは元々は精霊術師が精霊と契約する際に用いられて来た道具を元に改良されたものだ。これを開発したフューレイン聖国は神の力を誇示する為に、折伏と称して我々悪魔を支配しようとした」
ふむふむ、フューレインって国が悪い奴等なんだな?
「しかし実際には隷属の首輪は魔族や亜人にも使用され、大量の奴隷達が生まれる結果になった。これに対して当時の魔族達や亜人達は怒り、団結して抵抗する勢力を作り上げ、その頂点を魔王とした」
人間の横暴に抵抗するために魔王軍が生まれたのか。
「人間社会においても隷属の首輪の存在は問題視された。隷属の首輪は人間に対して効果は無かったが、亜人達と貿易や国交を結んでいた国は多数あったし、隷属の首輪を使う事で存在感を増したフューレイン聖国の存在が目障りだったからだ」
確かに、悪魔や魔族を簡単に隷属させられたらその国だけが強くなってしまう。
それは周りの国にとって脅威だろう。
「神の力を誇示しようとしたフューレイン聖国は人間勢力から孤立した状態で魔族や亜人と対立しなければならなくなった。そこでフューレインは人間達を味方に引き込むために隷属の首輪をばら撒いた」
ばら撒いたら奴隷増えるやん!
そっかー、僕と同じ力を上げるからお友達になってよって事か。
「結果、隷属の首輪を使い力を増大させたい勢力。隷属の首輪の存在を抹消したい魔王勢力。日和見したい勢力。に大陸は割れた。それが約10年前だ」
奴隷制推進派と撤廃派と日和見か。
「それからは小さな小競り合いから大きな大戦まで様々な戦いがあったが、3年前に魔王が討たれた。この話はもうしたよな?」
ピェー! そう言えばそんな事言ってたじゃん!
隷属の首輪勢力が勝っちゃったのか。
「隷属の首輪に関しての情報はまぁ、こんな所だな」
「そっかー」
「ですがお兄様、隷属の首輪の支配は永遠ではないのです。精霊は精霊術死が死亡したら解放されます。隷属の首輪に関しても同じことが言えるのです」
「つまり、隷属の首輪は支配権を持ってる人間が死ねば解放されって事?」
「そうです!」
「うーん……」
正直勝てる気がしない。
大体、戦うならダンジョンの中で戦った方がまだ勝ち目が有った。
この首輪をした状態でエゼル殺すとか無理じゃね?
「誰も戦えとは言っていない、誘惑しろと言っている」
「それなー」
一番意味わかんない所なのよ。
何で俺がエゼルを誘惑しなきゃならんの?
「君は知らないだろうが、ハーピーは人を食う、と言われていた種であり。交わった相手の精と魂を抜き取って産卵した卵に付与する特性を持っている。君と同じく、今生きている人間たちはもう忘れてしまっている事だろう。これを利用する」
な、なんだってー。
ハーピーはソウルサッカーだったのか!
「君とエゼルが交わる事で、エゼルから君が魂を抜き出せばエゼルを殺せると言う訳だ」
「あーごめん、サルガタナス様、クルム姉、もうあんまり時間無いかも」
「む、時間切れか?」
「仕方がありませんわ、この話はまた明日の夜にいたしましょう。幸い、アヤムが中継してくれているから魔封じの宝玉の妨害の中でも夢を交わらせる事が出来ます」
wifiの中継器かよ。
「ではサルガタナス様、例の物は指示通りネビロス様の元に」
「ああ、頼むぞクルム。奴が加勢に来れば状況も改善されるだろう。あいつは天弓の熱烈な信奉者だったからな」
「何の話?」
「クルムには君が握りつぶしたオリハルコンを運んで貰っている」
「オリハルコンを? どうすんの?」
「アスカはまだ知らなくて良い、と言うより覚えていてもらっては困るな。次に会う時まで、此処での会話の記憶は封印させてもらうぞ」
「えええ!?」
「大丈夫ですわお兄様! 会話内容は忘れても、エゼル王を誘惑しなければならないと言う強迫観念だけは植え付けておきますので!」
いや止めて、普通に怖い!
何かトラウマ植えつける的な事言ってない!?
「そうか、そういう事で有れば万一成功する時の事を考えて、魔力を渡しておく。と言ってもこっちもカツカツだからな、取り合えず今返済できる分だ」
「良いですかお姉さま、ただ体を交わらせるだけでは相手から魂を抜き取る事は出来ません。相手に全てを放出させるくらいの勢いで搾り取るのです!」
何言ってんのクルムちゃん、俺今日生まれた雛鳥だよ?
そんなテクニック無いよ!
「頑張ってくださいお兄様、いざと言う時は、あちらの世界での思い出を――」
「あーもーむりー」
アヤムちゃんの声を最後に俺の夢は途切れた。
◇ ◇ ◇
「…………母様…………」
「…………ん……ん?……」
気怠い、全然寝た気がしない。
関節が痛いなー、何だこれ。
昨日変な夢見た気がするけど思い出せない。
てか、此処何処?
あーそうだ、俺昨日転生? じゃないな、生まれたんだ。
んで何やかんやで捕まって。
何やかんやでクルトに抱き枕にされて、あれクルト何処だ?
ん?
何か髪邪魔ー、こんなに伸びてたっけ?
あれ?
「……かぁさま…………」
「な……」
俺の身体
って言うか、胸!?
「でっかくなってるー!?!?」
謝罪を含めた長いあとがき
メスガキ1
「タイトルを回収出来ないから改名したい!? アンタそんな事が許されると思ってる訳?」
メスガキ2
「作者さん、折角君が書いた小説を読んでくれていた読者が居たと言うのに途中でタイトルを変更するなんてとても失礼だよ」
作者
「はい、僕もそう思います」
メスガキ2
「何々、『TSメスガキハーピーに悪魔の祝福を!』だと? 頭が溶けそうなタイトルだな。どうせ書けないのに何故こんなタイトルにしたんだい?」
作者
「ハーピーが『ざーこざーこ』と鳴きながら飛びまわるシーンが頭に浮かんでそこから付けました」
メスガキ2
「溶けているのは作者の頭の中だったか」
メスガキ1
「昨日一章完結させて『アスカがきちんとメスガキになれるように頑張りますので』とか言ってたのに諦めるの早すぎでしょ?」
メスガキ2
「そもそも転生TSを書くと言っていたのに、よく見たら転生でも無いしTSでも無いしメスガキでもないじゃないか、これは酷い!」
メスガキ1
「さーぎ♡さーぎ♡」
メスガキ2
「作者さん、此処まで酷い裏切りをした以上、これまでついたブクマは全部剥がれたとしても文句は言えないよ」
メスガキ1
「評価してくれた読者の皆様に土下座しろ♡」
作者
「申し訳ありませんでしたあああああああああああああああああ!!!」
メスガキ2
「感想をくれた十拳剣さんとサノさんとアナベル・ショコラさんにはちゃんと個別で謝罪するんだよ?」
作者
「十拳剣さん! サノさん! アナベル・ショコラさん! ご期待に沿えず、誠に申し訳ありませんでしたあああああああああああああああああ!!!」
メスガキ1
「そもそも本当に謝る気が有るならこんな言い訳じみた台本みたいなあとがき書いてないで続きを書きなさいよ」
作者
「ごもっともです!」
メスガキ2
「エタらず最後まで書くのがせめてもの償いだよ」
作者
「最善を尽くします!」
メスガキ1
「てかメスガキ1とメスガキ2って何なのよ」
作者
「お二人は今後登場予定のキャラクターです! ネタバレ回避の為、今は名前を伏せるためこのような表記になっております!」
メスガキ1
「主人公をメスガキに出来なかったからって代わりのメスガキを出して読者を繋ぎ止めようとか、やり方が姑息なのよ」
メスガキ2
「ボクに至ってはメスガキですらないよ、また嘘を書いたね?」
作者
「誠に!申し訳ありませんでしたあああああああああああああああああ!!!
これにて「TS of ハルピュイア」第一章 天弓の舞姫の長い初日は完結となります!
第二部を一日でも早く投稿できるよう精一杯頑張りたいと思いますので何卒!何卒!よろしくお願い申し上げます!!」
メスガキ1
「因みに私はどれくらい後に出て来る予定なの?」
作者
「予定は未定です!」
メスガキ1
「このクソザコ作者ああああああ!!」
作者
「あああああああああああああああ!!」




