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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第三章 魔王と勇者
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決戦 その1


「フレデリカ・クラーク……援護お願いしてもいいだろうか」


 敵対している相手に頼み事をするという行為が気まづいのだろう。青の勇者は、ばつが悪そうにしている。


「もちろんだよ。ねぇリンク。私のしてしまった事を忘れてほしいとは言わない。けど今だけは協力して戦おう!みんなを守ろう!」


 できる事なら、また一緒に冒険したり、わいわい食事したりしたい。けど彼らの家族を奪ってしまった私に、そんな事を望む資格はない。

 でも今は力を合わせて、目の前の敵を倒さなくてはいけない。


「ありがとう。感謝する。……さっき言った通り、我々の連携攻撃でカタをつける。正直、これ以上長引くと体力的に不利になる。次で決める」


「わかったわ。スパーク、ニーサちゃん。二人もお願いね!」


 赤の勇者と黄色の勇者の目を見つめ意思を伝える。


「わかっている。あんたはオレたちの倒すべき敵ではあるが、強さだけは信用している。頼りにするさ」


「はい、フレデリカさん。もう迷いません。これで終わりにしましょう!」


 これで準備は万端だ。

 もう迷いもわだかまりもなくなった。

 これなら勝てる。

 全員が冥王竜を見据えていた。


「どうだ。余を倒す為の算段はついたか?こちらはついたぞ。先程の戦闘で見極めた。注意すべきはそっちの三匹の攻撃のみだ。そいつらの攻撃だけは余を傷付ける力がある。おそらく光の力。そこに神の気配を感じる。その三匹の攻撃さえ防げば余の勝ちだ。そして、他のゴミ虫の攻撃は無視しても問題ない。余が出しているオーラの障壁すら突破できんらしい。なんと貧弱な」

 

 やっぱり勇者の力がないと攻撃が通らないようだ。叡智さんの見立て通りね。

 本格的に私は役立たずだ。

 でも役立たずでも、勇者たちの弾よけの壁くらいはできる。

 勝利への道しるべくらいにはなってやる。


「どうした。かかってこないのか?それとも勝算がなくなって動けないのか。ならば余が戦いの狼煙をあげてやるわ」


 冥王竜の手に魔力が集まっていく。


「みなさま来ます!散開してください!」


 叡智の聖騎士の叫びに、全員が今いる場所から散った。

 そのあとを白い魔力の帯が通り抜けていった。







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