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元走り屋の思い出話  作者: 走り屋次郎
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飲酒レーサー

走り屋を始めて1年過ぎたお盆前の夏。


私含め、相も変わらず走ることは以外で何もない人間が集って、山の中で雑談していた。


その晩はいつもよりも人が多く、滅多に来ない走り屋や、走り屋OBといった人物がいた。


その中で時刻は0時30分過ぎに、登ってきた青色のシルビア。

それが飲酒レーサーと呼ばれ、かなり危険な人物だった。


ギャラリーコーナーが5箇所ある地元で、私が久しく会う師事していた方(以下、師匠と呼ぶ)と二人だけで話し込んでいたギャラリーコーナーにそのシルビアが止まった。


こうして、飲酒レーサーとのファーストコンタクトは始まったのであった。


飲酒レーサーは降りてすぐに私達に声をかけ、話始める。


走り屋というのはやはり、人の車を最初に見るのが会話が弾むきっかけになる。

当然ながら、私と師匠はそのシルビアを細部まで見て話していた。


そして、その飲酒レーサーが妙にアルコール臭がすごく 嫌な予感がした。


師匠もそれを感じていたのか、シルビアを見た後にそのまま フェードアウトしてしまった。


そして、当然ながら唯一の会話相手になってしまった私は愛車自慢をし続ける飲酒レーサーに相づちをしつつ、距離を取る方法を模索していた。


飲酒レーサーは会話の中で、携帯を車内に忘れたと運転席のドアを開けて車内を探りはじめた。


仕方なく私はライトを照らして、車内を見やすくしたのだったが


車内には空き缶だらけ。

しかも、缶ビールの他に現在ではSNSや色々な場所で見かけるパッケージにレモンが入ったやたらとアルコール度数の高いチューハイ缶が後部座席足元が埋まるほどに乱雑に捨てられていた。


あの光景は、いつまでも私の中で鮮明に覚えている。

シルビアの車内がアルコールとタバコ臭で充満し、私は吐き気を我慢しながら車内を照らし続けた。


その後、飲酒レーサーは携帯を見つけ愛車の写真を見せられた。


その後、飲酒レーサーは「走ってくる」と言って山を下って行った。


のだったが、34の友人が慌てて私と師匠のところに現れて


シルビアが刺さったと 大慌てで呼ばれた。


どうやら下るときに事故を起こしたらしいのだが、車が1回転したのか

シルビアのルーフはクチャクチャに潰れ、フロント部分はもはや原型はない状態だった。


走り屋仲間が警察を呼ぼうと呼び掛けると、飲酒レーサーは断固拒否し続けていた。


一人の先輩がしびれを切らし、飲酒レーサーに怒鳴り始めそこから口論が始まり、殴り合い喧嘩寸前まで発展してしまった。


私含めてほかの全員が両者を抑え、飲酒レーサーが飲酒していたことを打ち明けて余計に話を拗らせてしまった。


その後警察を呼べない為、足回りパーツを殆ど持っている走り屋仲間を呼び出して、パーツをその場で売買させ、飲酒レーサー以外の走り屋仲間ほぼ全員で自走できるように修理して、飲酒レーサーを追い返した。


それからお盆休みの夜に走り屋が集まって話を聞くと、飲酒レーサーが他所の山でも同じ事を繰り返してはほぼ相手にされていないらしい。


今現在…何をしているのかも分からないが、免許を失っていてほしいと切に思う。




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