第8話 冒険者生活スタート
冒険者登録を行った翌日、さっそくギルドに向かっていた。ギルドに前に到着。緊張するな~。これからどんな生活が始まるんだろう。結構ワクワクしていた。
深呼吸した後扉を開くと、多くの冒険者がクエストボードに集まっていた。この辺りは転生する前まで読んでいたラノベなどの定番通りだな~と感じながら依頼の確認に行った。
登録したばかりというのもあり、白ランクなので、受注できる難易度は黒色までである。クエストボードも白と黒、紫と赤、銀と金といった難易度で分けられていたため、アキラは白・黒ランク冒険者専用のボードに目を向けた。内容としては落とし物探しからゴブリン討伐や薬草の採取まで街からあまり離れなくてもいいような依頼が並んでいた。
やっぱり最初は無難に採取系の依頼をこなそうかな。ソロだし。
どのクエストを受注しようか悩んでいると
「小僧、もしかして新入りか?」
こちらに話しかけてくるものがいた。
声のする方に視線を向けると4人組のパーティーがニヤニヤしながらこちらを見ていた。
これはまさか、異世界系の定番である新人いじりじゃないかな?と嫌な予感がしたため、目をそらして出口に出ようと思い相手に背を向けた瞬間、捕まった。
「おいおい、逃げることは無いと思うがな~。俺たちは赤ランク冒険者なんだぜ、もっと敬えよな」
後ろにいる2人も
「ガランそれくらいにしといてやれよ。そいつ、泣きそうだぞ」
「いやいや、そろそろ漏らすだろ」
など呟いているが別に泣きそうとか小便漏れそうとかそういったことは一切ない。本当だぞ。
これがアニメとかなら主人公がチート能力を使って相手を倒したりできるんだけど、俺には無理。だって、能力が平均的なんだもん。主人公なのに。
などと考えてた。何も言ってこない俺に対し、ガランと呼ばれている冒険者は良いカモが手に入ったと考え、ある命令を出してきた。
「小僧、俺たちはこれから銀ランククエストでヒョウゴのイタミに向かう予定だ。しかし、サポータ―(荷運びや雑用)がいなくて困ってたんだ。お前ついてこい。もちろん成功したら報酬は少し分けてやる。引き受けてくれるよな?」
と目が笑ってない笑顔で言われてしまった。これを断ればどうなってもならないぞ。といったオーラが放たれていた。
これはやばいと思って、周りを見渡して助けを求めたが全員に目をそらされた。
やっぱりと思って、あきらめた気持ちで「分かりました」と軽く返事を返した。
早速行くぞといった雰囲気で、首根っこをつかんでギルドから連れていかれた。
この時、素直に断っておけばこれから起こることは無かっただろうと今なら言える。