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まじかるココナッツ。  作者: いろいろ
1章
109/162

まじかるココナッツすうぃーと 『ぷろぽーず大作戦3』

 


 イケメンの手を取り二人は町中を探索した。

 マロンは建物の屋上からヤキニクは匂いを二人はこっそりと『意思疎通呪文』しながら『探索呪文』を行使した。


目標ターゲット確認!!第1種戦闘態勢!!】(意思疎通呪文中)


 30分後、相手から貰ったというハンカチの匂いを頼りにヤキニクから発見の連絡後、ココアの判断により作戦は開始された。

 世界が夕日に染まる時間、その女性はオープンテラスの椅子に佇んでいた。

 目の前には知らない人がいたのだがイケメンは近づいていく。


「ど?どうしてあなたがここに?」

「そんなこと決まっているじゃないか、、、君に想いを伝えるためさ」


 長い茶色の髪をした大人の女性である。

 大人の空気がぷんぷんした女性である。

 ココにはない膨らんだ胸とほっそりとした腰回りに大きなお尻。

 顔を見てもお兄ちゃんがよく言う美人さんでズルそうな顔つきである。

 確かこんな感じの人をアクジョと呼んでいたはずである。


「はぁ、、、鈍いはねあなた、、、私が行かなかった時点で分からないかしら、、、」

「関係ない、、、僕は君を愛しているんだ!!」

「ちょっと待った!!それは僕のセリフだ!!」

「「!?」」

「あんた誰なんだ?」

「彼女は僕の婚約者だ!!」

「「!?」」


 突如、テーブル越しに対面していた男性がイケメンを制止した。

 その腕は太く胸板は厚い。

 ココの腕の何倍も大きな逞しい体を持つ大人だった。

 どことなくギルド長みたいなだんでぃ?な雰囲気を纏うのでココはダンディと呼ぶことにした。


【ぉぉおおぉおおっ!?】(驚嘆するココア)

【???】(?のココナ)

【これは三角関係ね!!】(ココア)

【さんかく?】(?のココナ)


 オープンテラスに集まった周りの人たちが騒めく中、イケメンとダンディが対峙しアクジョが困った顔を浮かべている。

 ココも困ったのである。

 ココには何がなんなのかさっぱりである。


「どういうことステファン?昨日、私に愛を囁いてくれたのは嘘だったの?ほらこんなに大きな指輪をくれたのは嘘だったの?」


 突如、隣の店から声が上がった。

 とても可愛らしい女の人である。

 お兄ちゃんがよく髪を結ってくれる時にしてくれる同じ髪型をした人、、、ポニーである。

 ポニーはダンディに近づこうとして、、、イケメンに食いついた。

 どうやら知り合いらしい。

 さらにポニーはダンディとも知り合いだったようだ。


「ちょっと待て、、、ナールじゃないか!?好きな人ができたからって僕を見下しながらふったナールじゃないか!?」


「低薄給なあなたなんか知らないわ!!ステファンはあなたと違って高級取りなのよ!!」


「ちょっと待ってくれないか!!僕はあなたなんて知らない!!僕はクレリアにプロポーズしにきたんだ!!邪魔をしないでくれ!!」


「ちょっと待ってよ!!どういうこと!?あなたどこかで見た顔ね、、、」


 ダンディはポニーと知り合いらしい。

 すごい剣幕をしたダンディがポニー相手に一歩も譲らない。

 そんな姿を見てアクジョがさらに腹を立てている。

 そんな中、さらにそこに一人の女の子が近づいてきた。


「パパ~ママが早く帰ってきてって!!今日は結婚記念日だからご馳走作ってるって」


「「「「!?」」」」

「どういうことよナランサ!!あなた子持ちだったの!?」


「クレリア?」

「どういうこと?」

「私に送った指輪は嘘だったの?」

「二股かけてたの?この女の子はそういうことでしょ?」

「浮気ってどういうこと?」

「それは僕が作った指輪!!自作なんだ、、、ただそんなものに価値はない!!」

「待て!!それ俺が買った指輪と同じじゃないか!?かなりの値段だったんだぞ!?」

「こんなの材料費なんて安いもんだ」

「ままー」

「浮気なんかしちゃいないさ」

「ふざけるな!!詐欺じゃないか!!」

「あんた何股かけてんのよ?」

「軽く屋敷が買えるくらいさ」

「違う。真実なんだっ!!」

「お金なんかいらないんだっ!!」

「聞いてくれ僕はあなたがっ!?」

「大嫌いだっ!!」

「お金が!?」

「大好きです!!」

「あなた資産家!?」

「愛してるんだっ!!」

「きゃあっ!!」

「ぱぱー?」

「結婚してくれーっ!!」


 修羅場である。

 すでにココには理解できていないしこの集まった人たちが何をしたいのか全く分からなかった。


【ココナ見て見て!!修羅場よ修羅場!!】


 すごく楽しそうである。

 もう着いていけないココナは近寄ってきた女の子の手を取るとその場を離れた。

 すでに周辺にいた人たちはその場を離れ遠くから様子を見守っている。


 一向に終わることがないやり取りにココはうんざりである。


 そして確信した。

『ぷろぽーず』が終わらない原因は何か足らないのだと、、、

 このままでは『ぷろぽーず』が失敗するのではないかと、、、


 クラムの時と一緒である。


 そしてその足りないものはすでに把握している。

 それにお兄ちゃんが毎晩話してくれるお話シリーズの『魔法使いの少女』でも同じことをしてたので大丈夫なのだ。

 ココは聞こえないくらい小さく呟いた。

 そして小さな手を組み替えながら次々とハンドサインを切り替えていく。


 今はまだ魔法は使えない。

 なぜか魔法は使えなくなった。

 でもココにはその代わりちょっとした魔術は使えるのだ。

 それにココには最近どうしても気になって仕方がなかった術がありずーっと練習している。

 それはダークシャドーが使っていたというシャドーが使う『忍術』である。


【らいとん びりびりのじゅつ】


 小さな電気のスパークが両手から迸り群雄割拠の群れに炸裂した。

 そしてぷすぷすとしながら動かなくなった人たちに向けて大きな生物が忍び寄る。


 手にした指数は4つ。

 確実にぶちのめすというお兄ちゃんと決めたハンドサインである。


 魔力の渦に突如現れた巨牛が咆哮を上げ畝りを上げて突き進んだ。

 そしてイケメンたちは星となった。


 その後、ココはココアとその女の子を連れてヤキニクの背中に乗り町中を爆走した。

 なおマロンはいつもの場所、頭の上である。

 やっぱりこれが一番である。

 難しい話よりも皆で遊んだ方が楽しいのだ。

 ココアちゃんも笑顔だし連れてきた女の子も笑っている。


 ココたちはその日、蒼葉に出くわすまで街中を危なげなく大爆走したのだった。



 次の日の朝、ラズお姉ちゃんに人探しの件を伝えると彼女からお菓子と一緒に一枚の紙が差し出された。

 とても立派な紙で普段見ることがない上等なものだと分かる。

 光沢が違うのである。


 でも書いてある字は分からない。


「これなーに?」

「表彰状。えっとねココちゃんたちは昨日悪い人たちを捕まえたから表彰します、だって」

「「?」」

「特定人物の人探しだったのに流石は私が見込んだ冒険者、、、とにかく二人とも偉い偉い」

「「?」」

「表彰状、ココ軍団殿。貴殿はラクスラスクのために罪人を捕縛し大いなる貢献をしたことをここに表彰する。ラクスラスク町長より」

「「おおぉぉっー!?」」


 捕まえた覚えはないので不思議である。

 でも褒められることは嬉しいのだ。


「ちなみに報酬もあるから、そっちは口座に後日振り込まれるからね」

「「おぉぉおっ!?」」

「壊したものはちゃんと相手方から差し引きます。怪我した人がいなかったからよかったけど、次からは町中で危ないことはしないこと!!これからは何かあったらその前に連絡報告相談すること!!わかった?」

「「はーい」」

「そしてこれは頑張った二人にお姉ちゃんから個人的な特別報酬です!」

「「!?」」


 それは上等な紙で包まれた何かだった。

 少しだけ甘い香りがするものでたぶん期待した通りのものだとココは確信した。

 後で皆で食べようとココアちゃんと二人で頷きながらその小さな包みをポケットに入れて受付を後にした。


 そしてこっそりと人目に付かないように施設の奥へと忍び込んだ。

 道中で小さな魔法陣の中からペンを取り出し握りしめる。

 今日も1日は始まったばかり。


 いつもの日課は今から始まるのだ。



居合わせた周囲の人たち

(´゜д゜`)´゜д゜`)´゜д゜`)´゜д゜`)´゜д゜`):修羅場すぎるっ!!


恐れ入りますが、、、ココナとココア二人の今後の活躍に期待したい方、もしよろしばブックマークや評価、twitter等でシェアしていただけると嬉しいです。



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