第8話 カフェ
3月8日。天気は晴れ。
悪役令嬢の愛とスライムの僕は誰もいない森の中で漫才の練習をしていた。
愛 「どうも~。お笑いコンビの『愛と僕』です!」
僕 「ねぇねぇ。なんか最近、カフェが増えてると思わない?」
愛 「そうだな。最近、カフェブームなのか知らねぇけど、
街を歩いてれば必ず一件はある」
僕 「カフェに行くと、何だか穏やかな気持ちにならない?」
愛 「そうだな。何か落ち着けるっていうか、店の雰囲気がいいんだよな」
僕 「そうそう、まるで自分がコーヒー豆になったような感覚になるんだよね~」
愛 「例えが独特すぎて、全く共感できないんだが…」
僕 「コーヒー豆の気持ちになってみて」
愛 「あぁ?」
僕 「細かく砕かれて、絞られて、残ったものは捨てられちゃうかもしれないんだよ?」
愛 「・・・・」
僕 「僕がコーヒー豆だったらどう?愛ちゃんはコーヒー飲める?」
愛 「お前がコーヒー豆だったら、誰もコーヒーなんて飲まないだろうよ」
僕 「こうしてコーヒー豆の命はスライムによって守られましたとさ、おしまい」
愛 「勝手に終わらすな!」
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