冒険者たち
振り返ると金髪の少女が立っていた。
丈夫そうな布で作られた服。腰には剣。
私とは違ってこの子は本物の冒険者さんかもしれない。
「こんなとこにいるなんて。あなた軍の方ですか?」
こんなところをウロウロしていたのだ。軍関係者と間違えられてもしかたないかもしれない。
「ううん。違うわよ。多分あなたと同じかもしれないわね」
「なるほど。背中の剣と腰の剣……両手剣の冒険者ってとこでしょうか。私達は軍の依頼で施設の警備をしていまして。ここの基地跡も一日に何回か見回りにきてるんですよ。ですので、あなたは不審者に該当します。申し訳ないのですが一緒に来てほしいのです。特徴は……って、すごい綺麗な髪の色ですね……銀髪……えっ?銀髪?嘘でしょ!その背中にある布でグルグル巻きにされた剣……きゃ!あなた、もしかして銀髪の女剣士さんですか⁉︎」
よく喋る子。『私達』って事は他にも仲間がいるってこと?
面倒なのは嫌だし逃げちゃおうかな。
あと銀髪の女剣士って何?
「みんなー!ちょっと来てー!銀髪の女剣士さんがいるよー!」
「ちょっとちょっと!状況がよくわからないのだけど。確認だけど、私は怪しい人ということで、軍に連行されるという事で間違いないかしら?」
いや、確認とかいいや。逃げちゃお。
ダッ!
ダッ!
背後で二つの気配が同時に現れた。
赤茶色の髪と紺色の髪の少年だ。
先ほどの女の子と同じ服装の少年が二人。年も三人とも同じくらいに見える。
ヤバっ、挟まれた。
空飛んで逃げるしかないかなぁ。
見られて噂になると今後の行動に支障が……何より盾さんに怒られそうだ。
「うわぁ!ほんとだ!背中と腰にロングソード。美しく、腰近くまである銀髪。はじめまして!是非手合わせを。じゃ行きますよ!」
赤茶の髪がいきなり剣を抜き構える。
今にもこちらに飛び込んできそうな勢いだ。
「えっ?何?」
「いきます!たぁー!」
一瞬で間を詰められた。
蒼の剣も、あまり人の目には触れない方がいい。
ここは自分の力で何とかしないと……
腰を落とし、重心をやや前に移動させる。
体を捻る動きのまま腰の剣を抜き放つ。
狙いは相手の剣の根元。
ガキーン!
少年の剣が空中を回転しながら飛んでいく。
「危なかった……」
最悪、蒼の剣が守ってくれると思うけど、不意打ちとはいえ、あそこまで踏み込まれたのは閃光さん以外では初めてだ。
「いてて、手が痺れて駄目だ。銀髪の剣士さん恐れ入りました。完全にオレの負けです」
「ちょっと!いきなり切りかかって来るとか危ないじゃない!説明を求めるわよ」




