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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
新第二章 復讐の女王
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魔王城潜入 その1


「どう?何か反応ある?」


 胸のペンダントになっている蒼の剣が、あたりの索敵を開始する。

 

「少々お待ちを…………スキャン完了。二年前の城内図と照合。報告します。現在城の内部の生体反応は二名。牢獄に一名。城内中心部……幹部デスサイズ様の自室に一名。合計二名の生体反応があります。牢獄の人物は反応が小さく弱っています」


 現在地は魔王城……まぁ、私の元自宅なんだけど。そこの敷地内にある森の中にいる。

 傍らには助けたヴァンパイアの少女。

 ほっとくと『残虐女王フレデリカ』とやらに突撃しそうな勢いだったので放っておけずに連れてきた。


「あのぉ、一つ聞いていいですか?」


 ヴァンパイアの少女が口を開く。


「なぜ、ずっと仮面をかぶっているんですか?」


 そう。今の私は仮面を身につけて顔を隠している。

 何故って?

 素顔を出したら、この少女がパニックに陥るからだ。

 ちなみに、この仮面は人間界から持ち込んだものだ。

 白い下地に不思議な模様が刻まれている。

 何かのコスプレ用らしいけど。

 まさか、こんなものが役に立つとは。


「あぁ。この仮面?えっと、魔力を抑えて気配を消す隠密行動用のマジックアイテムだよ。私、魔力強めだから」


 こんな感じでいいだろうか。もちろん、そんな効果はない。


「そうですよね。今、フレデリカに見つかるわけにはいかないですものね」


「それじゃあ私は城の中調べてくるから、ここに隠れていて。絶対に動いちゃダメだよ」


「はい。わかりました。頑張ってください!気をつけて」


「いい子ね。じゃあ行ってくるね」


 とりあえずはデスサイズさんの部屋からかな。


(蒼の剣。デスサイズさんの部屋に跳ぶね。何かあったらサポートお願い)


 そばにいる少女に気づかれない様に脳内で相棒に話しかける。


(了解ですフレデリカ)


 城内の光景をイメージする。デスサイズさんの部屋には何度か遊びに行った事がある。イメージするのも容易い。


「フィールド展開……跳躍!」


 視界にあった木々が消える。

 そして、目の前にあった光景が一瞬で変わった。








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