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第三話 生活環境を整えよう

 

 迷宮ダンジョンを構築し終えた開はひと息つく間もなく次の作業へと取り掛かった。


「迷宮は作ったが俺の住む場所がない。最低限の衣食住を確保したいところだ」


 迷宮主部屋ダンジョンマスタールームを作成するシステムへと移る。基本的に操作は同じ部屋の広さ、設置するものに応じてDCダンジョンクレジットを支払うだけである。


「広さは普通の広さでいいな。流石に迷宮のような土は嫌だな木にしよう」


 開は自分の好みに合わせて自室を作成していく。


「直接調理済みの食事を出せるみたいだが、食材を出した方が消費DCが少ないな。キッチンを出す必要があるがこちらの方が後々得するだろう」


 どうやら部屋の構造は1K、一部屋とキッチンに決まったらしい。


「後は適当な家具やらトイレだな」


 開は適当にDCの消費が少ない簡素なものを選んで行く。そして手が止まったのは鏡。


「鏡か、転生して俺の姿がどこか変わっているかもしれないな。確認したいが別に鏡である必要はないか。DCも高いからな」


 そう言うと開はスマホを取り出した。カメラをインカメラモードに切り替えて様々な角度から顔を見ている。


「特に変わったところはない...か」


 転生前と相変わらず線の細い黒髪の青年姿である。身長も平均ほどで奇抜なところはない。制服姿の真面目な好青年といった印象だ。すこし目つきの悪さが気になるところだが。


 スマホを離し、体全体の動画も撮っているがこれと言って変わった点はない。迷宮主ダンジョンマスターと言ってもあまり人間と変わらないらしい


「実は体は化け物とかではなくて良かった。心配は杞憂だった様だな」


 良かった良かったと頷く開。一つ心配が消えたようだ。


「今日はもうご飯を食べて寝よう。一日の間に多くのことが起こり過ぎた」


 開は自室を作成するのを最後に思考をやめ普通の生活と言える食事を始める。DCで出すのではなくこちらに持って来たカバンから弁当と水筒を出している。


「残したのが逆に良かった。食べかけだから早めに食べないと腐ってしまう」


 いただきますと開は食事を始めた。半分ほどの弁当だがゆっくり味わうように食べているのはもう二度と同じ物を食べることができないだろうか。


 そうして異世界の初日が過ぎていった。


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