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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第四章 魔剣屋
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迎撃 その2


「お待ちかねか。準備は万端のようだな。世界で最強の二人が待ち構えてくれるなんて。大層なお出迎えだ」


 緑のマントとフード。前回、会った時の服装のままだ。特に変わった様子は見受けられない。


「ホーク。気をつけて。アイツ、会話している最中でも平気で毒ナイフ投げてくるから。不意打ちの天才よ、まったく」


「フフフ……天才とは。高い評価をどうも」


 フードの隙間から笑みが覗く。


「嫌味で言ったのよ。別に褒めてないわよ!」


「いや。こちらこそ。皮肉で応えたつもりだが」


 絶対バカにされた。

 むかー!腹立たしい。

 もう!目にもの見せたる!


「悪いけど最初から全力で行くから。『二人がかりで卑怯な』みたいな抗議はなしでお願いするわよ。ホーク行くよ」


 視線でホークに合図を送る。


「フレデリカ……すまないが一人でやらせてくれ。向こうも今回は正々堂々やるみたいだし。オレも少し自分の実力を確認しておきたいしな」


「ダメだよ!向こうは本気で殺しに来るんだよ!そんな相手に力試しなんて」


 ホークが死んじゃうのは嫌。そんな事になるくらいなら私が……


「そんな泣きそうな顔するなよ。少しはオレの事信じてくれよ」


「でも!」


 ホークのシャツを掴み訴える。


「オレも今日まで何もせずにいたわけじゃないよ。現状で戦える術は用意してきたつもりだよ」


「…………わかったわ。でも本当に命が危ない状況になったら割って入るから。目の前の命がなくなりそうな状況は見逃せないから」


「了解だ。そうならならい様にがんばるよ」


 腰から剣を抜き、対戦相手に向かい歩み出す。


「さすが元アクワ国の司令殿だな。そこの魔女とは違うな」


 フードの男も一歩、二歩と距離を詰める。


「おいおい。フレデリカの事を悪く言うのはやめてくれないか。彼女もいろいろ抱えているんだよ」


「悪かったな。侮辱しているわけではない」


「そうか。ならいいけどな。じゃあ、そろそろ仕掛けさせてもらおうかな」


「こい……」


 二つの土埃が上がる。

 そして、金属の衝突音が幾度も響き渡る。

 表情は見えなかったが、私からは、その両者のぶつかり合いが楽しんでいる様に見えた。



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