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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第三章 魔王と勇者
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リミッター


「フレデリカさん全然本気出していないですよねぇ」


 えっ?何その視線……まるで裏切り者を見る目じゃない。


「何かしら。そのジト目的な視線。ちょっとチクチク痛いのだけど……」


「それは心に疾しい事があるからですよ。そっかぁ。わたし手を抜かれるほどの力しかないのか。もっと頑張らないと」


「でも、さっきはアレでしょ?剣撃を受けるって話だったし。そういう意味だと全力でガードしたよ」


「まぁ、いいですけど。あと確信はないですけど、前より強くなっていません?なんとなくですが。何かしたんですか?あるなら参考にしたいです」


「何かしたかと言われると……したのかな?あのさぁ、昔話の英雄の話ってあるじゃない?あの悪魔を倒して世界を救いました。的な」


「子どもの頃に聞かされるやつですよね。世界を救った使者は力を半分にされて人間になったみたいな」


「そうそう。その『半分』ってところが気になって、痕跡がないか自分自身を調べてみたの。そうしたらさ。半分にされたわけじゃないのよ。力が出せないようにリミッターがかけられていただけだったの。だから魔の力使ってリミッターとっちゃったわけ」


「ち、ちょっと待ってくださいよ!今の話からするとフレデリカさんって伝説の英雄なんですか⁉︎」


「えっ?言ってなかったっけ?」


「聞いてないですよ!だって説明した記憶ありませよね?始めて聞きました。あぁ……伝説の英雄に勝負挑むとか……ないよね……バカみたいですよね……わたし」


 えっ?泣いてるの?ち、ちょっと!なんで崖に向かって歩いていくのよ!


「そんな事ないよ。ニーサちゃんだって勇者じゃない。これから伝説となって、後世に語り継がれるんだから。死んじゃ駄目よ。ねっ?」


 高所から飛ぼうとしている少女を背後から羽交締めにする。

 

「だけどぉ……だけどぉ……」


 全然泣き止まない少女。私も昔はこんな面倒だったのかな……


 どうすれば……そうだ!


 金髪の髪を優しく撫でる。私はコレに弱かった。


「よしよし。ニーサちゃんの修行手伝ってあげるから一緒にがんばろ。ねっ?今日も泊まっていいから。ご飯食べてお風呂入れば気持ちも晴れるよ」


「ほんとですか?わたし強くなれますか?」


「なれるよー。強くなって魔王倒すんでしょ?」


 自分で言っていて意味がわからない。


「ありがとう!フレデリカさん大好き!」





ここまでお読みいただきありがとうございます。


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