表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第一章 魔法戦車と魔法少女
32/436

ライセンス

 難しい。思っていたのと違う。

 練習の時は、舗装された道を、目印を目標にして曲がったりしていたけど……この荒野には目印がない。あたりまえだけど。

 それに練習の時はこんなにスピード出ていなかった。

 何が難しいって、上手く……いや普通にも曲がれない。

 車体があまりにも大きすぎて、しかもスピードが出ていて

操縦桿を操作するタイミングがわからない。

 こんな状態の生徒に運転資格与えていいの?

 いや、良くない!これは帰ったら正式にクレームを入れよう。

 今はもう真っ直ぐ走る事だけを考えるしかない。

 ここまで事故がないのは、握りしめて御守りにしている、この大型魔法戦車の運転資格証のおかげだろうか。

 よくわからないが手汗でぐっしょりになっている気がする。

 この御守りは濡れても効力あるのだろうか。


 ピピィ!ピピィ!


 突然の音に、体がビクッと反応する。


 何なの今の音⁉︎敵⁉︎


「うーん……はぁ」


 なんか下で声がする。

 

「うぅ……あっ、フレデリカ……ありがとう。止めていいよ。交代しよう」


 目覚ましのアラーム音だった。


「あっ、あはは。おはよホーク。よく寝れた?うん、何もなかったわよ。うん、異常なし」


 何事もなかったかのように装い……いやほんとに何もなかったし。とりあえず、ゆっくりと停車させる。


 操縦桿から手を離す。

 予想通りに運転資格証は手汗のダメージを受けていた。

 帰ったらアイロンかけよう……


 安心して冷静になると、まわりに計器やらなんやらがある事に気づく。

 操縦に夢中で、こんなの全然目に入らなかった。

 目の前のモニターには車両の状態が表示されていた。

 ふーん、これが残りの魔法力の残量なのね。

 自分のカラダの状況が映っているのは不思議な感じだ。

 で、この三十二箇所に分配されて、いろいろ動いていると言う事なのかしら。


「フレデリカ。戻すよ」


 ホークがパネルを操作する。

 私のまわりにあったモニターや操縦桿が元の場所へと綺麗に折りたたまれ戻っていった。


「十五分だけ休憩しよう」


 ホークがシートに身を投げ出す。

 私も真似しよう。


「はぁ、疲れた」


 やっぱりホークはすごいな。

 こんなの簡単にこなしちゃうんだから。

 座ったまま伸びをする。


「うーん……気持ちいい」


 緊張で固まっていた筋肉が解放されていった。

 

 


 



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ