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流星のヴァルキリー  作者: 夢見 旅路
第3章 反骨の星
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第25話 撤退戦・下

 操縦席に響き渡る警告音。警告音。警告音。

 叫び声をあげるよりも早く操縦桿を握る手が動く。後ろに座るアリアに声を掛けるよりも先にヴァルキリーは高速機動に入った。細かく動き回ると逆に当たってしまいそうだ。最大速度で横に旋回する。

 元より壊れかけだったデュランダルはビームを放った衝撃に耐えられず自壊する。

「避けるぞ!!」

「分かってる」

 冷静な声が返ってくる。流石に妹と違って荒い操縦には慣れている。

「デュランダルの殆どが今の砲撃で自壊、パルム惑星軍の戦車も」

「と言うかどうなってんだ!!何で壊れた双腕肢乗機が動き出したんだ!!」

「多分、あの戦艦」

 アリアはそう言った。

「双腕肢乗機の電子機器に干渉して攻撃をしてきたんだと思う」

「まさかハッキングか!!それだとこっちの機体も危ないんじゃ!!」

『その心配は大丈夫だと思うよ』

 フィオの懸念をケインズが否定する。シルバー・ファング号も砲撃を受けているがビーム・リフレクターで防いでいる。

『もし出来るのなら最初からヴァルキリーを狙っているよ。だがそれをしなかったという事は出来ないと言う事さ』

 リフレクターの出力を艦底に集中させる。敵の攻撃が地上からしか来ないのが分かれば防御をそこに集中させればいい。その間にリリアが今の<幽霊船>の行動を分析する。それはおおよそケインズの予想通りだった。

『やっぱりね。あくまで無人の機体しか操れなさそうだ。恐らく、ハッキングと言っても高度な物じゃないんだろう。操縦者からハッキングの抵抗をされればその分、時間が掛かる。戦いの中でそんな時間を使う位なら砲撃の一つでもした方が良い。短時間で済ます為に無人機を狙ったんだろう』

 フィオとアリアは思わず顔を見合わせた。

 やっぱりと言ったがこの男は今の一瞬でこのハッキング攻撃を見抜いたと言うのか。

 その雰囲気を感じとったのかケインズは苦笑し、

『いや流石に驚いたよ?まさか壊れた双腕肢乗機を操れるとは考えもしなかったからね』

「でももう相手のハッキング攻撃を見抜いてる」

『特技でね』

 それよりもとケインズは表情を引き締める。地上のデュランダルはもう殆ど数を残していない。だがもっと厄介な物が近づいて来た。

『振り切ったと思ったんだがね。また厄介なのが来てしまったよ』

「あれは…」

 フィオもそれを確認した。裏門でダーナ帝国の新型機に頭部を潰され動けなくなっていた機体。

「またソード・ブレイカーか!!」

「でもあれは無人機だから倒せる」

 おまけに周りの被害も気にしなくていい。

 ただ問題が一つ。

『あれを相手にしている間に<幽霊船>に逃げられたら困るからね。迅速に…あーそうだな3分で』

 と言ってケインズは通信を切った。先日、<幽霊船>が消えた状況から考え3分ほどで相手は光学迷彩でこちらの眼から消える事が出来る。故にケインズはそうフィオに告げたのだが

「…」

「…」

 再びフィオとアリアは顔を見合わせる。そして、

「「無理っ!!」」

 同時にそう叫んだ。


 シルバー・ファング号の方で何かが起きたのには気付いていた。

 ビームの光が見えたがダーナ帝国の伏兵でまだいたのだろうか。そんな事を考えているとソード・ブレイカーが振り回した砲身がS2-27の鼻先を掠めた。

「おっと」

 危ない危ないとロイは呟きながら距離を取る。だが距離を取り過ぎない。それは他の3体とも同じ距離でだ。そうする事でソード・ブレイカーの砲撃を阻んでいる。近すぎる相手にソード・ブレイカーの砲弾は当てられないのだ。無理に撃てばその余波で自身が傷つくことになる。拠点防衛型故に近づけさせない事を念頭に置いている。だから極端に近距離での攻撃手段が限られてしまう。

『だけど何時までも飛び回っている訳にはいかないんじゃないっすか。燃料にも限界がありますし、早く離脱しないとシルバー・ファング号に置いていかれますよ』

「いや、向こうも何か足止めされているみたいだからまだ大丈夫だろ。それよかベン達を回収する準備をしておけよ」

『そっちも大丈夫なんっすか。少数で敵の拠点を攻めるなんて』

「全く問題ねぇな。特殊部隊の出なんだぞ?心配するだけ無駄だって」

 どうも若い連中は特殊部隊がどう言う部隊なのか分かっていないみたいだ。表立って行動する事が少ないから実際に戦っている所を見た事が無いからだろう。かく言うロイも実際に特殊部隊の戦いを見たのは数えるほどだが、

「あの連中が負ける所が想像できねぇよ」

 そうしみじみ呟きながら振り下ろされた砲身をまた回避した。

 しかし、

『隊長、マズイかもしれない』

「報告は具体的にしろって」

『通信が誰にも取れねぇ。電波妨害だ』

 ロイは舌打ちをした。このタイミングで電波妨害ときたら<幽霊船>しか考えられない。

「前言撤回だ。アイザー、お前はシルバー・ファング号の援護に迎え。ここは俺が受け持つ」

『3対1ですよ!!無茶だ!!』

「なめんなよアイザー?こっちとら<雀蜂>だ」

 ロイはワイヤー・ガンのロックを外す。

「本当だったら倒すだけなら3分で出来るんだよ」


 頭部の複合情報処理装置が壊れているせいで照準は甘い。だが砲弾の威力は馬鹿に出来ない。掠っただけでもヴァルキリーの装甲では大きなダメージになる。加えて<幽霊船>の存在も厄介だ。ケインズの言う通り時間はかけていられない。

「ランスター、一撃で倒す必要がある」

「分かっているよ!!」

 フィオはスラスターの出力を最大にして操られたソード・ブレイカーに急接近する。

 ソード・ブレイカーは拠点防衛型と言う事もありその大きさだけでなく装甲も厚い。恐らく<短銃身拳銃型光学砲(ガンド)>や電磁投射砲では装甲を貫くのは難しい。

 ダーナ帝国のあの騎士もそれが分かっていたから頭部を破壊するだけに留めたのだ。だが今のソード・ブレイカーは目が見えなかろうとその前進を止める事はない。

「倒せなくても動きさえ止められれば!!」

「脚狙い?8本ある脚のどれを狙う?」

 ソード・ブレイカーは多脚型だ。自重を分散する事であの巨体を支えているのだが例えその内の一つを潰した所で効果は薄そうだ。多脚型と言う設計上、脚を狙われるのは分かり切っている。それを考慮して例え幾つか脚を失っても残りの脚で自重の分散を行えるように作られている筈だ。

「脚狙いなら3本はやらなきゃ駄目だ!!時間が足りない!!」

「だったら?」

「狙いは一つ!!」

 多脚型と言う特徴故にどうしても狙いが脚に行きがちになる。だがそれ以外にもあるのだ。ソード・ブレイカーの弱点は。

 ケビンがこっそりとだが呟いていた。あの部分の整備が一番大変だと。

 脚は交換で如何にかなるがその部分は簡単には交換が出来ず整備に時間も掛かる。部品の消耗も他の部分もよりも早く、操縦者も気を使っているが如何せんどうにもならない。

 その部位は―

「腰の可動箇所だっ!!」

 戦車の砲塔の様に回転をする上半身と下半身を繋ぐ腰の部分。装甲で固め過ぎてしまえば動きに支障が出る為、その厚さは最小限であり電磁投射砲でダメージを与えてやればヴァルキリーのビームブレードでも切り裂く事は出来る。

 完全に断ち切る必要はない。損傷が重なり開いたその傷跡は上半身の重みに耐えかねて傷を大きく開き自壊する。

「これなら!!」

「右32度から砲撃」

 フレンドリーファイアを恐れてこの距離で撃って来る事は普通ない。だが相手は無人機だ。同僚機への損害など気に掛けない。

 それでもフィオの驚異的な反射神経はその砲撃を躱して<短銃身拳銃型光学砲>を両手に光弾を連射する。

「うぉぉぉ!!」

 溜め込んだコール・クリスタルの粒子を使い切った<短銃身拳銃型光学砲>を放り捨ててもう一つを取り出す。至近距離からの連射、ソード・ブレイカーの腰可動部が歪な形に歪みそこへ電磁投射砲を放つ。分厚装甲を穿ったが近すぎた距離のせいで電磁投射砲の砲身が破損した。

「ランスターっ」

「まだ大丈夫だ!!」

 崩れる2体目のソード・ブレイカーを盾に最後のソード・ブレイカーが放った砲弾を防ぐ。そしてそれが本当に最後の砲撃になった。

 弾切れだ。その隙をフィオが逃す筈もない。

「これでっ!!」

 両腕に光刃を展開、左腕で大きく薙ぎ払い出来た傷口に右のビームブレードを突き刺した。火花を散らすソード・ブレイカーはその砲身でヴァルキリーを叩き落そうとする。

 だがその無理な動きが致命傷になった。腰から上半身が千切れ後ろに倒れた。

 幾ら巨大だろうと、何年にも渡りこの地を守り続けた機体だろうとただの操り人形ではヴァルキリーとフィオを止めるには至らない。

 時間にして2分42秒。<幽霊船>はその間にも光学迷彩を展開しようとしている。

 あと18秒もしない内にその姿を捉えられなくなる。

 だが、

「十分」

 アリアはその眼を細めた。

 ダーナ帝国で噂されるようになった凄腕の狙撃手、<鷹撃ち>の眼はそれを射抜いていた。

 使うのは試作対ミサイル迎撃弾頭、だが諸々のセンサーの類は取り払ってある。あるのは推進装置だけだ。真っ直ぐにしか飛ばない様になっている。だがそれで十分なのだ。

 狙撃の名手であるアリアはその武器を何であろうと問わない。

「―そこ」

 フィオから回された火器管理システムの一部を使って試作対ミサイル迎撃弾頭を放つ。それは一直線に進み、そして掴んだ。


「は…?」

 メルクリウスは口を開けて呆けた。普通のミサイルだったら自身の艦が常に張っているECMによって当たる事はないのだがあの人型が放ったのは推進装置しか本当に積んでいない物だった。爆薬すら積んでいないのだ。ただ真っ直ぐに飛んできてその弾頭の指がぶつかった衝撃で歪みながらも艦を掴んだ。

 何かにぶつかった瞬間に掴む様にプログラム、いやそう言った仕組みになっているのか。

「ですがそれが何だと言うのですか」

 光学迷彩で隠れてしまえば向こうには何も見えなくなる。あとは適度にあの白い艦を妨害してやればいい。パルム惑星軍がどれ位やれるかによるが精々、潰し合えばいい。

 そう考えメルクリウスは光学迷彩を展開し―

「……?」

 その違和感に気付いた。


 それは余りに滑稽だった。誰もが使い勝手悪く倉庫の肥やしになっていた筈の連装ミサイルポットと試作対ミサイル迎撃弾頭。それがまさかこんな形で有効活用する事になるとは誰も思わなかった。

「だけど…」

 フランは口から煙草が零れ落ちるのも気にする事なくげんなりとした顔を見せる。

「こんな使い方をする事になるとは思いませんでした」

 マイカも呆気に取られてそう呟いた。クルーも呆気に取られている。

 リリアは複雑だ。叶うなら自分の腕で相手の光学迷彩を破りその姿を晒してやりたかったがこんな姿を見せる相手に同情しか覚えない。

「……間抜け」

 まさにその言葉が適切だった。


 メルクリウスが感じた違和感。それは試作対ミサイル迎撃弾頭が突き刺さった場所だ。

 そこは艦首、それもその最先端だ。艦体に対して水平に試作対ミサイル迎撃弾頭は艦首に突き刺さっている。そうなるとどうなるか。

 どれだけ光学迷彩でその姿を隠しても見えてしまうのだ。

 艦首に突き刺さった試作対ミサイル迎撃弾頭がだ。

「こんな、馬鹿な…っ!!」

 メルクリウスは狼狽し口の端を震わせる。光学迷彩は艦首の3枚の特殊な光によって艦体を隠す事で成り立つ。その位置の都合から艦首の異物を纏めて覆い隠す事が出来ない。

「だからと言ってこんな方法で私の光学迷彩が破られるなんて…っ!!」

 認めがたい屈辱、たかが人間にこうも手を煩わされるとは。

 このままでは敵の良い的だ。電子戦に特化したメルクリウスの艦にはビーム砲塔などの直接的な攻撃手段を持ち得ていない。

「ならば相手の動きを全て殺してしまえば良いだけっ!!」

 故にメルクリウスは自身の持つ最大の武器で叩くしかない。艦の左右にあるリングが放たれ砲を作る。全ての電子機器を破壊する不可視の槍。

「電波収束砲―ウェイブ・カノン発射っ!!」

 目に見えぬ電波が線となってシルバー・ファング号に襲い掛かる。

 目に見えない砲撃。これは回避する事は敵わない―筈だった。


 敵の動きを見てケインズは即座に指示を出した。

「航海班へ連絡!!打合せ通りに全力で回避を!!」

「了解しました!!航海班へ連絡、これより当艦の操舵の一切を委任、自動操舵システムの全てを解除しマニュアル操舵に全て移行!!」

 普段、シルバー・ファング号の操舵は自動操舵による補助によって動いている。これを完全に切ると言う事は巨大なこの艦の操舵の全てを―事細かな動きの操作を全て行わなければならないという事になる。

 数名の航海班兼操舵班でそれが可能かどうかケインズは昨夜、航海班の班長に尋ねた。

『お言葉を返すようで恐縮ですが艦長。貴方が言った事だ』

航海班班長―ジン・ナガト中尉が笑った。常に寡黙で表情を殆ど変えないあの男が笑ったのだ。

『突発的な事故、想定外の事態、予期せぬトラブル。そう言った事が起きたら俺たちが対処すればいい…今がその時であるだけだ』

 その言葉を信じてケインズは彼に操舵を任せる事にした。不可視のあの砲撃を回避するにはシステムに頼っている時間はない。敵艦の位置と砲の向きから全てを計算し最適且つ最速で操舵を行わなければならない。舵の一つでも切り間違えればそれだけで仲間を危険にさらす事になる。だがジンはそんな事を恐れたりはしない。

「操舵を恐れるよりも仲間の命を担う責任を守る。船乗りに必要なのはそれだけだ」

 操舵を委任されたジンは普段使う事の無い操舵桿を握る。他の航海班の面々は周囲の地図や予め用意していた測量データや気象データを呼び出しジンのフォローを行う。

 砲の向きと光のタイミングからジンは不可視の砲撃を読み取りそれに対して真下をくぐる様にして回避した。僅かに触れでもすれば電子機器が破壊される。だがジンは臆する事無く操舵を行い見事に回避してみせた。

 これに驚いたのはメルクリウスだ。見えない筈の砲撃が躱された、いや読まれてしまったのだ。自分の砲撃のタイミングを。

「たった一度、昨晩に使ったのを見ただけで分析を終えたと言うのですかっ!!」

 それを可能にする量子コンピュータとそれを動かす<アトラスⅢ>、そして情報処理のプロフェッショナルであるリリアがシルバー・ファング号にはいる。

「艦長、ヴァハク機関長から連絡。C2機関の充填率を100パーセントで維持。何時でも発射可能」

 如何なる状況でも機関室のC2機関を止めはしない。機関長ガルド・ヴァハクはその約定を果たした。

「了解した。では艦首砲塔を展開、エネルギーを艦首砲塔に供給し発射体制へ移行。リリア君、砲撃班に連絡を」

 了解とリリアは言って砲撃班へと通信を繋いだ。

『あーこちら砲撃班、班長のガラ少尉です。予定通り全ての電子照準をカットして目視で確認していまーす』

 軽い物言いにマイカが口を曲げる。緊張感の欠片も感じさせないと思っているのだろう。

 だがケインズは逆にそれが安心できた。

「問題はなさそうかい?」

『消えられたら終わりですけどね』

 だが消える前までなら何も問題はない。クールクイス人の故郷である惑星は山岳地帯しかない。海が全くなく惑星全土が山々で埋め尽くされている。そんな山岳地帯で育つクールクイス人は遺伝的に視力が他の種族よりも発達している。

 どれだけ離れていてもどんなに視界が悪かろうともその眼から逃れる事は出来ない。

 砲撃班班長のガーラ・ガラはその眼を細めて、

「…捉えた」

 そう静かに呟いた。普段の彼からは想像もつかない様な静かな声だ。しかし昔からの彼を知っているケインズは―要人暗殺部隊の部隊長だったガーラ・ガナ元大尉のその言葉にケインズは問題ない事を悟った。

「…艦長、指示を」

 最終安全装置はケインズの音声認識が必要だ。

 ケインズはマイカから手渡された無線を受け取った。

「全クルーへ対ショック態勢、発射後に艦内に異常が見られる際には現場の判断に任せる。リリア君、ヴァルキリーに射線上から退避命令を」

「既に退避済み」

 何が起こるか知らないフィオだけが何の為の退避命令なんだと食って掛かって来たが退避には従った。もう少し離れていた方が驚かなくて済むと思うのだが、

「……あの時のお返し」

 リリアは安全圏にいる事を確認してフィオには詳しい事を伝えなかった。


 ぞくりとメルクリウスの背が震えた。まるで蛇に睨まれた蛙の様に。

 メルクリウスは頭を横に振った。

 背筋が震える?あり得ない、自分が恐怖を人間相手に感じる訳がないのだ。

「…違う、身体が感じているのではない?」

 元となった身体は原子レベルで作り替えている。人間の様な低俗な感情に流される事はない。ならばこの恐怖は何か。

 そもそも恐怖という物を感じたのはあの時以来だ。

 圧倒的なあの存在を前にしたあの―

「…脅威を感じている?私が?あの人げ―」

 いや違う。

 脅威を感知しているのは、

「あの艦―っ!!」

 処理し慣れない情報に手間取ったメルクリウスは電子迷彩を展開するのも操舵も間違えた。尤も緊急回避を取った所で無駄だが。


 ケインズは最後のセーフティーを解除した。

「プラズマ収束砲―<ラグナロク>発射っ!!」

 艦首砲塔から放たれたプラズマが<幽霊船>へと襲い掛かる。C2粒子によるビーム砲とは比べ物にならない高密度且つ高威力のエネルギーは既存の防御兵装では防ぎ切る事は出来ない必滅の槍だ。

 迫りくる赤い光にメルクリウスは信じられない物を聞いた。最初それが何なのか分からなかった。後になってそれが自分の上げる悲鳴だと気付いたのだった。


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