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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第五章 ゴッドブレス
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フレデリカ その2


 さて。お洗濯しないと。お天気がいいうちに済ませたい。


 ビリリ


 何だろう?空気が震えた……?

 違うかな。空気というより世界そのものが震えた感じがした。


「これは……よくない気配」


 最近は平和だったから忘れていたけれど、この場所は世界の裏側にある、闇の世界に一番近い場所だった。

 その闇の世界は魔界とも言われる場所。


 低級な魔物は稀にでるけど、ここまで良くない感じは久しぶりだ。

 

「まずいなぁ。わたしだけで凌げるかな」


 勇者の力は今も有している。鍛錬も怠っていない。

 わたしだって、まだまだ出来るはず。

 だけど今はわたし一人しかいない。少し不安だ。

 でも、そんな事は言っていられない。()()()が帰ってくるまで、わたしが世界を守らないといけない。わたしがみんなや家族を守らないと。


 腰と背中に剣を差す。

 背中の魔法剣は十年以上使っているが、まだまだ現役だ。

 

「いくよっ!」


 出撃の意志をあえて口にして気合いをいれる。

 地面蹴る。

 ピンク色の花びらが渦を巻くように舞い上がる。

 魔法感知で辺りを探る。

 

「見つけた……けどマズイかもしれない。わたし一人じゃ」


 潜在戦闘力は測れないけど、表面的な魔力だけみても力が大きい。まともにぶつかったら勝てないかもしれない。

 気配を消して、接近からの暗殺が一番いいかもしれない。わたしの得意とする戦法だ。

 わたしは勇者だ。ちゃんとしないと。


 ドクッ!


 心臓が跳ね上がる。

 

「嘘……」


 先手を取られた。

 突然、敵の気配が背後に現れたのだ。

 瞬間移動?

 向こうもわたしの存在に気付いていた。

 緊張と恐怖で、息を吸うことを意識しないと呼吸ができない。


(距離を……距離をとらないと)


 浮遊の魔法を解除。

 重力の力で地上に降りる。

 着地と同時に空を見る。

 逆光で姿は見えないけれど、シルエットから普通ではない事はわかった。

 何故なら、そいつの背中からは大きな翼が生えていたのだから。

 






 

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