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葵の幼馴染、蒼は愛生に恋しています。  作者: りあまる
1,「あおい」たちの恋バトル。~葵と蒼と~
5/19

名前じゃなくて、苗字ですけど・・・

「愛生先輩!一緒に練習しませんか」

「・・・うん。蒼くんいつもありがとう」


葵は慌ててそっぽを向いた。

見たくないし、見てられない。


「葵ちゃん?どうしたの、蒼くんと練習しないの?」

「うん。べつにもう、関係ないしね」

「え?」


卓球部の友達たちの声が聞こえたけど、葵はそう言って返した。

愛生先輩は、きっと・・・蒼に思い出してほしいんだ。

前に会っているんだよ・・・ってことを・・・。


「葵ちょっと待って」

葵の前に立って葵を止めたのは、卓球部の岬だ。

「岬ちゃん・・・何?何の用なの?さっきから」

「話を聞かせてほしいの!前まで普通だったじゃん。どうして今日からおかしくなっちゃったの?」


「おかしいとかどうとか、岬ちゃんにはわかんないよ!」

葵は叫んだ。

何なのよ。岬ちゃんとは、話したこともないのに、急にこんな・・・


「分かるもん!いいから来なよ!」


岬は叫び返すと、葵を無理やり外へと連れだした。




「ごめんなさい、さっきは。急にあんなどなって、連れてきちゃったりして・・・」

「・・・そ、そうでしょ。分かってんならさっさとやめて」


葵は自分で、自分の話している言葉の強さにびっくりしてしまっていた。


「でもね、葵ちゃん。蒼くんや愛生先輩・・・みたいに、私も仲良くなれると思うの!」

岬は言って、葵の顔にずいっと近づいた。


「ち、近いよ!岬ちゃん」

「私の苗字なんて言うか覚えてる?」

「え?」


葵は考えた。

「・・・ごめんわかんない」

「青井。私も、名前じゃなくて苗字だけど、青井岬あおいみさきっていうの!」


葵は「へ、へぇ・・・」と言った。

「だから仲良くしない?ね、葵ちゃんっ!」

「あ、う、うん・・・」

半分ムリヤリうなずいた葵は、岬をまじまじと見つめた。



「あのね、ごめん、葵ちゃん。ほんとは葵ちゃんの悩みなんかどーでもいいの!」

「はぁ!?・・・岬ちゃんもういい!ほっといて・・・」

「ちっ、違うの!最初はどーでもいいんだけど、でも、ほんとに気になってきたの。でもね最初に、私の悩みを聞いてくれませんか!?」

「悩み?」

「うん。・・・あのね、私、蒼くんのことが好きなの!」

「・・・#$%&*+@〇~~~~~!?!?」


声にならない声が響いた。

「でね、葵ちゃんは蒼くんと仲がよさそうだったから・・・だから、いろいろ聞いてみようと思ったの。でもね、今日は葵ちゃん、なんかおかしい。気になって・・・」

「岬ちゃん・・・ありがとう」

葵の口からそんな言葉が出てきた。

「青井と葵であおい同士、仲良くしよう!でも、さすがにそろそろ戻らないとやばいかも」

「え?そんな長い間話してたっけ!?」

「ほら岬ちゃん急いで!」



あわてて葵と岬は走り出した。

葵は岬の天然(?)ぶりに何だか疲れてしまっていた。



今日また、あおいが入ってきて・・・トリプルあおいの恋は、なんだか事件の予感?


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