ラウンド4・カップルラブジュース
「葵ー!蒼も!愛生先輩に岬もー!」
「奏楽!ねえ、奏楽達何乗ってたの?」
えっとねー、サイグル乗ったり、メリーゴーランド乗ったかなー。サイグル・・私が酔ったやつ・・・。え、うそごめん!
奏楽達と合流したみんなは、売店へと向かった。
「うわー何これ!超かわいい!カップルラブジュースだってぇ♥」
「出たーハート型のストロー!一緒に吸うやつ!」
「ねえ奏楽と林田くんやっちゃえば?」
「・・・っ!?」
奏楽は顔を赤くして、林田を見つめようとした・・・はずが。
「はい。カップルラブジュース、2個ですね。700円です」
「林田くん!?なんで買ってるの、やる気満々だね!・・・って、2個?」
奏楽が不思議そうに聞くと、林田は蒼を指さした。
「蒼と、誰かが組む。青井・・・岬か、道川か、江崎先輩か」
「は?俺と?」
「いいじゃん面白そー!じゃあ、じゃんけんね!」
「いやちょっと待って。俺がいいなんて言ってないんだけど」
「さーいしょはグー、じゃーんけーんぽん!」
葵はチョキを出した。
岬はパーを出した。
愛生先輩は・・・チョキを出した。
「あーん負けちゃった。じゃあ二人で、じゃんけんぽい!」
葵はまたチョキを出した。
愛生先輩は・・・グーを出した。
「愛生先輩・・・と?俺がこれ飲むの?」
「え・・・!」
「がんばれ!」
岬がにっこりと笑い、奏楽と林田が飲みだす。
「・・・~~~っっっ!!」
2人はごくごく飲み始める。
「惜しかったね、葵ちゃん。私も飲みたかったのに。愛生先輩にだけは、負けたくなかったのに」
「岬ちゃん・・・」
葵は尋ねた。
「なんで岬ちゃんは、私の気持ち・・・」
「見てりゃわかるもん。悪いけど、私、葵ちゃんがいるからあきらめる・・・なんてこと、しないからね。私は本気で蒼くんが好きなの」
岬はそう言って、嬉しそうな愛生先輩を見た。
「・・・愛生先輩、蒼くんに好かれてるんだよね。うらやましい」
「ぷは!飲んだ!普通にこのジュースおいしい!」
「次、みんなであれ行こうよ!」
奏楽がゴーカートを指さす。
「ここの遊園地、最大6人で乗れる超巨大ゴーカートあるの。それのろ!」
「いいよ!」
6人は歩き出した。