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屍は黙考する  作者: 龍崎 明
第五章 不死の黄昏
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軍議

連日投稿、二話目。昨日読んでない方は、前話をまず読もう

 勇者の演説の後、数多の猛者がその戦意を高めている中、星宮獣帯に備えられた軍議場に人類の代表たちが集っていた。


 世界唯一の神鉄級冒険者 『月下の魔剣士』ジャック・ネームレス


 まぁ、俺だな。


 冒険者協会 会長 『猛女』アトリンテ・ペンテスラーナ


 魔術学院 院長 『破軍』ムドデ・イルーリン


 ムドデとは初対面だが、白髪白髭でどちらも異様に長い爺様である。


 商業組合 総裁付専属秘書 ナタリア


 商業組合は兵站援助をしてくれるらしく、組織の長である総裁は、自由都市にある総本社で仕事をしているらしい。まぁ、兵站の現場は後方であるので、連絡要員として専属秘書をよこしたわけだ。

 ちなみに、ナタリアはスーツにメガネの美人と典型的な秘書姿である。


 カルドニア王国 魔導師団相談役 『賢者』ウィズ・ダムヴァシル


 ガルダニング獣王国 獣王 『灼王剣』レオニダス・ガッテング=ガルダニング


 エスラエム法皇国 聖騎士団団長 『戦乙女』アナスタシア・クルセーレ


 バクナンドラ帝国 剣術指南役 『剣聖』コジロウ・ジークムント


 ちなみに、賢者と剣聖はそれぞれ自国側の人魔境界戦地帯におり、遠隔から魔道具スクリーンで参加している。

 また、王国の騎士団長は国防のため留守番である。


 そして、


 異界人 『勇者』天崎正理


 以上、九名によって人魔大戦の軍議が始められる。


 司会進行は、唯一の非戦闘員であるナタリアだ。凛とした声が軍議場に響き渡る。


「それではこれより、軍議を始めます」


 円卓を囲う各々が頷いて反応を示す。


「それではまず……」


 最初に話されるのは、敵味方の戦力数や兵站量など、細々としたデータの確認。これは問題なく、終わる。


 続いて、この場に集う者をはじめとした主要戦力の配置だ。これを決めなければ、他の戦力の配置や作戦を立てることはできない。


「事前のお話では、勇者であるマサミチ様は当然、魔王を直接に狙う配置であり、そのために敵軍勢の中を強行突破することになります。これの補佐として、アトリンテ様、レオニダス獣王陛下、アナスタシア様、ジャック様が伴い、その後、魔王城にはマサミチ様とジャック様、そして、ジャック様の仲間である森妖精一名が奇襲を仕掛けるとのこと。また、ムドデ様、ウィズ様、コジロウ様はそれぞれの戦線の維持をお願いすることとなります。何か、異論や質問はございますか?」


「アタシらは、勇者を送り届けたあとどうするんだい?」


 アトリンテからすかさず質問が飛ぶ。


「はい、マサミチ様の突破を確認後、アトリンテ様たちにはマサミチ様たちを追跡するだろう敵軍勢を留めてもらいます」


「そうかい」


 アトリンテが納得し、他の面々もそれは同じようだ。視線を巡らせて、それを確認したナタリアがより細かい作戦について話を進めようとした時、さらなる声が上がる。


 それは、その場に存在しないはずの十人目の声だった。


「ちょっといいかしら?」

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