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まじかるココナッツ。  作者: いろいろ
1章
108/162

まじかるココナッツすうぃーと 『ぷろぽーず大作戦2』

 


 パンサーのようにそっと歩きながらゴーストのようにバレないように隠れた。見つかりそうになればゴーレムのように物陰で静止して気づいていないふりをした。


 二人はいつもの日課を終わらせると早速行動を開始した。

 蒼葉お兄ちゃんはお仕事があるというのでこの場にはいない。

 それに朝から大量に何かの料理を調理していたのでとても忙しいらしい。

 だから二人はちゃんと静かに大人しくするという約束を守って町中で大人しくすることにしたのだ。もちろんこっそりとテーブルの下から出来立てのプリンのようなものへ指を突っ込み味を確かめたことは言うまでもない。


 それから足が速いマロンに監視対象を見失わないように先行してもらっている。そしてヤキニクにも常時、匂いを嗅いでお手伝いしてもらっていた。

 道中、ふと出くわしたパプリアにはしーっと指を立てて合図した。

 少し前からパプリアはココアちゃんの弟子になってるので出くわせば手を振って挨拶してくれる。それに最近は一緒に魔術ごっこをして遊んでいるのでココもよく知っているのだ。

 でも今日は秘密の任務中である。


 パプリアとは違うダークブロンドの髪をしたイケメンと呼ばれる大人の人がターゲットなのだ。

 お兄ちゃんが普段からあの人イケメンだなぁってよく呟いているのでココもイケメンがどんな感じなのかは把握しているのだ。

 なんでイケメンかはわからないのだが、、、


 ダークブロンドの長い髪をした背が高い大人の人である。

 ラズお姉ちゃんから頂いた人相書き?というのを見ればすぐに分かるというものだ。

 時折、腕を眺めてはキョロキョロと周りを伺っていた。

 大人の女の人が並んでいるお店の近くだったのでどうやら人探しをしているようだった。

 どんな人がくるのかなと気になったけど、それよりお店から漂う香ばしい香りの方が気になった。

 先ほどからお腹をこれでもかと刺激するのである。

 特別クエストの特別に目を奪われて二人はお昼を忘れていた。


 イケメンよりも食い気が優っていた。

 中からの香りが風に乗ってふわふわと漂ってくる。

 まるでいっぱいの綿あめの海にいるような、、、そんな感覚である。

 気になって気になってそろりそろりと近づいた時、二人は軽い衝撃を感じて目の前が入れ替わった。どうやら何かにぶつかって転倒したらしい。


 でも二人の意識はすぐに舞い戻った。


 二人の手を取り優しく立ち上がらせてくれた人がいたのだ。

 イケメンである。

 今回、二人のターゲットのあのイケメンである。


「大丈夫かな、、、お嬢ちゃんたち?」


 しかし二人は我を忘れてコクリと静かに頷いた。

 ダークブロンドの長い髪に男性用の衣服で身を包んだその人は、どう見ても女性だったからだ。


「お詫びにお昼をご馳走しようかしら」

「「!?」」


 そう語りかけるとイケメンは二人の衣服を手で優しく叩いてくれたのだった。






「好きな人を目の前にすると雷に似た衝撃を感じるんだ」


 なるほど。

 よく分からないけど雷属性の呪文を受けた時と同じらしいとココは悟った。

 すごく美味しいお魚のフライのお子様ランチをご馳走になり、それから甘い果物の盛り合わせを口いっぱいに詰め込みながらイケメンの話に耳を傾けた。

 隣のココアちゃんは真剣な表情でイケメンの話を聞いておりココに教えてはくれないようだ。


「体にとてつもない大きな衝撃を感じるんだ」


 むうぅ、、、

 よく分からないので傍のヤキニクを見た。

 たっぷりのミルクが注がれたお皿をペロペロと舐めており尻尾がぴょんぴょんと跳ねて何処となく嬉しそうである。

 魔牛に戻ったヤキニクの体当たりのようなものかなと悟った。


 とりあえずココがほかに分かったことといえば、、、、


 イケメンには好きな人がいる。

 好きになるときは雷呪文を浴びる。

 体当たりを浴びせれば大好きになる。

 今日はデートの日で数時間待ったけど相手が来なかった。

 魚のフライは熱いときが一番おいしい。

 ムーンフルーツという変わった果物はすっぱい。

 ババナはすごく美味しい。


 、、、ぐらいである。


「だからね今日プロポーズしようと思ったんだ。でもフラれちゃったかもしれないんだけどね」

「それはまだ分からないわ!!」

「うーん?」


 普段とは違い随分と積極的なココアちゃんに視線を移した。

 真剣な表情は変わらないがぼそりと口にしたことが気になったので聞いてみた。


「ぷろぽーず?」

「そうよ!!プロポーズ!!いいココナ?私たちがプロポーズを手伝うの!!」

「?」

「えぇっとね、、、好きな人に大好きですっていうのがプロポーズよ!!」

「おぉっ!?さすがはココアちゃん」

「ふんっ!!だって、、、」

「おとなだもん!!」

「あぁっ!?私のセリフが、、、」


 そしてココは悟ったのだ。

 それは昨日、クラムがやろうとしていたことではないだろうか。

 でも何かが足らなかったのだ。


 それはつまり、、、そういうことである。


分からないだらけのココナ(。-`ω´-):むうっ、、、


恐れ入りますが、、、ココアの背伸びっぷりにほっこりされたい方、ココナの子供っぷりに癒されたい方、もしよろしばブックマークや評価、twitter等でシェアしていただけると嬉しいです。


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