第2話 オギャリストの生態
前回のあらすじ:ママの母性でみんなハッピー
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「前回は私が母性を振り撒いただけで終わってしまったな。すまない。今回はこの街に潜む赤子たちを見せることとしよう。」
その1 街中
この世界のオギャリストたちにも症状の軽重があり、街中では比較的症状の軽いものが集まっている。ただし、例外として路地裏など人目のつかない場所、人通りの少ない所には高レベルのオギャリストが潜んでいる恐れがある。みんなも出歩く時には気をつけましょう。
ではさっそく道を歩いている一般オギャリストの方を見てみよう。
「オギャ、オギャ、オギャ、・・・。」
その足で地面を踏みしめる時、彼らはテンポよく言葉を発する。そして、出歩く人を一人一人瞬間的に判別する。彼女には甘えてもよい、彼には甘えてはいけない、といったように。甘えてはいけない、と判断した者には素通りをするが、甘えてもよいと思った者には
「すみません、オギャってもよろしいですか?」
と質問をする。
オギャリストの中で最もまともかつ、基本的なオギャリストと言えるだろう。上で挙げた例外には、基本的にまともなオギャリストはいないと思った方がよい。
その2 森林
ここにいるオギャリストはオギャリヌス箘の活性化により、動物化したものが多い。蜘蛛のような進化をしたもの、熊のように強力な膂力を持つもの、カマキリのように茂みに隠れ母性を待ち構えるもの、etc.....
彼らは相手が何者かなど気にせず、心ゆくまでオギャる。狙われたが最後、母性を吸い尽くすが如くオギャられることだろう。
特に危険種なため迂闊に森林には近づかぬが吉である
その3 家屋
ここには危険度はあまり高くないが、少々面倒なオギャリストが現れることがある。例えば彼のように「カサカサ、オギャオギャ」と音を立てて移動し、家に住む者が寝静まった時、オギャりに来る。正直、気味が悪い。
以上がママの研究したオギャリストである。ママは恐らくまだまだデータを持っているだろうが、全てを見せてくれることはなかった。だが、そのうち新たなデータを自然と見せてくれるだろう。
では最後に、街中における一般的なバブみ交流を見て終わることとしよう。
「オギャ、オギャ、オ・・・!?」
「そこの赤子、私に何か用か?」
「一生のお願いです、聖母さま。オギャらせてください。」
「おいで♪いい子いい子♪今日も1日お疲れ様♪」
「あぁ^〜、もう死んでもいいや・・・」
なんて素晴らしい光景なのだろうか、一緒に甘えたい。
オギャア