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1.再会

「お兄ちゃ〜ん!お弁当何処〜?」

「居間のテーブルの上〜早く準備しろって言っただろ〜」

「分かってる〜いってきまーす!」

「車に気をつけるんだぞー」

……

………

皆さんおはようございます

桜も散ってきた今日この頃、賑やかな我が家から物語は始まります…

まずは自己紹介でも、俺の名前は

北村 冬馬(きたむら とうま) 25歳

去年から、家のケーキ屋をついで切磋琢磨に働いている。ちなみに店の名前は「NORTH VILLAGE」安直な名前だが受け継いだ名前だから大事にしていこうと思う

急いで学校に行ったのは妹の

北村(きたむら) 夏希(なつき) 16歳

今年の春から近所の高校に通っている

ショートヘアが似合う活発な性格で運動が得意、誰でも友達になれる笑顔が可愛い自慢の妹だ!

あと余談なんだが家族にも内緒にしていることがある、厨二病だと思われるのが嫌だがら誰にも言っていないが

それは

前世の記憶があるって事だ

前世の世界はこちらでいうファンタジー

の世界で剣や魔法がありそこには魔王が世界征服を狙っていた

そこで俺は「トーマ」という名で勇者をやっていた、なんの因果か同じ名前なのは不思議だったな

毎日戦い続け、ようやく魔王を追い詰め

激闘の末、魔王を倒した…だが

俺も力尽きてしまい、死んでしまった…

そこで前世の記憶は途切れ、気づいたら

現世の子供になっていた…

世界平和の為に戦えた事それに関しては誇らしい…だが心残りがある……妹だ…

そう…前世にも妹がいたのだ

前世の妹の名前は「ハル」

現世の妹とは性格が違い、おしとやかで花が大好きな長い髪が似合う可憐な女の子だった

親は魔王の手下に殺されてしまったが

兄弟助け合って生きてきた…

勇者に任命されて旅立つ時に瞳に涙をため我慢しながら笑顔で送ってくれたのを覚えている…

「兄さん…絶対に帰ってきてね」

その言葉を最後に会っていない…

俺が死んだ後どうしているだろう?

ちゃんと生活出来ているだろうか?

悪い人間に騙されていないだろうか?

……今でも、ハルに対する思いは変わっていない…幸せになっていて欲しい、本当は帰って伝えたい

「ただいま」


……

……………

暗い気持ちになってしまったが妹の幸せを願うばかりだ…


さて、もうすぐ開店だ!現世で初めて洋菓子を食べた感動!この思いを少しでも伝えたくてなりたかったパティシエ、今日も1日頑張ろう!


…………


さて一段落したしお昼休憩でもとろうか

ん?夏希からLINEがきてる?


「お兄ちゃんお仕事お疲れ様!今日、仲良くなった友達がお店を見に遊び来たいってことなん だけど大丈夫かな?」


すごいな、もう友達ができたのか…お兄ちゃん嬉しいよ、そうだケーキとか作ってたら友達も喜ぶんじゃないか!なんのケーキがいいか聞いてみるか…

「すごいな、もう友達ができたんだな!全然大丈夫だよ、友達にケーキ何が好きか聞いてみて?用意しておく」

よし送信と

ピコン!

返信が早いな、なになに?

「やったぁ!お兄ちゃん大好き!友達はショートケーキが好きだって!」

よし!ショートケーキだな

「わかった作っておく!気を付けて帰ってこいよ!」

ピコン!

「りょーかい!」


さて、早めに準備しておくかな、そういえばハル…イチゴが大好きだったな、今日はなんだかよく思い出すな…

夕方

……

………

「ただいまぁ!!!!」

入口から大きな声と共に夏希がドタドタと走って来た

「おかえり、店の中で走るんじゃない!友達と一緒に帰ってきたのか?」

「うん!呼んでくるね!」

そう言って夏希は走って入口に行く

走ってるじゃん、しょうがないやつだな〜と半分あきらめて俺も玄関に向かう

「いらっしゃい!ようこそNORTH VILLAGEへ!ゆっくり…………して…………」


時が止まった……夏希が連れて来た友達を見た瞬間……もう会えない、もう会う事は絶対にない何度も後悔し諦めてしまった、謝りたい前世の妹の姿がそこにはあった……




続く

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