表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/26

第6話 卒業試験③

やっぱり~と思いながら髪をポリポリと描きながら

「俺は学生時代の間で無詠唱魔法を使えるように練習しているんだ。」



試験開始から6日目。ゴブリンは初日の2匹以外出現しなかった。

「まったく出現しない~。これ本当にいるのか?」

「最低でもあと7匹は必要だな」

まったく出現しないゴブリンに対しのんきなことをつぶやく男二人。

初日に俺が無詠唱魔法を使えることを説明した後、シズクは目をキラキラさせながら普段からの練習方法をじっくり聞かれた。それから、夜の見張りの時に一緒に練習を行ったりした。シンも二人で練習していることには気が付いていたが、邪魔者は退散とばかりに気を使ってくれた。ちなみに本来聞きたかった、どうしてアキラがパーティメンバーに選ばれたかという質問に対し、シンからの勧めとシズクがアキラの魔法に興味を持ったためと実にシンプルな答えが返ってきたのだった。



川沿いを進み、そろそろ休息にしようと考えていた時、複数の声が聞こえてきた。もとろん人間の声ではなかった。声の方に目を向けると武装したゴブリンが10匹存在した。

「どうする、シン。2匹なら大丈夫だけど、さすがに10匹はきつくない?」

「大丈夫。相手はまだこちらに気づいてない。だから奇襲を仕掛ける。その後、俺が切り込むからアキラが中衛として魔法攻撃を行って、シズクは補助魔法を施してくれ」

「「分かった(よ)」」

二人は返事した後、行動に移した。

三人とも火球、水球、風球を放った。いきなりの魔法攻撃にゴブリンたちは驚き、一斉に行動に移したが、一瞬遅かった。10体中5体を倒すことに成功した。

残りも焦りでまともに行動できないものが多かった。


シズクにより攻撃力増加の魔法をかけられたシンが突撃し、1体のゴブリンを倒した。横に立っていたゴブリンも横なぎで倒した。その時

「シン君避けて!」

シズクが叫ぶ。シンの後ろに回り込んでいたゴブリン達3匹がシンに向かって突撃していた。何とか1体をつばぜり合い状態で抑え込んだシンだが残り2体の攻撃を防ぐ手段は残っていなかった。もう少しで刃が当たると思った瞬間、2つの火球が2匹のゴブリンに突撃した。倒しきれなかったが、一瞬ひるますことに成功した。シンがその隙を見逃さなかった。3匹のゴブリンを一閃で倒してしまった。この瞬間卒業試験の要件をクリアした。

「アキラ、シズクありがとう。2人の援助がなければゴブリンにやられていたよ」

戦闘が終わって、魔石を回収し、試験終了の旨を先生に伝え終えたのちシンからお礼を言われた。

「私は魔法を放って・・・」

「別に気にしなくていいよ。同じパーティーなんだしさ。」

シズクが全て話し終わる前にアキラが笑顔で言葉を被せてきた。

まるで「これ以上しゃべるなよ」とシズクに言っているようであった。本当に実にいい笑顔であったが、目が笑っていなかった。理由が分かったシズクがこれ以上知らせるのはまずいと感じたので笑顔で気にしなくていいよとシンに述べた。



無詠唱魔法を外部に知られると、魔法の概念を大きく変えてしまいかねないと考えたため、シズクには仕方なかったと思いつつ、これ以上はバレないようにしようと決めていた。



このような事柄もあったが卒業試験を終了した。無事卒業式の日が訪れ、式が終了し今は学校にいた。

卒業式後の進学先は、街で働く、ギルド、騎士団、魔法兵団に所属することが挙げられる。アキラは冒険者になりたいと考えているため、ギルドに登録する予定だ。

「もう卒業なんだな。終わってみると早かったな~」

「そうだな、アキラは卒業後、冒険者になるんだよな。俺は騎士団に入隊する予定だからしばらく会えなくなるな。まぁ、ここから長期間離れるなら知らせてくれよな」

アキラとシンが話していると少し湿っぽい話になってきたので「分かった」と笑顔で答えその場を離れた。



シンとの関係は卒業試験の後から修復され、休み時間に一緒に話したり、遊びにいったりとシンの事件前と変わらない楽しい時間を送れていた。

ちなみにシズクとも仲良くなりシンも合わせていく卒業まで一緒につるんでいたりする。



学校を出て、ギルドに登録しに行こうと思った矢先、声がかかった。

「アキラ君、ギルドに行くんだよね。私も一緒に行っていいかな?」

声の主はシズクであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ