普通にこの状況を受け入れてるのだけれど?
看護師がベッド周りのカーテン越しに作業をしている。
意識が薄ぼんやりとする。
「オシッコ出たのでパンツ替えますね〜。」
定期的に下の様子を確認してるようだ。
「身体を横にしますね〜。」
「はい、戻しますね〜。」
「はい、終わりましたよ〜。」
「お布団掛けますね〜。」
「大丈夫ですか?」
「・・・・・。」
「ゆっくり寝て下さいね〜。」
「・・・・・。」
「また様子見に来ますね〜。」
また深い眠りに入った。
目が覚めた。
意識がはっきりしてる。
ここは病院。
ここはベッド。
私はベッドでじっとしてる。
左手で布団を触る。
周りの景色が見えた。
前にはベッドで寝てる人が居る。
その横にも同じ様に人が寝てる。
私の横も同じ。
あゝ、病院だね。
不思議とこの状況を受け入れている。
何も考えられない。
「ご飯食べれますか?」
「・・・。」
「今持って来ますね♪」
「・・・は・・い。」
看護師がにっこり微笑んでくれた。
「身体起こしますね〜。」
「一人で食べれますか?」
「・・・は・・い。」
「じゃあお願いしますね〜。無理せずおっしゃって下さいね〜。スプーンでゆっくりで良いですよ〜。」
準備してくれた食事をじっと見る。
それがお粥と認識する。
スープもある。
具は、まぁある。
右利きの私が左手でスプーンを握る。
右手では握らない。
それが普通で無いと思わない。
上手くお粥が運べない。
どうやって食べてたっけ?
スープに移る。
やっぱり上手く運べない。
何故運べないか考え無い。
考え付かない。
ただ食べる事だけ。
やっと運べたのに口からこぼれ落ちる。
あれ?
何度もこぼれ落ちる。
あれ?
あれ?
何度も何度も何度も。
時間をかけて食べる。
食べ終わった時は嬉しかった。




