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まじかるココナッツ。  作者: いろいろ
第0章 ホルクスの街と英雄街
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8幕:ココと蒼葉のホルクスの街へお出かけ1 『じわりじわりと、、、』

 

 穏やかな朝の光がホルクスの街を包んでいる。とても優しい光だった。ちょうどカーテンの隙間から差し込み蒼葉とココにまで包み込んだ。


 昨日より早い時間に目覚めた蒼葉は小さく丸まって蒼葉にくっついているココを優しく起こしてから二人で身支度に向かう。ココのボサボサした金色の髪をサラサラに解いてからポニテにし、ローロちゃんから貸りた服に着替えさせる。


 サラサラした金色の髪のポニテ、エメラルドグリーンの瞳に柔らかい白い肌。白いワンピースに、麦わら帽子に、彼女の小さな靴と小さなリュックサックを添えて、、、

 すごく可愛いいからココと同じくらいの男の子だったら思わずいじめたくなるかも。


 そうそう今日から週末の二日間、亜麻猫亭はお休みになる。

 レールナさんも用事で二日間いなくなるそうだから食事は自分たちで用意しなくちゃならなくなった。

 でもレールナさんは朝食はきちんと用意してくれてたようだ。どうやら朝食後に出かけるのだそうだ。


 ほかほかの焼きたてのパン、香草と温野菜のサラダ、昨日の混ぜ物を利用した野菜と鶏肉のスープ、そして暖かいミルク。

 朝から最高の贅沢です、レールナさまありがとうございますと無性に泣きたくなった。


 その前に自分の後ろに隠れたココを前に突き出して挨拶させた。

 どうやら恥ずかしいらしい。

 部屋を出てからここに来るまでずーっとこんな感じで顔も少し赤いようだ。

 まだモジモジしている彼女に耳打ちした、、、、


「ココです。おねえちゃんたちありがとうございました。」


 ピョコッとお辞儀をする姿が可愛らしい。それに恥ずかしがってはいたけど思い切りはとても良いみたい。


「ちゃんと挨拶できて偉い偉い。私はレールナ。ここのお店の代表者だよ。私が作ったのだからお腹いっぱい食べてね。」


 レールナさんもココの頭を優しく撫でてあげた。


「レールナおねえちゃん、おいしいおりょうりありがとうございました。とてもおいしかったです。」


 レールナさんとても満足そうだ。


「朝食も美味しいからね、いっぱい食べなよ♪」


 一瞬だが次女のドヤ顔が被ったような気が、、、。


 さてさて続いて、、、


「ローロおねえちゃん、おようふくとかいっぱいかしてくれてありがとうございました。」

「ココちゃん、ローロでいいよ。あとでいっぱいお話ししようね。」

「うん、ローロちゃん。」


 ちっちゃい子同士何か通じるものがあったのかもしれない。

 それに見た目からして二人とも同い年くらいじゃないだろうか。

 知らない土地だと同年齢の人間が近くにいるのって重要だなと思う。



 それから自分の少し下っぽい次女には、、、


「ルーリおねえちゃん、おせわからなにからありがとうございました。」

「ココちゃん、どういたしまして。今日はあとで私が夕食作るからね。楽しみにしててね。」

「うん。たのしみ。」


 そう言ってルーリさんもココの頭を撫でてあげた。

 やっぱり子供は撫でてなんぼなのかもしれない。二人から撫でられてる時はすごく嬉しそうだったから。

 相談して良かったよ。


 ただココとお話しできて笑顔だったはずなのに、なぜかローロちゃんは顔をあさっての方に向けていた。



 朝食は思ってた通りとても美味しかった。

 ココも自分もお代わりしてしまった。

 朝からこんな美味しいもの食べれれるなんてとてもいいところに雇ってもらえたもんだ。

 まだ臨時だけど、、、。



 朝食後、レールナさんを送り出してから街中に出る予定だ。

 街の探索と自分とココの日用品とかの買出し。

 ココとローロちゃん、ルーリさんと4人でお出かけ。

 ちなみにココには昨日のうちに魔法についてのルールを話しているので心配はないはず。

 街中で魔法を使わないだろうと思う、、、たぶん。


 八百屋、魚屋、お肉屋、日用品店に、乾物屋。

 魔物類を取り扱ったお店もあれば、外国の輸入品を取り扱ったお店。

 甘味どころから、変わり種に至るまで色々なお店を見て回った。


 気になるところは、、、、色々だ。

 あとでゆっくり見て回りたいのはこのくらいかな。


 冒険者ギルド。

 この街の中ではなかなか立派な建物だった。

 見た感じ2階建で敷地も広い。

 これは男に生まれた以上避けては通れない場所だ。午後一行くことにした。


 魔道具屋。

 色々な魔道具類、魔石類を取り扱っているそうだ。調理器具類の魔石の魔力充電も取り扱っているとのこと。個人的な興味あり。それとココが目を丸くしてた。


 武器防具屋などなど。

 ここも後で行くことにした。男として譲れないものがある。


 乾物屋。

 香辛料から海の幸、山の幸。色々なものが揃っている。ホルクスは交易が盛んな街だそうで品揃えがすごく豊富だ。これは料理が趣味の自分としては要チェックだ。


 雑貨屋。

 調理道具類から日用品まで品揃え豊富。

 ここも要チェック。


 甘味屋さん。

 ローロちゃん、ココがたくさんのお菓子の山に目をすごくキラキラさせてた。ユーリさんは二人を宥めてたけど内心は同じだと思う。視線がだいぶ泳いでいたから。だからお給金をいただいたらプレゼントしてあげようと思う。


 ユーリさんとローロちゃんに街のことを片っ端から教えてもらった。

 屋台が美味しいところ、甘味どころのおすすめ、街の立地、子供でも安心して遊べるところ、そしてなぜか大人のお店などなど。どういう大人のお店かは知らないみたいだったけど。


 街の至る所でルーリさんとローロちゃんはどこのお店も顔なじみみたいですごく歓迎された。

 ココも皆んなから可愛いねってすごく甘やかされた。


 こういう時は綺麗な女の子やかわいい子供はすごく羨ましいよね。


 そして自分はすごく大変だった。

 出会うほぼ全ての男性たちに射殺す様な視線を浴びたからだ。彼らからはドス黒いオーラが見えたのは気のせいではないはず。正直今後関わりたくない。



 お昼は屋台で串焼きのお肉と野菜をパンに挟んだ料理を食べた。

 サンドイッチよりもケバブに近いけど、、、ハンバーガーにも似ている。

 あまり見たことがない焼きたてのパンに切り込みを入れて、その中に鶏肉と何かの肉が混ざった歯ごたえがある香ばしい肉類、シャキシャキしたレタスとトマトとオニオンの千切りを甘酸っぱいソースで和えて押し込んだ感じだ。


 これはやっぱりケバブに近いと思う。普通にうまい。


 ココもローロちゃんもパクパクと美味しそうに食べてた。

 子供が美味しそうに食べてるとすごく和むよね。

 ほんと微笑ましい。

 ただ二人とも口の周りと手をソースだらけ。

 ルーリさんが二人のハンカチできれいに拭いてあげた。

 面倒見のいいお姉さんだ。

 そのお姉さんは前髪が少し邪魔みたいで右手で押さえながら食べている。

 そんなちょっとした仕草にドキっとした。

 というのも今日のルーリさんはお店の時の格好とギャップがあったから。

 白いブラウス、紺色の長いスカートが大人っぽさを。

 ココとお揃いの麦わら帽子が幼さを感じさせる。

 とても似合っている。


 そんな大人っぽさと子供っぽさとが両立しているルーリさんについつい視線を向けてしまう。

 それに二人に負けずにとても美味しそうにケバブもどきを頬張る姿がとても良いのだ。


「こら!!こっち見ても上げませんよーだ。」

「バレたか。実は主任のソースが口の周りに散乱しておりまして、、、。はい。」


 適当に誤魔化しつつハンカチで口の周りを拭いて上げた。


「あっ?、、、。蒼葉くんありがと。」


 視線をこちらから外してぼそっと呟いた彼女を見てローロちゃんとココもハンカチを取り出した。

 さっき使ったハンカチ、、、


「おにいちゃん、ココがふいてあげる。」

「お兄ちゃん口が汚れてます。」


 じわりじわりと二人の幼女が迫ってくる。


「ん?二人とも?ちょっと待って!!」


 だが逃げ場はながった。


 幼女たちの手にはソースで汚れたハンカチが、、、。



ローロ、ココ:(o゜▽゜)o゜▽゜)oじわりじわり

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