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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第二章 銀髪の冒険者
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家族


「ただいまー」


 玄関のドアを開けるまでもなく、叡智さんの転移で居間に帰宅する。


「おかえりなさいませ。フレデリカ様。剣は偵察で出ております」


 盾さんがお出迎えしてくれる。

 閃光さんのおかげで、南アクワに居ながら北アクワの情報が入ってくる。


 あの第一王子は無事に王座についたようだ。

 機械式魔法戦車を失った北アクワは、やはり以前ほどの勢いは無くなった。

 私が基地や兵器の生産工場も潰してしまい、通常兵器の生産効率も落ちてしまったみたい。


「叡智もおつかれさま」


「あたしは待機してただけだよ」


 叡智さんはあんな事言ってるけど、ずっと私の魔力を感知して見守っていてくれている。遠距離の魔力を追うには、集中力が必要だ。私なんかより疲労は大きい。盾さんも、それをわかっているんだ。




「あのね。明日は仕事ないから出かけて来ていいかな?」


「そうしましたら私か叡智が護衛に……」


「ううん。大丈夫。危ない事はしないから大丈夫だよ。たまには二人も休んで。閃光さんにも伝えといて」


「わかりました。ないとは思いますが、危ない事があったら全力で逃げて戻ってきてください」


 反対されると思ったけど快諾してくれた。少しは信用されてきたのかな。


「ありがと。嬉しい。蒼の剣が一緒だから大丈夫よ」


「叡智さんも許してくれる?」

 

 お土産にもらった野菜を運んでいる少女にも許可を求める。


「あたしがフレデリカ様の行動を制約する事はできませんよ。フレデリカ様にも息抜きが必要ですから、逆に賛成です。でもお土産は期待しています。甘いやつがいいです」


「まかせて。甘いものなら任せて。ふふっ」


「叡智。フレデリカ様に、ご用を頼むのはどうかと思いますよ」


 いやいや、そう言う盾さんの顔も顔が緩んでるから。


「盾さんの好きなカカオのお菓子も買ってくるから安心して」


「ありがとうございます!……い、いえ。無理しないでくださいね。時間が空いたらでいいですから。前回頂いたカップケーキなどをいただけたら……いえ、私はとくには……」


「はーい。カップケーキね。まかせて」


「すみませんフレデリカ様……」


 顔が真っ赤だ。なんか可愛い。この人もこんな表情するんだ。発見。


「で、閃光さんの好みは、甘じょっぱい系よね。よし、頑張っちゃうよ私」


 今日は早く帰ってこれたし、夕飯作っちゃおうかな。

 

「私は夕飯作るから二人ともゆっくりしてて」


「やったー。フレデリカ様の作ってくれたご飯美味しいから大好きです。王宮の人が作るものより美味しいです!あと……」


 叡智さんが嬉しい事言ってくれる。


「ヴァニラでしょ?それはお風呂上がりに飲みましょ」


 盾さんがワクワクした顔をしている。この人は正直だ。


「じゃあ出来たら呼ぶね」


 この人達の反応は私も嬉しい。

 きっと私の顔もユルユルなんだろうなぁ。


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