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我輩はくー。である。  作者: ともさかゆう
3/6

にゃぁぁ。

 昼間は下のお店のガレージで寝て、ご飯をもらい遊んで。ガレージの中のお兄さんからもらったねずみおもちゃがお気に入り。夕方おかさんが帰って来たら階段を一緒に駆け上がって扉の前でご飯を貰う。開いた扉の中も入って見た。中の扉の中に猫の気配がした。ばあちゃんの娘、かあちゃんの姉さん、ぼくのおばさんがそこに居るらしい。

 子供の頃からずっと扉の向こうにいるおばさんは、ときどき窓越しに見える。

 体が白くて綺麗。

 ばあちゃんは、ずっとうちの中にいるなんて不憫だっていう。

 ぼくらは自由だしひろい所を駆け回れるし、確かに狭そうだからふにゃぁかも。

 その時はそう思ってた。

 

 雨でびしょ濡れになったり、熱くて茹だりそうになったり、何回か眠って起きた時、世の中はちょっと過ごしにくくなった。

 僕らは最初四兄弟だった。

 キジ柄のきーにいちゃん。

 薄グレイでちょっと鯖っぽい縞のしーにいちゃん。

 ぼくはほとんどグレイでしーにいちゃんよりちょっと濃い目の鯖。

 そして妹で、かあちゃんそっくりなグレイのすー。

 うん。ばあちゃんはサバトラ白。かあちゃんはグレイ。おばさん二人はあたまと尻尾だけサバで体が真っ白のと薄サバの。

 ぼくらはみいんないろんな柄だ。

 薄サバのおばさんが最近子供を産んだ。

 ばあちゃんそっくりのとかいるし、体がすっごくちっちゃい。

 動けるようになった頃一緒に遊んだけど、ぼくらが通り抜けられない網の隙間も素通りでずるい。

 

 ぼくらの行動範囲も少しづつ広くなった。

 薄サバおばさんの家族は裏の住宅地。

 ご飯くれるところのベランダがみんなの住処。

 そこまで遊びに行って帰って遊びに行って帰って。

 みんなであっち行ったり帰ってきたりしているうちに、ある時妹のすーがいないとに気がついた。

 どこに行ったんだろう?


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