表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/9

-月影-[決意]

 






-月影-[決意]






 


 


 憂いを帯びた美しい横顔

隣にあるというのに

今にも消えてしまいそうな

泣き出しそうな横顔



『今宵は随分と大人しいな、心ここにあらず、か?』



『申し訳ありませぬ……』



 俺との逢瀬は

お前にとってそんなに辛いものなのか?

……愚問だ

愛する男以外の者に抱かれるなど

辛くない筈はない



『月影様……』



『何だ?』



 いっそ突き放されれば俺の想いなど迷惑だと

罵ってくれれば

……この切なさは消えるのか?



『桔梗を御指名なされたそうですが……いかがでしたか?』



 俺を気遣うのかっ!

嫉妬しているのだと装い

……憚るつもりなのか?

抑えきれない怒りが

沸々と芽吹いた



『華月、こちらを向け』



『……お許しを』



『ならんっ!』



 誤魔化そうとしようものなら一突きでお前を奪う

戯れにその様な事を問い

言葉遊びを楽しむつもりならば……


 


 


 だが……

そんな悲しげな顔をされれば

勘違いしてしまうではないか

お前の心が俺にあるのだと

都合良く思ってしまうではないか……



『……華月』



 何をどうやったって

俺はお前にはかなわない

なあ、華月……

今だけでいい



『華月、俺を見よ……』



 今だけでいいから



『妬いたのか?』



 なあ華月……

顔を背けたりせずに

俺を温めてはくれぬか?



『申し訳……』



『可憐な唇……そんな無粋な言葉を紡ぐ為在るのではない』



『月……影、様?』



 この口付け

俺の覚悟だと思え

お前が誰を愛そうとも

俺の心は生涯……



『華月……唯、はいと答えよ。桔梗と俺の情事を描き、妬いたのであろう?』



『…………はい』



『愛いやつよ……』



 一生涯お前だけを想う

迷惑だと言われようと

誰に蔑まれようと変わることはない



『愛している』



これは俺の勝手な囁き



 例えその温もりを失い



 お前が誰かの腕の中で安らかに眠る時が来ようとも……

変わることはない囁き

 

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ