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元走り屋の思い出話  作者: 走り屋次郎
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走り屋狩りと走り屋

私が山に通い出して丁度1年経った頃。


私は当時現行のスイフトスポーツを購入し、サーキットや山で練習をする日々を送っていた。


山がきっかけで仲良くなった人も多くなり、生活の大半は山の人間と遊ぶ日々が続いていた。


そんな日のある夜

私は仕事が繁忙期になり、仕事漬けの日々を送っていた時に限って連絡を受けたのだ。


「仲間がやられた。隣街のチンピラ達に」


走り屋狩りである。


走り屋は大雑把に別けて二種類いる。

アニメを崇拝して走り屋になる者、暴走族上がりから成る者、その両者が合わさって一つのグループが形成される。


私はというと、どちらでもない人間、つまりは走り屋を見たさに通って自分が走り屋になってしまった変なやつである。


仕事を早めに切り上げて急いで山に登ると、34の幼馴染が顔中血だらけでうずくまっていた


「大丈夫か!?」


こんな裏の世界で誰々にやられたと警察に言えば、警察は恐ろしい勢いで走り屋とそのチンピラ諸々滅されるだろう。


ならどうするか?やり返すしかないのである。


走り屋達が続々と集まり始め、台数が増えすぎてしまい、一旦近くの道の駅まで大移動した。


台数は20を越えた数が揃っていた。


その中で裏側の人脈を持つ人間が全体の半数以上はいた。

その連中はというと、おもむろに友人が言ったチンピラの車やバイクの特徴を必死に連絡を入れていた。


これからどうなるのか想像したくない状態だった。


とにかく、私は友人の手当てをしてから仲間内で話し合った。


するとその一人の携帯から着信があり


「襲ってきた奴らが見つかったわ」


という一言で、10台ほどがそちらに向かって出て行った。


できれば大事にならなければいいが、もはや止められる事もできず、大人しく事の成り行きを見守るしかなかった。


他の走り屋達は、トラブルを避けるために去る者、何かあったら止めると腕っぷしの効く人が残るものと別れた。


私達はそのまま待っていると、道の駅を大量のVIPカーから暴走族のバイクが大量に通り過ぎて行った。


電話越しでしか聞かなかったが、走り屋狩りをした人間の末路はあっけなかった。


走り屋の一人が到着したらもう出来上がっていた様子で、刺青の入った男、南米、東南アジア等の異国人、暴走族が複数名集まってその走り屋狩り5人を囲んでいた。それも夜中の河川敷で。


男達は全身ぼこぼこ、そして裸にさせられ、全力で河川敷グラウンドを走って行けと命令したらしい。


南米の異国人は逃げている最中、ガスガンでずっと狙撃し、痛がると全員がドッと笑っていたらしい。


その後、私達と合流した走り屋達が「これで手を打とう」と撮影した写真や、動画を見せつけられたら、誰でもそれ以上は追及できないであろう。


下手に喧嘩を売ると恐ろしい目に遭う事がよく分かった。


特にドリフト系の人間の後ろは恐ろしいバックを付けている事を悟った瞬間でもある。

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