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葵の幼馴染、蒼は愛生に恋しています。  作者: りあまる
1,「あおい」たちの恋バトル。~葵と蒼と~
2/19

愛生先輩はコミュ障でした

「風間、江崎。結構そこ、いいペアになってきたな」


カンコンカンコンカンコン・・・


いい音が響いていて、顧問の先生はうんうんとうなずいた。


「・・・あ、あの・・・あ、蒼・・・。・・・あ、りがと・・・う・・・・」

「?いえいえ、全然!大丈夫ですよ」


蒼の笑顔に、愛生先輩はますます緊張が解けていっているようだった。


「・・・葵、ちゃん」

「え?」

「ちょ・・・と、来て」


手を引っ張られ、葵はびっくりした。



「なんですか?」

「・・・蒼くんのこと・・・す、・・・好きですか?」

「え・・・あ・・・・・・・ッなわけ」

「・・・それなら、よかった」


愛生先輩はほっとしたように笑った。


「・・・愛生先輩?」

「あ・・・あの・・・わ、私。小さいころ、・・・幼稚園で・・・・・・蒼、と、一緒だったんです」



葵は愛生先輩を見つめた。


「・・・幼稚園って、いつ・・・」

「・・・・・年中のはじめだけです・・・。年中になって・・・すぐ、・・・引っ越して、しまった・・・ので」


「ああ・・・」


・・・葵は何を言いたいのか、少しだけわかってきた。


「・・・愛生先輩・・・」


「・・・わわ、私。葵ちゃん・・・・・が、そう・・・。あれ、なら、いいんです・・でも、・・・」


「愛生先輩、戻りましょう。蒼も待ってると思うし」


葵は慌てるように愛生先輩の話を止めた。

・・・これ以上話を聞かない方がいいと思ったから。



「あっ、葵ー!ねえ、俺と練習して!」

「・・・蒼?」


葵はちらりと愛生先輩のほうを見た。

愛生先輩は黙っている。


「・・・うん!練習、しよう」


葵が言うと、蒼は嬉しそうに笑った。







「・・・それはやっぱり、好きなんじゃないの?」

「・・・やっぱそうだよねえ・・・」


葵と歩いているのは、親友、高柳奏楽たかやなぎそらだ。


「だって、幼稚園の頃ちょっとだけ仲良くて、今もずっと好き。なのに葵みたいなかわいい子が仲良くしてて、ヤキモチ焼いたんじゃないの?」

「え!?・・・だって、奏楽。ヤキモチ焼いてるのは、私のほうだと思うの。蒼と愛生先輩が仲いいから・・・」


奏楽は葵の本心を知っている。奏楽は葵の一番の親友だから。



「・・・まあそうかもしれないけど。・・・あっ!ねえ、そういえばさ」



その時。




キーンコーンカーンコーン・・・。



「あ、鐘なっちゃった。ごめん、また明日!」




「あ、うん!じゃーね、奏楽!」

葵は奏楽に別れを告げると、家へと帰っていった。

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