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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第五章 ゴッドブレス
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エンディング…… その2


 太陽が昇り始めの時間に目が覚めた。

 望んでいない早起きで目が冴えてしまい庭を散歩する。

 こんな時間だというのに庭には先客がいた。

 タマヨリだ。

 彼女のことだから早朝の稽古だろう。

 演舞のような動きで拳を突き出し、蹴りで空間を薙ぎ払う。

 まるで見えない何かと闘っているような動きだ。


「フレデリカ。そこにいるんでしょ。よかったら手合わせしない?どうせ暇なんでしょ」


「失礼ね。私はお散歩で朝の時間を楽しんでいるの。まぁ……少しくらいなら付き合ってもいいけど」


「やっぱり暇なんじゃない。それじゃあ軽く流す感じでやりましょう。ガードさせるくらいの威力で打ち込む感じで」


「いいよ。じゃあ早速。昨夜の報復でもさせてもらおうかしら。大丈夫。そんなに全力で殴ったりはしないから。『痛たたた』くらいの力で殴るから安心して」


 手首をプラプラさせ、拳を握り感覚を確かめる。

 指のパキパキ音が心地いい。


「大丈夫だよフレデリカ。そんなの当たらなければいいだけだから。師匠として一揉みしたげるよ」


 右手をこちらに向け手招きする。


「随分と余裕みたいねタマヨリ。私の成長の具合を見せてあげるわよ。ふふふふふ……」

 

「それは楽しみね。まぁ弟子が師匠に敵うはずないけどね。そうだ。ハンデで両手は使わないであげるよ。ははははは」


 両手を後ろ手で組んでいる。

 ほんとうに手を使わない気だ。

 ふっ……舐めてくれるじゃない。


「もう本気で一撃入れてやることにしたわよ」

 

「口で言うだけなら容易いよ。さぁ。かかっておいで」


 まったく。朝稽古なんて予定はなかったのに。

 

「はぁぁぁ……」


 魔力を闘気に変換。


闘気手刀(オーラキャリバー)


 練った闘気を拳に纏わす。

 両の拳がアメジスト色に光輝く。


「何それ?」


 戸惑ってる戸惑ってる。

 初めて見せる技だし、驚いてもらわないと披露しがいがない。

 

「今まで全身に纏っていた気を両手に集中させたんだよ。これで素手での攻撃力が大幅アップでしょ?」


 どうだ。たまには素直に褒めてもいいんだよ。

 

「うーん……いいとは思うけど……説明するよりも実際やった方が早いかも。いいよ。撃ってきてみて」


「素直じゃないなぁ。じゃあ行くよ!てりゃあ!」


 地面を蹴り、タマヨリとの距離を一歩でつめる。

 狙いは右肩。

 振り上げた右手を最短距離の軌道を描き、最速で突く。

 この突きはギリギリでかわしてもダメだ。

 闘気を纏わせている。実際のあたり判定は、視認した範囲より一回りは大きい。

 天使との闘いで身につけた技術。

 

「もらったよ!弟子はいずれ師匠を超えるものなんだからー!」



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