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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第四章 魔剣屋
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迎撃 その5

 何かまずい!

 もし本当に時を止められたら何もできない。

 時間がない。


「時間感覚延長……」


 魔力で感覚を研ぎ澄ます。

 自分自身を強制的に『ゾーン』に入れる。

 これで一秒が約八秒の体感で行動できる。

 この『超ゾーン』とも言うべき状態で発揮するのが、既に展開済みの『魔力のフィールド』だ。領域内の状況を一瞬で掌握できる。

 そして極めつけ。『身体能力増加』。ここで上げるのは行動力と敏捷性。この二つを通常の八倍に上昇させる。

 この三つのコンボが完成した時、私から見る世界はスローモーションになる。

 『時を止める』という力を使われる前に、これで相手を仕留める……


「きゃあ!」


 反射的に声が出る。


 目の前にナイフが飛んできていた。

 一本どころではない。

 私とホークに対して大量のナイフの包囲網が完成していた。

 本当に時間を停めてきた。

 停止した時間の中で大量のナイフをばら撒かれた。

 数が多すぎて、回避は不可能。弾き飛ばすしかない。

 だが、弾き飛ばすにもしても、数が多すぎる。

 特に、片手しか使えないホークは、この時点で詰んでいる。

 こうしている間にもナイフは迫ってきている。


 私が何とかするしかない!


 全てのナイフの位置は把握出来ている。

 その数『八十七本』。

 さらに、そのナイフ群の外、位置的にホークの真上から、男が二本のダガーで飛び込んできている。

 この時間がない状況で実行する作戦はシンプルに一択だ。

 すべてのナイフを処理した後に、本体を叩く。

 行動プランは完成した。あとは叩くだけだ。

 すべてのナイフを一筆書きのラインで繋いでいく。

 ラインの終着点はフードの男。

 私の最速の技で、全てを撃ち落とす。


「居合術……閃き!」


 頭に描いた線を辿っていく。

 剣に魔力を込めて、武器破壊の能力でナイフを粉砕していく。

 あたりに粉砕された金属の破片が舞っている。

 八倍速とはいえ数が多い。

 間に合え……

 

「ラスト!」


 最後のナイフを粉々に粉砕する。

 そのままの反動で地面を蹴り、暗殺者を地面に蹴り落とす。 


 グシャ!


 嫌な音を立てて男は地に叩きつけられた。

 時間感覚の効果を解除し、男の頸動脈に刃を突きつける。


「これで終わりよ。観念なさい!」



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